Nonsection Radical

撮影と本の空間

1月3日 小商い

2023年01月03日 | Weblog
以前にネットで「どうしてメルカリに最低出品価格である300円で出す人がいるのか?利益がほとんどないのに」というような事を”分析”して文章にしている人がいた。
なんの専門家か知らないけど、世の中わかっていない唐変木だなと思った。
現在だと最低価格300円で売れると、出品料30円と最低送料210円がかかり60円残り、そこから梱包資材代を出す事になる。
そんなわずかな利益で出品するにはワケがあると話を進めていくのだが、そんなわずかな利益で商売するお店は世間にはたくさんあるのを知らないのかと思った。
たとえば本屋で300円の雑誌(あればだが)を売ればやはり60円ほどの利益になり、そこから必要経費を差し引いて経営している。
コンビニだって客単価からすると一人当たりの利益など知れたものだ。
駄菓子屋だってそうだろ。
世の中にはこうやって小商いをして生計を立てている業種など山ほどあるんだけど、文章を書いた人はそういうのって儲からない”謎”な仕事と思えるんだろうな。
だからそんな値段で売るのは何か別の目的のためだと推測したりしないと割に合わないのにと感じるのか。
チロルチョコレートやうまか棒を商売にする気がしれないかもしれないね。
でも、小売りとはそういう事の繰り返しなんだよなぁ、きっと理解しないだろうけど。

富裕層のための外商部だけあれば”百貨店”は良いという考えが最近は聞こえてきたりするけど、世の中のほとんどは単価の安い量販品の流通で成り立っていて、儲からない仕事など必要ないと簡単に思ってしまう人が増えて、そういう声が強く聞こえたりするんだけど、そういうのって中世の世の中の話だよねぇ。そこから大量生産での価格低下の歴史を歩んできたのに無視だもんな。
その基盤の上に一部の高価格品があるんだけど、高価格品だけ作ってたって企業の規模も大きくならないし存続だって厳しいだろう。
たまに来る仕事だけで喰っていける人の人数だって限られるだろう。
でもそういう現実には興味がなくて、数字上の一部だけを取り上げて論じる”専門家”もいれば”わけしり”もいる。
だいたいがそういうのって思考が雑だから現場の人間は無視するんだろうけど、しろうとの間にはわかったような話としてひろまったりするんだろうな。
それとは別に百貨店という業態が時代に合わないといわれてかれこれ40年以上は経つんだから、そもそもの業態の議論をするとかしないとねいいかげん。
ずっと規模を縮小した高級小売店に戻るというのを外商部と呼ぶかどうかだけど。三越呉服店外商部とか。
まあ小商いを敵に回すような話があったということで
コメント
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