今、研究室の引っ越しの準備に大忙し。
汚くて散らかった研究室。
12年の間に溜まったものがいっぱい、膿のように出てきます(・_・;)
そんな中、、、、
12年前に教えた学生たちが講義後に書いたコメントカードが見つかりました。
最初の年の僕の講義は、もうほんと、酷かった…
酷いっていうか、初めてだから仕方ないんだけど、それにしても酷かった。
でも、学生たちからしてみれば、初めてもクソもなくて、容赦ないわけです。
そんな容赦のないコメントカードを一部、ご紹介します(汗)
今日の講義は、あまり講義に対して意欲的に参加できませんでした。前の講義まではずいぶん福祉に関して興味をもって取り組めたのに、今回は、あまり良くないように感じました。講義形態に疑問をもちます。やりやすい講義のうちには、私には入りません。講義なのだから、学生に意見を求めすぎだと思います。学生に問うのはいいけど、問いかけるというよりも、話しかけているという風にしか見えません。真剣に聴きたいのに、やる気が失せます。よい講義が何か分からないけど、学びたいという気持ちがあるので、もう少しだけ配慮してください。…以下略
こんな風に書かれたんだ…
かなり辛辣なんですけど…。
でも、なかなかしっかりとした「批判」になっているなぁ、と感心したり。
さらに、厳しいコメントも…
わかったようでわからなくて、何がわからないのかもわからなくて、とにかく不明。生活保護制度の話をした時に、自殺者が3万人もいることを、「たった」というのはどうかと思う。生活保護を受けている人が119万人(当時)いる中での3万人ということで、数的には少ないかもしれないけれど、福祉を教えている立場の人間として、自殺してしまった方々を「たった3万人」というのは、私には許しがたい。ちょっとした言葉かもしれないけれど、私たちには、そのちょっとした言葉に対する心遣いとかが必要なのではないか、と思った。…以下略
このコメントは今でもなんとなく覚えている。
社会福祉の全体を説明するときに、生活保護受給者の数を説明した時に、たしかに僕はそう言いました。「福祉が必要な人」というテーマで、学生たちにとって身近な問題(自殺や依存症等)から、あまり身近ではない問題(生活保護)に関心をもってもらおうと、こういう話をしたんだと思います。
でも、学生たちは、僕の何気ない、それこそ「無意識的」な言葉に、敏感に反応するんですね。
それ以後、「たった」とか「たかだか」とかという言葉を使わないようにしよう、と思い、今に至っています。(それでも、大勢の学生を相手に話を聴いてもらうために、やや大げさに「たった」とか「たかだか」という表現を使うこともまだあるかも?、と思うと、背筋が凍ります)
今日の講義は、話が早すぎて、ついていけませんでした。早口すぎです。やる気がでない。
たったこれだけのコメントカードもありました。
たしかに12年前は、きっとおそらく、ものすごいスピードで話していた気がする…
今でも、学生たちからは、「話が早い!」って言われるんだから、当時はいったいどんなスピードで話していたんだろう?、と。
考えただけえも、寒気がしてきます、、、
…今日の先生は、おもしろかったです。やっぱ声が藤木直人に似てるなぁ、と思いました。
この学生、、、
何を聞いてたんだか、、、(・_・;)
当時の学生は、藤木直人が人気だったのかな?
…最初の講義のように、また(講義が)早く進んでいるように思いました。最初が分からないと、その次も理解できないので、やる気が消えます。みんなから批判を受けていた頃の方の講義が、まだよかったです。褒められて、また何か戻ってしまったように思います。話をきちんと聴いても、理解できないのは、先生の問題だと思います。
え? これだけの批判を受けながら、この講義の前は、もっと批判があったの??(・_・;)
とにかく、最初の1年目の学生は、容赦なかったですね。
コメントカードに一言、「教師失格!」って無記名で書かれたこともありました。
最後に、、、
先生、まず、もう少し落ち着きましょう(笑)
…はい。
っていうか、これ、今も言われてる気がするんですけど、、、(-_-;)
まぁ、きっと、一生、落ち着いた人間にはならないのかな、と。
でも、きっと12年前よりは落ち着いていると思う…(推測)
…
そういえば、昨日、6年前の卒業生が、6年ぶりに研究室にやってきました。
で、色々とお話しました。(その後、まるわに行きました)
色々話している中で、「6年前と、僕、変わった?」って聞きました。
そうしたら…
「6年前は、ばーっとマシンガンのように話していましたけど、今は、6年前よりマシンガンじゃないですね」
と言われました。
そうかー。
ってことは、まぁ、12年前よりかは、幾分、落ち着いたのかな!?
ってことで、12年前にちょっとタイムスリップしてみました。
12年前の僕は、まだまだ未熟で、「先生」と呼ばれるに値しない人間だったんだろう、と思います。
でも、きっと、「最初の一年」って、程度の差こそあれ、みんなボロボロなんじゃないかな?
当然といえば当然ですけど、、、
でも、その最初の一年のことを忘れないで、これからも教師人生を歩みたいな、と思いました。
…
さ、引っ越しの準備再開!!!