“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

エボラ感染拡大 防護体制づくりを急げ

2014年10月18日 10時57分03秒 | 臼蔵の呟き

核兵器を開発し、宇宙空間に人間を送り込む科学技術がある時代に、伝染病の拡散を防御が出来ないなどは笑い話のような話です。要は、政治が重点課題として位置づけず、他国の問題として扱ってきた代償でしかありません。

人間は、皮膚の色、人種、貧富の格差に関係なく生きる権利、安心して暮らせる環境を権利として持っているはずです。そのことを支配層が自らの勝手と都合に合わせて、政治の私物化を行ってきた結果、このような完全リスクを全世界に広げることとなっているように思います。

人間が地球を支配し、何でも出来ると考えるのは大きな間違いです。生物の多様性を守り、温暖化を防ぎ、あらゆる動植物が共生できる環境づくりが人間社会に要求されているのだと思います。アメリカ、イギリス、ドイツ、日本などの医療技術、科学技術を総動員し、治療方法の開発、防御の体制作りにあたる必要があります。

<北海道新聞社説>エボラ感染拡大 防護体制づくりを急げ

 エボラ出血熱の感染リスクが西アフリカから世界規模に広がってきた。スペインと米国で、患者の治療に当たった医療従事者が相次いで院内感染した。危機感の広がりからオバマ米大統領は、安倍晋三首相と欧州各国首脳に連携を訴えた。感染の拡大に歯止めをかけるため国際連携を強めるのは当然だ。日本も財政支援や、国内で開発され効果が期待される未承認薬の提供などで、深刻化している感染の封じ込めに貢献したい。

 同時に、国内の防御対策も急がねばならない。

 エボラ出血熱による死者は世界で4500人、感染者が9千人に達している。現在、週に千人のペースで増えている。世界保健機関(WHO)は12月には週5千~1万人に膨らむと警告した。

 空気感染はしないが、患者の体液などに触れると、2~21日の潜伏を経て発症する。発熱、頭痛、筋肉痛などが初期の症状だ。

 潜伏期間があるため感染者が発症前に空港でのチェックをすり抜けて入国し、国内感染が出る可能性は捨てきれない。

 欧米の新たな感染者が医療従事者だったことは、深刻な事態と受け止める必要がある。いずれも、防護用の服やマスク、手袋を付けていたが、脱ぐ際に表面に付いていた感染者の体液に触れた可能性が指摘されている。

 こうした失敗を繰り返してはならない。

 国内でエボラ出血熱の患者を治療できる指定医療機関は、現在45カ所(道内は市立札幌病院)ある。各機関では、治療時の防護のあり方をいま一度、確認・徹底をしてほしい。

 感染者が一般の医療機関を訪れるケースも予想される。指定医療機関への患者の搬送方法も含め、鉄壁の防護体制を求めたい。

 問題は、医療機関から送られてくるウイルスの検査・研究態勢が不十分なことだ。エボラ出血熱などの危険なウイルスを調べる施設としては、国立感染症研究所村山庁舎(東京)など2カ所が担う。

 しかし、地元住民の反対でウイルス採取などで制約があり、エボラかどうかの判定が万全でないとの危惧がある。

 国は施設周辺の安全対策を前提に、住民の不安を取り除き、早急に整備すべきだ。

 治療法の確立につながるウイルス研究は何としても進めなければならない。

<信濃毎日新聞社説>医療体勢の再点検を

 西アフリカで流行が起きたエボラ出血熱が世界に拡散する気配を見せ始めた。スペインと米国で、患者の治療にあたった医療従事者が感染する事例が相次ぎ、動揺が広がっている。

 日本国内でも、感染者が出た場合に備えて医療機関の態勢を再点検しておくことが欠かせない。

 米国では、リベリアから渡航した男性がエボラ熱と診断され、その後死亡した。治療に携わった看護師が二次感染し、さらに別の看護師も陽性反応が出た。

 スペインでも、西アフリカから帰国した患者を受け入れた病院の看護師が感染した。医療態勢や感染防護対策が整っているはずの欧米で二次感染を防げなかった。感染防止訓練の不足といった要因も指摘されている。

 日本は欧米に比べ西アフリカとの人の行き来が少ないため、エボラ熱が入ってくる恐れは低いとみられている。だからといって備えをおろそかにはできない。政府は空港や港での検疫を強化し、感染者が多い国に渡航、滞在した人は申告するよう求めている。けれども、水際で感染者の入国を完全に防ぐのは難しい。

 エボラ熱は、危険度が最も高い「1類感染症」に分類され、長野県立須坂病院を含む全国45の指定医療機関が患者の治療にあたることになっている。各医療機関は患者が出た場合の訓練を定期的に行い、診察の手引もあるという。

 ただ、エボラ熱に対応した経験がある医療従事者は少ない。過信や油断は禁物だ。防護服を脱ぐ際、付着した体液に触れて感染しないようにすることなど、基本的な点から入念に訓練を重ねたい。

 米国で死亡した男性は、最初に受診した際、病院側がエボラ熱を疑わずに帰宅させていた。それが事態を深刻化させたと指摘されている。一般の病院や医院も、感染した人が受診する可能性を念頭に置き、感染防護にも十分注意を払ってほしい。

 西アフリカでの流行は悪化の一途をたどっている。世界保健機関(WHO)によると、死者はこの1カ月で倍増し、4400人を超えた。医療施設が不足し、患者を収容しきれない状態が続く。

 米疾病対策センター(CDC)は、最悪の場合、来年1月にリベリアとシエラレオネだけで感染者が140万人に達するとみている。世界規模での爆発的な感染拡大にもつながりかねない深刻な状況である。治療態勢の充実と感染封じ込めのための国際支援に全力を挙げる必要がある。


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