ハンブルクの中で最も有名な日本料理店の一つ。ラーメンがあるのかどうか分からないが、とりあえず行ってみることにした。
このDARUMA、とにかく場所が辺鄙なところにある。昼に行くぶんには何の問題もないが、夜に行くのは(最初は)かなり危険かも。街からこのお店に行くまでに、ちょっと怖い箇所がいくつかある。海外に自信がない人はちょっと危険かも。昼ならなんてことなさそうだが・・・(さすがの僕でもちょっと怖かった・・・) 具体的には、電車の線路と川と倉庫に囲まれた地帯で、何が起きてもおかしくないような場所だった。
場所だけでも驚きなのに、お店はさらに驚きだった。路地裏的なお店で、基本的には居酒屋さんというか、大衆食堂というか、そういう感じのお店だ。メニューにはないが、ラーメンは出してくれる、とのことだった。醤油ラーメンとタンメンと味噌ラーメンがあった。メニューに載せていないのは、「ここはあくまでも日本料理屋さんだから」、という理由なんだそうだ。でも、日本語OKなので、行けば普通にラーメンを出してもらえるだろう。
ラーメンが裏メニューにあるだけなら、それほど驚くことはない。ここで驚きだったのは、超強烈な日本人の料理人のおじさんだった。関西系のおじさんで、かなり豪快なのだ。こちらでの生活は長いようで、「昭和のおじさん」をそっくりそのまま感じさせる。関西の人ならあんまりビックリしないのだろうけれど、関東の人だとちょっとビックリするだろう。超個性派だ(張替さん以上?!)
で、今回注文したのは「ラーメン」(10EUR)。
作り方を見ていると、なかなか興味深かった。チャーシューのタレがかえしになっていた。で、香油みたいなのを丼に入れていた。油は結構多め。スープはフライパンで温める北海道ラーメンタイプ。でも、野菜は入っていない。チャーシューは完璧に自家製で、厚めのものが3枚入っていた。わかめも入れていた。
出てきたラーメンは、真っ黒いタイプの醤油ラーメン。スープの表面には油がたっぷりと浮いていて、こってりしている感じだ。ネギとわかめは結構多め。スープを飲むと、これまたすごいことになっていた。これまで日本では食べたことのないような味。チャーシューの煮汁でとったタレと鰹節の粉末?の味がガツンと効いている。それに、なんともいえない甘みがあって、すごいスープになっていた。動物系スープの旨味はほとんど感じられなかった。鰹の旨味と甘味が(あまりバランスよくなく)強烈に感じられた。
麺は乾麺っぽいタイプのものだったが、乾麺ではなさそう。麺はどこかの業者から仕入れているそうだ。けれど、それなりに食べられるタイプの麺で、違和感はあまりなかった。欧州の麺は、ほんと劣悪というか、貧弱というか、別物というか、そういう感じだった。けれど、最近は良い麺を使うお店も増えてきた。これも時代の流れなのかな~?!
チャーシューは、お世辞抜きで美味しかった。肉の素材はドイツだけに悪いわけがない。それにしっかりと味付けをしている感じで、日本に負けず劣らずのハイレベルのチャーシューだった。わかめは入れなくてもいいかな、と。結構濃い目の味付けなので、こっちのさっぱりとした食材(野菜)を使ってもよかったかな、と。
改良点はいっぱいありそうだが、これはこれですごくインパクトの強いラーメンだったと思う。この味はここでしか食べられないだろうな。強烈でジャンクでパワフルなジャーマンラーメンといったところか。
現地の日本人に人気のあるお店みたい。常連さんらしき人(日本人)も多くいた。旅行客はほとんど来てなさそう。漫画がすごくたくさん置いてあった。現地のドイツ人も結構来ていた。極めて辺鄙な場所だが、それなりに需要の高いお店と言えるだろう。
DARUMA Japanisches Restaurant
Stadtdeich 1 20097 Hamburg
Tel 32 66 32