佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

夏のプロローグ

2017-07-12 06:33:37 | 日記

彼は、砂を蹴るように走ってい
った。そのあとを小犬がじゃれ
て、ついていく。

暮れかかった海辺で、そこだけ
スローモション・フィルムのよ
うな絵柄に見えた。

彼はこちらを向いて、手を振っ
た。私も手を振り返し、
・・・水すまし、糸切り歯・・・

と、つぶやき、渚に背を向けて
から、思わずほほえんだ。


ーー ※ ーー


夏のプロローグ 気がつくと
しなやかに心は踊る

その年のまっさらな思いでづ
くり

ワンショットでいい 飾るシー
ンも

それがいつか 大きく季節を
超え たくさんのドラマを

生むかもしれない

揺り返す波の ストップモーシ
ョンのように

出逢いも 心の中で 一時停止
した情景

出来れば 絵葉書のように 
壁のピンで止めたい

胸騒ぎも 予感も 出来れば
凪いだ海のように

おだやかな 包みこむような
恋であってほしい

誘惑ほどに 大げさじゃなく
さざなみほどの

ときめき きらめきの心で・・・

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「告白の目玉焼きのつくり方」

2017-07-12 06:33:15 | 日記

フライパンにバターをうすく
流します。

愛の殻を割って、白身と黄身
をこわしたり混じりあったり
しないように落とします。

小さじ一杯の塩をふりかける前に、
ためいきをそっと一つ。

好きな人の名前をよんでください。
⇒ Mayumi N ちゃん 

素早く愛は焼きあがります。

かたちをこわさないで食べるのが、
愛の上手な食べ方の秘訣です。

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「母がのこした”壮絶な愛”」

2017-07-12 06:30:30 | 日記
私は幼い頃、母と別れたのですが、
作家の西村滋さんは、母の恩に
ついてこう語っている。

「優しかった母が結核に罹って
隔離された。大人たちは近寄ら
ないようにと言うが、幼時のこ
とで母恋しさに近寄ると、

母は私を見るなりに罵声を浴び
せ、コップやお盆などを手当り
次第にぶつけてくる。

顔は青く、髪を振り乱して荒れ
狂う姿は、鬼としか思えず、次第
に母を憎悪するようになった。

いつか、ぐれて少年院にいた。
そのときに、昔の家政婦さんが
来て告げた。

『私はもっとあの子に憎まれたい。
私はあと一年か二年の命です。
あの子は幼くして母を失うのです。

幼い子が母と別れて悲しがるのは
優しく愛された記憶があるからで、
憎らしい母親なら死んでも悲しま
ないでしょう。

夫もまだ若いから、新しいお母さん
が来るでしょう。

その方に可愛がってもらうためにも、
死んだ母親なんか憎ませておくほ
うが、あの子のためです』と。

それを聞いて、私は立ち直ることが
できた」
なんと壮絶な母の愛ではありませ
んか。

お金とか土地とか家などは、残して
かえってためになりません。

自分のつらさを隠して無償の慈しみと
愛の強さを、心から痛感しました。

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「好ましく思えば・・・・」

2017-07-11 21:32:04 | 日記
この人といつまでも一緒に
いたいと思う感情って、
こんな短時間で形成される
んだ・・・・・

人が人に惹きつけられるの
って、時間じゃないよね。

その人の個性がはっきりでて
いて、
それを好ましく思えば、
こんなにもすぐ人を好きになれる



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「遠 恋」真夜中の雨音 ―完―

2017-07-11 19:31:24 | 日記

ああ、でも、彼からの連絡は今、
途絶えているんです。ずっと
電話を待っているんだけど、
かかってこないんです。
そう言いそうになるのを、懸命
に堪えた。

言ってはならない。この人には
