フィットネス業界の動き

フィットネス業界は今激戦区で県内でも新しいジムが毎年オープンしています。
来年も新規オープンジムの情報というのがいくつか耳に入っています。
24時間ジムはすごい勢いでオープンし、磐田市にはイオンタウンの中になんと月額2700円の価格破壊のジムまでオープンします。
大手フィットネスのアクトスの運営で、シャワーなどを省いて設備のコストを落としているようですが、低価格でもインストラクターは常駐らしく、すでに数店舗をこの価格帯で運営しているようで、これからこの価格帯で多店舗運営をしていく計画のようです。実際に見てみないとわかりませんが、これで利益が出せるのか信じられない価格です。

正直、こんな価格帯でやられたら会費で太刀打ちできるジムは無いと思います。S&Cの最も安いコースでも4500円ですし、公共施設にいくよりも安いです。
ついにフィットネス業界もこういう時代に突入したのかというのが素直な感想です。
市町村が無駄な税金を使って公共施設を作るよりも民間でここまで企業努力でやれるのですから歓迎すべきことなのかもしれません。

この先5年くらいでどんな風にフィットネス業界が変わっていくのかを考えると、個人経営のジムやオールドスタイルのフィットネスクラブなどは頑張らないと生き残れないという危機感があります。
特に最近は安易な考えでの起業も増えているのでそういったパーソナルジムなどは厳しくなっていくはずです。
今年は開業11年目という事で今後の10年に向けての設備投資や方向性などを考えながらやってきたつもりですが、私が考えていた以上に業界の動きは早くなってきているようです。
昨日のブログで「今何が起きているのか？そしてそれは将来どうなるのか？」という事を書きましたが、しっかりと見誤らないようにいろいろとS&Cの将来像を考えていこうと思います。

経営者の目

ライザップの事を先日書きましたが、ライザップを調べていくとカルビーの会長からライザップの代表取締役構造改革担当になった松本晃さんの事が気になります。
松本さんはプロの経営者と言われる優れた経営者です。

松本さんのカルビー時代の話ですが週に1回はスーパーに行って２時間くらいお客さんの動きをじっと見ていたそうです。
カルビーのヒット商品に「フルグラ」があるのですが、フルグラは最初「フルーツグラノーラ」という商品名でしたがヒット商品ではなかったそうです。
「こんなうまいものが何で売れないんだろう？」と好奇心を持った松本さんはまず「名前が長い」と商品名を「フルグラ」に変えました。
フルグラは最初お米のそばに置かれている事が多かったそうですが、お米の棚は人がしょっちゅう行かないという事に気がついてパンの棚に移してもらったそうです。
どちらも現場で感じとったものだそうですが、普通に商品を売っているだけでは気がつかない事です。
これがすべてではないでしょうが、確かにフルグラはパンのコーナーに置かれていると買いたくなります。

松本さんは現場を見る事は「簡単な事です。」と言っていますが、トップの経営者や責任者がきちんと現場を見ている会社やお店は少ないと思いますし、現場を見る事の大切さや意味すら分かっていないように思います。
だからこそ個人の経営者が必死にやればそういったお店にも対抗できるので頑張りがいがあります。
優れた会社や流行っているお店の経営者の方とたまにお話をすると、「今何が起きているのか？そしてそれは将来どうなるのか？」という事を常に把握して考えているのがよくわかります。
　
トレーニングでは、「今、何をやっているのか？それは将来どうなるのか？」という事を常に考えていないとただこなすだけのトレーニングになってしまったり、間違った努力をつづけてしまいます。
トレーニングと経営は考え方が似ているのだと思います。

松本さんの手腕でライザップがこれからどのように持ち直すのかが楽しみです。