山茶花談

さざんかだん

6days

2022-11-23 | アクリル画



アクリル画にペンを加筆して制作し始めています。

スタートのきっかけになったのは
宮沢賢治の貝の火という物語から
イメージが浮かんできたことでした。

子ウサギに起こる6日間の出来事。
物語の中心にある宝珠の中で燃えている美しい炎の赤が
この絵の中心のいろにもなりました。

いろんな意味で心に響く宮沢賢治の物語。
いつも物語の最後の解釈が
とても心に響きます。

悲しい内容も多いけれど
解釈はもっと俯瞰的で前向きです。

学生時代に先生から聴いた
柳田国男さんの山の人生の解釈と重なって
生き物の生命力の美しさが
わたし達の捉え方とはすこし違うような。

違うけれど、人の心の奥の
根っこのところをぐっとつかんでくる、
ほんとうにすごい作家だなあと
一つ一つ物語を読むたびに
うーん、、唸らされてしまいます。





「days」 Acrylic Pen Paper 273x237mm





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犬に追い立てられる山猫たち

2022-11-13 | ペン画



宮沢賢治の物語「注文の多い料理店」の最後の場面、
犬に追い立てられる山猫たちです。

二匹の白い犬は、物語の最初に
あんまり山がものすごいので目を回してしまったのですが
最後に大奮闘してくれました。

猫は高いところに登るのが得意なので
翌朝には犬たちもあきらめて
今度は目を回して眠っている人間たちの元に
帰って行ったかもしれませんね。





※「犬に追い立てられる山猫たち」   ペン・紙  337x250mm






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Goodbye Santa Maria

2022-11-01 | ペン画



宮沢賢治の物語「オッペルと象」から。

白象がオッペルという稲扱機械工場の主人に
こきつかわれて働かされるというお話です。

白象は巨体なのに
なぜ小屋から自分で
途中で逃げ出さなかったのでしょう。

働き疲れて窓から見える月に
気弱になって
Goodbye Santa Maria と語りかけます。

白象を助けてくれたのはお月さま。
物語の最後はハッピーエンドです。

お月さまは白象に
「おや、何だって?さよならだ?」
と笑って助けてくれました。

ちょっと悲しそうな絵ですが
宮沢賢治の
生き物たちのこころが揺れる
シニカルでユーモアを含んだ
物語の一片を描いてみました。





「Goodbye Santa Maria」
Pen Acrylic 410x318mm





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