絶対に。なぜだか、そう思った。

いったん口に出してしまうと、
現実が牙をむいて、わたしに
迫ってくるような気がする。

いいえ、そうではない。牙を
むいてわたしに襲いかかって
くるのは、わたしの邪心。
あのひとを信じたいのに、信
じられない弱い心。

それから短い時間、わたした
ちは他愛ない世間話をした。
テーブルの上の小皿はすべて
空になり、代わりに、和やか
な空気だけがふんわりと残っ
ていた。

テーブルの陰で腕時計に目を
落とすと、すでに十ニ時近く
になっていた。
「じゃあ、そろそろ」
芦川さんが先に腰を浮かせた。

「わたしはここから歩いて帰り
ます。十五分ほどの距離ですか
ら」
と、わたしは言った。
「そうですか。それならせめて、
アパートまで送らせて下さい」

ふたつの傘で、歩いた。切り通
しのゆるやかな坂道。闇は深く、
向かい風は冷たく、わたしたち
の躰は傘ふたつ分離れていたし、
激しい雨の中、言葉を交わすこ
ともなかった・

なのに、わたしは芦川さんと
「一緒にあるいている」と
思うだけで、身のうちに、途方
もなく暖かく、包みこまれてい
るような居心地のよさを感じて
いた。

あとにも先にも、その時ほど
強く「わたしとあのひとの距離」
を感じたことはない。それは、
絶望にも似た距離感だった。
まるで、あのひとの存在その
ものが、距離なのだと突きつけ
られているような。

「部屋はこの上です。今日は
ありがとうございました」
「俺の方こそ、桜木さんと飲め
て、よかった。俺でよければまた
いつでも・・・」

そのあとを、芦川さんは言い淀
んだ。言い淀んだまま、わたし
に背を向け、今来た道を引き返し
始めた。傘が右に、左に、揺れて
いた。彼の躰はほどんど、ずぶ
濡れだった。

追いかけていって、背中から、
声をかけてしまいそうになっ
た。よかったらわたしの部屋
で、温かいお茶でも飲んでい
きませんかと。

今夜、ひとりぼっちでいたく
ないと、思っていた。ひとり
ぼっちで、かかってこない
電話を持っているのがいや
だった。

だから今夜だけ、芦川さんで
なくても、かまわない。

優しい誰か、穏やかな誰かに、
そばにいて欲しい。
そんな、ずるい、
自分勝手で、どうしようもない
女が、わたしの中で蠢(うごめ)
いていた。

雨は降り続いていた。
あの日、佳代子は言った。愛
は、帰る場所が同じ、ふたり
のあいだにあると。朝まで隣
に寄り添って眠る、ふたりの
あいだにあると。

「愛は他愛ない会話と、つない
だ手のぬくもりの中にあるの。
愛は一緒に歩いていくこと。

愛は一緒に坂道を登っていく
こと。だから愛は、狂お
しくはないの。だから愛は、せ
つなくないの」
愛は、そばにいてと、願ったり
しないの。

願わなくとも、いつもそばに
あるもの。

「愛は、愛は、愛は」と、繰り返し
ながら、降りしきる雨の中、わたし
は芦川さんの姿がすっかり見えなく
なってしまうまで、路上に立ち尽く
していた。



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「胸につきささる」 佐久市 金買取 ヤナギダ店長コラム:

2017-07-11 16:38:26 | 日記
K18金  ¥3260
プラチナPT950 ¥3060
【 7月 11日(火)即買値】

ブログ:

星屑の下にはだれかが
眠っている

星屑の下には
あなたに愛されなかった
私が眠っている

坂道の上
あなたを思い
胸につきささる月明かり




佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220



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お勧めミュージック:Earth,Wind & Fire(元気が出る曲):佐久市 金買取 ヤナギダ店長コラム

2017-07-11 10:53:13 | 日記
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You Tube:ライブ映像
IN THE STONE - Earth,Wind & Fire

