“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

安倍首相が突きつけるジレンマ

2014年01月06日 11時59分39秒 | 臼蔵の呟き

アメリカ言いなり政権がここまでアメリカ政府を怒らせてすむのかどうか。同じアナのムジナなのでどこかで手は打つのでしょうが。アメリカの政治経済にとって中国はけんかして突き放して住む相手ではなくなってきています。同時に、北朝鮮問題では韓国は同盟国として無視できる相手でもありません。その両国と、戦後まれな軋轢を作り出し、居直る姿はアメリカにとってもとんでもない政権と写っても当然ではないかと思います。アメリカを含めて一国が世界を支配することなどは不可能な時代にはいり、各国が外交関係を使って紛争を解決する。軍事衝突を避けることは政治上の知恵となっていることはあきらかです。

歴史の教訓を学ばず、いたずらに緊張を激化させる安倍、極右政権には対応しか手立てがありません。

<ウォールストリートジャーナル GEORGE NISHIYAMA>

 【東京】日本の安倍晋三首相はたった2日の間に米国から称賛と厳しい批判を浴びた。米国の政策立案者が東アジア地域で中国の影響力に対抗するために安倍氏の助けを必要とするなか、安倍氏の積極的な政治スタイルがいかに米国にジレンマをもたらしているかが浮き彫りになった。

 安倍氏は27日、米国政府が長く求めていた在沖縄米軍基地の移設計画を進める上で欠かせない地元の支持を取り付けた。この前日、安倍氏は議論の的となっている靖国神社に参拝、中国と韓国を激怒させ、米国からは非難を浴びた。

 安倍氏の側近や一部の専門家によると、沖縄の基地問題に関する発表の前日に安倍首相が靖国神社に参拝したのは決して偶然ではない。

 しかし、ワシントンの専門家によると、沖縄の米軍基地をめぐって日本と協議を続けていたからこそ、米国は公式声明を通じて安倍氏の靖国参拝は不意打ちだったことを明確にせざるを得なかったという。そうでなければ、韓国と中国の担当者は米国が安倍首相の参拝計画を知った上で承認していたという結論を下すかもしれないからだ。

 米国は日本政府に対し、地域の安全保障にこれまで以上に大きな役割を果たすよう求めていた。第二次世界大戦中、日本の軍国主義に苦しめられた記憶がいまだに残る近隣諸国を刺激しないために、安倍首相のナショナリスト的な考え方を曖昧なものにしておきたい、という米国の希望は首相の靖国参拝によって失われた。

 スタンフォード大学ショレンスタイン・アジア太平洋研究センターのダニエル・スナイダー氏は「安倍氏が現実主義者とされていたのは安倍氏が靖国に参拝しなかったからだ。今の安倍氏は以前の安倍氏ではないと言っても分かってもらうのは難しくなっただろう」と述べた。

 米国は日本に対し、韓国と関係を修復するよう促していたが、首相の靖国参拝でこれまでの努力は損なわれ、取り返しがつかない状況になった可能性がある。領有権を声高に主張するための手段とみられる中国の防空識別圏設定の発表後、日韓の関係修復は喫緊の課題だった。

 安倍氏が米国を振り切って靖国参拝に踏み切ったかどうかを判断するのは難しい。安倍氏は第1次安倍内閣当時に靖国神社に参拝しなかったことに後悔の念を示していた。一部では、安倍氏の靖国参拝は、するかしないかよりもいつするかが注目されていた。

 側近によると、安倍氏は靖国参拝を決意したとき、中国と韓国が強い反応を示すことを予想していた。しかし、ホワイトハウスが国務省に働きかけて、参拝に関するコメントの発表を止めてくれるかもしれないとの期待があったという。

 結局、在日米大使館は「日本の指導者が近隣諸国との緊張を悪化させるような行動を取ったことに失望している」との声明を発表した。

 バイデン副大統領の国家安全保障担当副補佐官を務めたジュリアン・スミス氏は米国がこうした反応をした最大の理由について、「関与を続ける米国の能力を帳消しにするものはあってはならない」ことを確認したかったからだと述べた。

 スミス氏によると、米国は「真摯な仲介者」とみられることで東アジア地域の各国に関与し緊張緩和を目指す一方、自国の利害が危険にさらされたときには意見をしっかり表明する考えだ。安倍氏の靖国参拝を批判した米大使館の声明からは、米国が「少し踏み込む」必要があると感じていることがうかがえるという。

 日韓間の緊張緩和の「機会が失われた」(専門家)ことで、米国が掲げる外交の軸足をアジアに移す政策の実効性が損なわれた可能性もある。

 アメリカン・エンタープライズ政策研究所のマイケル・オースリン日本部長は「米国の影響力と実効性が低下しているという全体的な印象を強める結果になった」と指摘する。


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