最近はこんな事を考えています。

ここ数年フィットネス業界では24時間営業で低価格なジムや月会費が３０００円くらいの超低価格帯のジムなど今までの常識では考えられないビジネスモデルのジムが急激に増えています。
３年後、５年後と考えていくと今後はこういったスタイルのジムは増えてくると思いますし、正直いろいろと不安になる事があります。

最近「日本でいちばん大切にしたい会社」という本を読んでいたのですが、おかげで自分の中でもやもやしていた物が整理されてきました。
事業を継続化させていくには「他社に勝つか負けるか」とか「儲かるか儲からないか」という視点ではなく、それが「正しいか正しくないか？」「その決断にやましい所はないか？」シンプルにそういう事ではないかと思います。

２４時間のジムはいつでも好きな時に利用できる便利さとリーズナブルな料金が魅力です。
でもジムエリアにはスタッフがほとんどいなかったり、費用を抑えるために夜間などはスタッフが不在です。
監視カメラを設置しているからとか緊急ボタンを押せば大丈夫とか彼らは言うのでしょうが、もしも一人の時だったら私の経験では低血糖や貧血などで意識を失ったとしたら緊急ボタンなど自分で押せませんし、都合よく警備会社が監視カメラを見ているなんて事はありませんので会員さんの安全は保たれません。ジムに人がいたとしても誰が責任をもって対応してくれるのでしょうか？

またジムという場所は必ずしもマナーが良い人ばかりではありませんし、スタッフ不在の時には何の対応すらできません。
人件費を削ることでビジネスモデルとしては利益が上がり優れていたとしても、会員さんの利益を考えるとこのビジネスモデルは私の信念には合いません。


私が考えている事や今までやってきた事は全く違う方向です。
今現在S&Cでは８０代後半の高齢の会員さんも何人か来て頂いています。そういった方たちでも楽しくトレーニングをして体力をつけていってもらえるようにとか、最近は障害を持っている方でもトレーニングが出来ないかとか、他の施設では無理でもS&Cなら何とかしてくれるという事が出来ないかというような事を考えています。
その為には私自身も含めてスタッフのみんなにも勉強をしてもらう事も多いですし、外部のスペシャリストとの提携なども考えています。
S&Cの他にはない最大のセールスポイントは信頼できる優秀なスタッフ達と１２年間やってきた信用と人脈です。

昨年あたりから近くにいろいろなジムが出来たことで、たくさんの事を考えるようになりました。
本の中で㈱柳月の田村社長が「あなたの会社がなかったら、お客様は本当に困りますか？」という問いかけをしています。
「S&Cがなくなったらお客様が困るようなジムを目指したい」というのが当面の目標です。