【解説】
「IN THE STUNE」映画「ドラムライン」
で採用。
イントロのファンファーレは、マー
チングバンドの応援歌。
試合開始を告げたブラスセクション
は曲のあいだじゅう、しびれるほど
シャープなアオリをいれ続ける。

短い音符でも正確な音程を強烈に
ヒットする吹奏力がすごい。
当たり前に聴こえるんだけどね。
編曲はジェリー・ヘイ! 
金管ファンなら誰もが知る、
このトランペット奏者兼アレン
ジャーの名を記憶しておいて損はない。

アメリカの高校バンドはこの曲で
メチャクチャ練習する。
うんちくはイヤだろうから
このへんで(笑

You Tube :女性ボーカル ジャズバラード

1.Diana Panton - And I Love Him
2.Diana Panton- So Many Stars
3. Diana Panton - How Deep Is Your Love

Killing Me Softly - Nils Landgren


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オナベとオカマとオコゲな人々:佐久市 金買取 ヤナギダ店長コラム:

2017-07-11 10:45:10 | 日記
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佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220

ブログ:
世の中には、オカマとか
オナベとか、なぜか調理用
具の名称で呼ばれている
人々がいる。

オナベは、自分のことを男
だと思っている女・・・・・。
すなわち男装したレズの
人々のことだ。

因みに、、
おこげはおかまにくっついて
いる女の人々。


以前、男はオナベバーに入れ
なかったが、リーマンンショック
以降は入れるようになった。
(不況のせい?)
接待で初めてオナベバー
へ行った。

「いらっしゃーーーい!!!」

まるで寿司屋の威勢のいい声
とともに、ひとりのオッサンが
顔をだす。

アホの坂田利夫さんみたい
な顔のオヤジである。
まさか、これが女とは!?

この人は・・・・・・と、私は、のけ
ぞりながら考えた。オナベに
なってよかったのだ。
坂田利夫そっくりに生まれた
からには、女としてのシアワセ
は望めまい。
「女は顔じゃないよ」にしても、
さすがに限度がある。

 席についてしばらく酒を飲んで
いると、やがて、坂田利夫は
客のひとり(中年肥満系オババ)
と手にとって、チークダンスを
踊り始めたのである。


オヤジ女とオバタリアンのチーク
ダンス・・・・・・。

それは見ている者を沈黙させる
異様な世界であった。
口の端からダァーッと酒を垂れ
流しそうになったくらいだ。

オババの顔は、限りなくピグモン
に似ている、
坂田利夫とピグモン・・・・ああ・・
怪獣大戦争のようだった。




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「濡れた瞳」

2017-07-11 06:35:16 | 日記
会った瞬間 
私の瞳の奥に何かを
さがすような
何かをたしかめるような
強い一片のまなざし

あの人にさがされた
私に あったのだろうか それが



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「遠 恋」真夜中の雨音―Ⅴ―

2017-07-10 19:37:27 | 日記
「お願い、お願い、お願い」と、
叫びながら、雨はあとからあと
から地上に落ちてくる。

木の葉の一枚一枚を濡らし、樹
木の幹の奥深くまで染み込んで
ゆく、哀しい雨だ。窓ガラスを
伝う雫は、夜の闇を流している、
涙のようだ。

それなのに、あのひとのいる場所
は今は朝で、空は青く、どこまでも
晴れ、憂いのかけらもなく、乾いて
いるのかもしれない。たったひと粒
の雨さえも共有できない場所に、
決してつながることのない地平に、
わたしたちはいるのだと思った。

電話がなったのは、午後十時を
五分ほど回った頃だったか。
わたしはバスルームにいて、ち
ょうどシャワーを終えたところ
だった。

やっと、やっと、やっと、かか
ってきた。あのひとからの電話。
バスタオルを取るのももどかし
く、濡れた躰と濡れた髪の毛の
まま、電話機に飛びついた。
電話器をつかみ取り、相手を
確かめもしないで、わたしは
呼びかけた。

