トレーニングマガジンVol.35に谷本道哉先生がサッカーのロナウド選手が広告塔になっているPAOという口に咥えて顔の筋肉を鍛える道具について検証している記事が面白いのでぜひ読んでみることを勧めます。
通常こういった健康器具をここまでデータで批判する記事というのは無い事なので(批判しても何のメリットもないからですが)熟読してしまいました。結論から言えばこの道具を使うよりも例えば「ウイスキー」と発音したほうがマシという結論のようです。
この記事の中で当たり前の事を実にストレートに表現しています。
「一流選手が使っているとそれを使って一流になったは別物」
同記事の中で他の例も述べているのは杉本彩さんは加圧トレーニングをする前から綺麗でスタイル抜群で、ハンドボールの宮崎選手はスレンダートーンのCMに出る前から腹筋は割れていたはず、サッカーの長友選手だって体幹トレを導入する前から日本代表で活躍するトップ選手でした。
他にも例を挙げればたくさん出てきます。著名人を使ったCMというのは商売的には何も間違ってはいませんが、そこに疑似科学データや売ろうとする為だけの学会、論文などが絡み、そこにまたブームに便乗しようとする商売としてのトレーナーが入ってきてしまうから、こういった物はいつの時代も手を変え品を変え無くならないのでしょう。
特に今回のPAOの企業は産学提携をうたっていて、著名な先生も入っているようなので記事を書いた谷本先生とトレーニングマガジン凄いと思います。
話はそれてしまいますが、最近読んで面白かった本の中にファイナンシャルプランナーの方が書いた本で「あやしい投資話に乗ってみた」というのがあります。この中の和牛オーナーの話で「なぜこの企業は低金利の銀行からお金を借りないで高い金利を払ってまで和牛オーナーを募るのか?」というファイナンシャルプランナーとしての当たり前の疑問に最初気付かなかったことを正直に書いています。これは経営者としても私も普通にすぐ気がつかなくてはいけない事ですが読んでてなるほどと思ってしまいました。
健康器具にして変わったトレーニング法にしてもちょっと考えれば、わかりそうな物もたくさんあるのですが巧妙な手口に騙されてしまうものだと妙に納得してしまいました。