山茶花談

さざんかだん

春の日の夕暮

2018-04-21 | ペン画


トタンがセンベイ食べて

春の日の夕暮は穏かです

アンダースローされた灰が蒼ざめて

春の日の夕暮は静かです



(中原中也)
※ 春の日の夕暮  モノプリント・ペン  2005年



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2018-04-01 | 日誌


連日のお天気で、毎日お花見日和ですね。
テレビで上空から映していた吉野の山の桜、一度訪れてみたいです。

遠くまで出かけずとも、家の近くを歩けば日本は桜がたくさん見れますね。
夫が日本人は桜の植え過ぎで生態系が狂うかも・・と言葉が漏れるほど
周りは桜の花ばかり。

写真は夕方に出かけた近くの古墳の上の桜です。
日本は古墳も多いですね。
すこし歩けば小さな古墳にいくつも出会い
その中で桜が上に立っているものも多いようです。

平地にお椀を反対にした古墳の上の中心に桜の大木、
高原に現れるインドのサーンチーのストゥーパも同じように半円の上に石門が。
上空からのぞくとどちらも曼荼羅のようですね。

生前、自分のお墓に植える桜の木の図まで描いた本居宣長は
山桜が大好きだったようで
小林秀雄は「本居宣長」の冒頭で
宣長と桜についてかなり長く書いています。

「花はさくら、桜は、山桜の、葉あかくてりて、
ほそきが、まばらにまじりて、花しげく咲たるは、
又たぐふべき物もなく、うき世のものとも思はれず」(玉かつま)

寝ても覚めても桜の花が気になり
まくらの山に桜を咲かせ、歌を詠んだという宣長。
わたしは桜の開花のこの一瞬を惜しむような気持が起こりますが
うき世のものとも思われないほど
日本人は春は桜の奴ですね。

我心 やすむまもなく つかれはて
春はさくらの 奴なりけり





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