「もしもし、快晴?もしもし?」
「あ、もしもし、桜木さん?そ
ちらは桜木さんお宅でしょうか。
芦川ですけど」
軽い目眩のようなものを感じ
た。それは、失望のせいだと
わかっていた。けれどもその
失望を、芦川さんに気取らて
はならないと思った。咄嗟に、
わたしは驚いたふりをした。

「ああ、びっくりした。誰か
と思ったら、芦川さん」
「夜分遅くにすみません。ご
迷惑を承知でかけています。
部長からお辞めになると聞いて、
今、ちょっと、話せますか?」

駅の近くにある「喜合」という
居酒屋の場所を芦川さんに教えた。

レインコートに身を包み、大きめ
の傘を出し出して出かけたにも
かかわらず、店に着いた時には、
髪の毛も足もとも、泣きたく
なるほど濡れて、冷たくなって
いた。

店員さんが気を利かせて、おし
ぼりと一緒に、真っ白なタオル
を差し出してくれた。
芦川さんはふたりがけのボック
ス席で、日本酒を飲みながら、
わたしを待っていた。

わたしはジントニックを注文
した。店員さんが下がると、芦
川さんはすぐにしゃべり始めた。

「辞めるって、あの仕事の件です
か」
「もういいんです。ありがとう
ございます」
自然に、頭が下がってしまう。
わたしはもういいんです。
「アメリカに行こうと思って
るんです」

まだ、あのひとにも伝えてい
ない決意を、わたしは芦川さ
んに告げていた。

「こないだね、営業先の人が
教えてくれたんですけど、ニ
ュージャージー州にある日本
人学校で、教師を募集してい
るそうなんです。応募者が多
くて、競争率もすごく高そう
だったけど、でも、だめでも
ともとって気持ちで、書類だけ
でも出しておこうと思ってます」

「そうなんですか。アメリカで
仕事を?」
「はい」
「なんや、そういうことなら、
俺ももうこれ これ以上
言うのをやめておきます。

桜木さんが会社を辞めてしま
うのは依然として残念やけど、
まあ、そういうことなら。
俺が無理に引き留めても・・・」

思わず、芦川さんの優しい視線
に、しがみつきそになっていた。




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「ある夏の深緑の夕暮れ」  佐久市 金買取 ヤナギダ店長コラム  

2017-07-10 14:48:11 | 日記
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佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220

静寂が辺りを包み
ひとあしごとに私は
明日に近づき

心は昨日に連れもどされる
まちがった角を曲がり、
まちいがった選択をしたの
だろうか

答えなんてないのに
後悔してしまいそうになる

踏み出したこの道が
どこへ続くか
今は
深く考えないようにして
深緑のベールを薄く
一枚ずつ剥ぐように
深緑の夕暮れの奥へと
分け入る

まだ一度も起こしたことの
ない行動を







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瞳に映る晩秋の湖

2017-07-10 06:37:23 | 日記
K18金  ¥3250
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佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220

凍るように冷たい風が
夕方の湖の上を吹き渡る

ただひとつの気持ちに突き
動かされて
ここまで来た

思いを断ち切ろうとしたのに
薄くこごえた景色の中で
僕の思いは燃え上がる

思い切れない
どうしても

苦しい恋に
なってしまった



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お勧めミュージック:STAN GETZ ライブ他

2017-07-10 06:19:53 | 日記
You Tube :
1. Stan Getz - Un Grand Amor
1. Stan Getz - Blues Skies

