Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

「Dr.keiの研究室」【開設16周年】-それでもブログにこだわる理由-

本日、1月28日をもって、

BLOGDr.keiの研究室

開設16周年!

を無事に迎えることになりました!

2005年1月28日に始めたブログ(当時は269gブログ)ですが、16年書き続けることができました。

これも、日々読んでくださる皆様のおかげであります。改めて心から感謝申し上げますm(__)m。

「オワコン」と言われるブログですが、今なおコメントを下さる方もおられます。なかなかお返事を返せていませんが、とても励みになっております。改めて、本当にありがとうございます。

いつまで続けられるか分かりませんが、とりあえずいけるところまでいこう!という気持ちで、これからも色んな記事を書いていきたいと思います。基本的には、ラーメンレポ、グルメレポ(今年はドリアやリゾットも積極的に追いかけたい)、音楽レビュー、コラム、エッセイ、社会問題、翻訳あたりがベースになりますが、せっかくですし、今年は色んなテーマで、より自由に書いていきたいな、と。

昨年は、15周年ということで、スペシャル記事をいっぱい書きました。

15周年記念スペシャルPart1
15周年記念スペシャルPart2
15周年記念スペシャルPart3
15周年記念スペシャルPart4
15周年記念スペシャルPart5

昨年はきりのよい15周年だったので、頑張っちゃいました。今年は数字的には半端な年なので、大人しくしておきたいと思います(;^ω^)。

ただ、一つだけ、明日29日にスペシャル記事をupしたいと思います。

タイトルは、

Dr.kei's BLOG
【The 16th anniversary】
Best Ramen Collection of the World!!

です!!

どんなスペシャルな記事になるかは、明日のお楽しみ!ということで…💛

あと、せっかくのメモリアルな日なので、今年は「ラーメン」ではなくて、「ブログ」について改めてブロガーとして語ってみたいなと思います。

タイトルは「それでも僕がブログにこだわる理由」です!!


それでも僕がブログにこだわる理由


ブログというメディアが世に広まり始めたのが2004年~2005年頃だったと思います。

ブログの前は、ホームページが主流で、(PCに詳しくない人は主に)「ホームページビルダー」というのを使って、多くの人がホームページを作成していました。もちろん自分でプログラミング言語を使って、独自のホームページを作る人もいました。プログラミング言語を知らない僕は、「いいなぁ、僕も作りたいなぁ」って思っていました。

ウェブサイトを作るのは大変!というのが分かる記事

なので、ブログというメディアが出てきた時は、驚きました。プログラミング言語を知らなくても、ホームページみたいなものを手軽に作れるというのですから。16年前の今日、僕は、友人のコバケンの勧めもあって、269gブログで『Dr.keiの研究室』を始めました。

2005年1月の時点では、まだブログ自体もそんなに多くはなくて、毎日更新する毎に、アクセス数が増えていきました。この「アクセス数」というのも、当時はとても新鮮で、「おお、100いった!」「おお、400いった!」「おお、1000いった!」とどんどん「数字」が増えていくのが楽しかったです。

半年くらいしたら、269gブログのランキングの上位に来るようになったかと思います(多分…)。その後、小さなコミュニティーではありますが、269gブログの中で、1位とか2位とかを普通に取るようになっていきました。もちろん当時はまだガラケー時代で、ガラケーのしょぼいラーメン画像をupして、少しだけコメントをするというものでしたが…。

この頃は、90年代後半から大爆発した「ラーメンブーム」がまだ残っていて、日々ラーメンの記事を書く拙ブログも「ラーメンブログ」として、その筋の人(?)に読まれるようになっていきました。このブログを通じて、憧れの石神秀幸さんとも関わることができました。

2005年1月~2007年3月まで、269gブログで記事を書いてきましたが、画像の容量(30MB)がいっぱいになり、どうにもならなくなり、ブログの「お引越し」を余儀なくされました(詳しくはこちら!)。そこで出会ったのが、gooブログでした。このgooブログに決めたのは、当時の時点で、画像容量が「1テラ」(有料版)もあって、「これなら容量を気にせずにブログが続けられる」と思ったからです。

2007年4月に完全移行して、現在に至るまでずっとgooブログのアドバンス(有料)で記事を書き続けてきました。その数、なんと9300ほど!! 本にしたらいったい何冊分になるんだ!?という量であります…。

この16年で、このブログを通じて、色んな経験をさせてもらいました。テレビ局から連絡が来たり、炎上経験をしたり、ラーメンブロガーとして雑誌に出たり、ブログの画像がテレビや新聞で使われたり…。

***

そうこうしている間に、時代はすっかり変わりました。

ガラケーが終わりを告げ、スマホが新たな情報ツールとなり、そのスマホに最適なメディアがどんどん登場しました。Twitter、facebook、LINE、YouTube、インスタグラム、TikTokなど、スマホに適したメディアがブログに代わって輝くようになりました。特にYouTubeは、大きな革命を起こしました。「ブロガー時代」から「ユーチューバー時代」に変わりました。それは、単にメディアの変化なだけではなく、「文章」から「映像」へ、という大変化でした。

