38.サロンマーケティングの切口
●サロンコンセプト
何かを買いたい時、多くの人はそのお店が「どのようなお店か」・「何を主張する店か」といったことが明確であれば、そのお店から買いたいと思います。これが客側の心理です。
従って「売る側」は、「何を主張する店か」について明確にする必要があります。これが「コンセプト」です。
自店のコンセプトを明確にすれば、マーケットに対しても「明確なメッセージ」を発信できるので、「集客に対する戦略も、固定客化に対しての戦略も明確にすることが容易」になります。
人は自信のある人を信用するものあり、自信のある人の周りには人が集まってきます。これはサロンといった組織に対しても同じです。
ここで「コンセプト」を、お客に「眼に見えるようにすること」が大切になります。
つまり、「自店が主張したいことは何か」について、顧客が「一目で理解できるようにすること」が重要となります。
言い換えれば、「誰に」・「何を」・「何のために提供するのか」ということを明確にすることです。
コンセプトが明確に発信できなければ、「効果的な集客」及び「効果的な固定客化」は図れません。
ここで、「誰に」・「何を」についての簡単な説明をします。本来ならば先ず、マーケティングという言葉の意味を理解しなければなりませんが、ここでは省略します。
※詳細については、「コトラーのマーケティング戦略」に記述します。
例えば、自店のオリジナルブランド商品として、「シャンプー剤」のを創ったとしましょう。シャンプー剤はスーパーやドラッグストァなど至るとこで数多く出回っています。
このような市場に対して、「単なるシャプー」で新規参入したとしたら勝ち目はありません。
「何を」とは、顧客にとっての「ベネフィット(効用)は何か?」。
「何に効果的か」を明確に打ち出さなければ、消費者は振り向いてくれません。
そこで先ず考えるべきは、「誰に売るのか」ということです。例えば、脂性の頭皮で若ハゲに悩む人を対象としたシャンプー剤とします。このような方は「脂漏性脱毛」が促進します。
つまり、手入れを怠れば薄毛はどんどん進みます。
その傾向は、食生活の欧米化や、生活環境の変化と共に、男女を問わず急激に増加しています。従って、この事に対しての適切なアドバイスを行うのが私たちプロの対応の仕方です。
一昔前までは、男性特有の薄毛のように考えられた、これらの現象は、最近のテレビCMを見れば一目瞭然です。女性の薄毛の悩みに対応したCMが多く見られます。
パッケージにしても、頭皮にこびり付いた油脂を取除く効果が一目で判るような工夫をしなければなりません。
また、サロンには、マイクロスキャナーによる頭皮の状態を顧客に見せる設備が必要です。これらの事を強調する狙いは、この道のプロであることを明確にすることにあります。ここまでが、「誰に」・「何を」です。
これが決まれば、その後につづくのは、
●商品価格。
●広告宣伝の仕方。
●どういう状況下で売って行くか。
これらは自然と決まってきます。
以上のように、「誰に」・「何を」が最重要なのです。
つづく