アメリカ人はフランス人にコンプレックスを抱く傾向があり、
フランスでのライブ盤に名盤が多いゆえんだ。

1982年のパリでのライヴ盤だがゲッツの
死後発売された。

あまり知られていないドレフュス・ジャズ
というマイナー・レーベルだが最高の出来。

ゲッツのノリもよくロリンズの作の
名曲「エアージン」アントニオ・カルロス・ジョビンの
「グラン・アムール」や

多くの歌手が歌っている
「ブルー・スカイ」など美しいスタンダードがいい。

やはりゲッツが乗った時のアドリブというか
「語り」には思わず引き込まれる。ゲッツが
慣れないフランス語で曲の紹介を
するのも面白い




CD
Stan Getz Quartet - Live in Paris

You Tube:ラテン・ブラジリアンジャズ
1. Pete Escovedo Another Star
2. Pete Escovedo Fantas




You tube
Lucia Micarelli & Chris Botti + Duo Main TenanT - EMMANUEL

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「遠 恋」真夜中の雨音 ―Ⅳ―

2017-07-09 17:02:59 | 日記
返事は届かなんだ。
金曜日にも短いメールを送った。

今までなら、最初のメールをあの
ひとが読んだ段階で、すぐに電話
がかかってくるはずだった。

けれども、電話は鳴らなかった。
一週間のあいだに出した四通の
メールに対する、あのひとの返事
は沈黙だった。
もしかしたら、小旅行か何かで、
家を留守にしているのかと思った。

日曜の夜、「戻ったら、メールか電
話を下さい。何度も催促してごめん
なさい」と書いて送り、その週はた
だ、あのひとからの連絡を待った。
その次の週を待った。

連絡が途絶えて一ヶ月後、電話をか
けたことはあった。

あのひとは電話回線をインターネ
ットにつないでいるので、話し中
のことが多かったけれど、そんな
時には、一階に住んでいる大家さ
んの留守番電話に、メッセージを
残しておけばよかった。そうすれ
ば一両日中には必ず、あのひとか
らの電話がかかってきた。

受話器を取り上げて記憶している
番号を押した。今、ニューヨーク
は、朝の六時半。それは、あのひ
とが部屋にいる確率が最も高い時
刻だった。

わたしたちはこれまで、そ
の貴重な僅かな時間帯を使って、
辛うじてつながってきたのだ。

やっぱり旅行中だったのか、少し
だけ、気持ちが落ち着いた。

わたしは留守番電話に向かって、
話し始めた。ふたりのあいだに
横たわっている果てしない距離
と、ふたりを朝と夜に切りわけ
ている時差の壁に向かって。

できるだけ爽やかに、穏やかに、
何気ない風を装って。

「もしもし、快晴。こんにちは、
詩音です。メール、何度か送った
んだけど、ずっとお返事がないの
で・・・・・きっとどこかに、旅
行中なんだよね。実はわたしの方
にも、あれこれいろいろあって、
相談したいこともいろいろあり
ます。とりあえず、このメッセ
ージを聞いたら、お電話かメール、
下さいますか。待ってます」

受話器を置くと同時に、それまで
わたしたちを結びつけていた、細
く透明な蜘蛛の糸が、ぷつん、と
切れてしまったような気がした。

窓の外は、篠突く雨だった。
許すことを知らない、優しくない
雨だ。強風に煽(あお)られ、斜め
に降っている。まるで地上に突き
刺さる、銀色の無数の針のように。

あなたに、尋ねたいことがある。
あなたに、話したいことがある。
もうこれ以上、待てない。
もうこれ以上、わたしを待たせな
いで。

お願い、電話をかけて。
お願い、声を聞かせて。





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「夢で会う」 :佐久市 金買取 ヤナギダ店長コラム:

2017-07-09 13:29:56 | 日記
K18 3250
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【 7月 9日(日)即買値】

佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220

 ーコラムー
ずっと気にしてて
元気にしてるかと
不安になっていたら
夢で会ったわ

にこにこしながら近づいて
きて
私を履けますようなことを
言ったの
しっかりしなさい
どうしたの
大丈夫
そんなこと気にしないで

それから大きな声で笑ってた
私は安心して
やっぱり変わってなかったん
だと
うれしくなった

夢で会ったわ
でも
夢でしか会えないわ




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