ブログからYouTubeの変化は、まるで「新聞」から「テレビ」への変化のような、大きなイノベーションでした。これまでネット界と言えば、「文章」と「画像」が主たるメディアでしたが、YouTube以後は、「映像」が主たるメディアとなりました。ブロガーとして感じるのは、「さすがに映像には勝てない…」という敗北感でした。YouTuberの動画を見ると、「これには、どう頑張っても勝てない…」、と。

僕もYouTubeが認知され始めた頃に自分のアカウントを作って、自分の曲を動画にしてupしたりもしました。最初は、「自分の曲をweb上にupして、色んな人に聴いてもらえるし、いいメディアだなぁ」と思いました。当時はまだ、今みたいに「YouTuber」なんて言葉はありませんでしたし、平和な場所でもありました。ほのぼのとした動画が色々あって、今みたいに殺伐とした感じではありませんでした(ビジネスとしてまだ完成されていなかったというのもあるかと)。

ブログの頃から「ビジネス的大成功」をおさめた人気ブロガーはいましたが、それほどガツガツしていなかったと記憶しています。ブログで成功したからといって、それがすぐに「お金」になるってこともありませんでしたからね。でも、10年代に入ってから、つまりSNS時代に入ってからは、空気が変わりました。「フォロアー数」や「アクセス数」や「チャンネル登録者数」が「お金」につながっていきました。

ただの交流の場だったSNSが、金儲けの手段になっていったんです。

趣味と娯楽の世界(Gemeinschaft)だったSNS界は、ビジネスの世界(Gesellschaft)に変わったのです。ビジネスの世界ですから、「人集め」が重要になります。閲覧者が多ければ多いほど、「広告機能」としての意義が出てきます。テレビでいうところの「コマーシャル機能」ですね。YouTuberが必死に繰り返し何度も「チャンネル登録お願いします」と呼びかけるのも、その「チャンネル登録者数」が「収入」に関わってくるからです。

テレビやラジオでも、「フォロアー数100万人を超えるXXXさん」「チャンネル登録者数が200万を超えるXXXさん」という言い方で、その「数字」を讃えることが当たり前になりました。「インフルエンサー」という言葉も広まり、世の中に、ビジネス的にどれだけ影響のある人かを数字ではかるようになりました。

今や、ネット界は、「数字の世界」になってしまいました。牧歌的なのどかな電子空間ではなく、実利と利益と収益と直結するビジネス空間になってしまいました(前近代的な牧歌的な国が産業革命を通じて都市化したようなプロセスを歩んだように思います)。多くの人が「インフルエンサー」になって「金稼ぎ」のために、コンテンツづくりをするようになりました。他の人とは違うことをしようとして、危険な動画を撮ろうとする人も増えました。

【驚愕】死亡した人気ユーチューバー、いつ死んでもおかしくなかった…(閲覧注意)

2005年からブロガーとして細々と書き続けてきた僕からすると、もう「なんじゃこりゃ?!」の世界です。動画を撮るために、YouTuberとして成功したいがために、命を落とすなんて…、と。こういう事故は世界各地で起こっています。

僕も数年前、世界一の観光地と言われるドイツのノイシュヴァンシュタイン城の近くにあるマリエン橋で、過激なYouTuberと遭遇しました。落ちたら絶対に死んでしまうほど高いところに架かっている橋の柵を乗り越え、スマホの自撮り棒をもって、橋の下の方に降りて、手だけでぶらさがっていたんです。命綱なんてありません。もう見ているだけで、恐怖で手汗が止まりませんでした…。(やめろ!と言いたかったんですが、僕が叫んだせいでその人が落ちて死んだらたまったもんじゃないと思って、ただただ見るしかできませんでした)

昨年は、「へずまりゅう」という迷惑YouTuberが大きな話題になりました。最初は「なんだ、こいつは?!」って思ったのですが、やっていることはともかく「きっと地味で生真面目で、これまで学校とかで色々あった人なんだろうな」と思いました。(失礼ながら…)イケメンではないですし、会話もそんなに上手じゃなさそうだし、すごく無理をして(ビジネス的成功のために?)動画をupしているんだろうなって。彼を悪く言う人もすごく多かったですが、僕的には、彼が悪いというより、今のネット界の状況を見ると、いつでも「次のへずまりゅう」が生まれる可能性はあるだろうな、と思います。(「ピッピッピー」で始まり、「メントスコーラお願いします」と人気YouTuberに突撃(凸)し、徹底的に嫌がらせをして、最後に「てなかんじでね」で終わるパターンは実によくできていました)。

ネット界に居る人たちも、すっかり変わってしまったなぁと思います。「趣味からビジネスへ」、「文字から動画へ」へという大変化もあり、どんどん「テレビ化」していったんだと思います。そして今や、SNSは(特に若者たちには)テレビ以上の影響力をもつメディアに成長していきました。

***

そんなSNSの時代に、僕がブログというメディアにこだわる理由は、「趣味」と「文字」を大事にしたいからなんだ、と改めて気づかされます。

このブログでは、(ほとんどお金にならないamazonのアソシエイト機能はたまに取り入れていますが)1円の収入もありません。9300もの記事を書いておいて、収益は0円(amazonのアソシエイト機能でこの半年で315円稼げました…。まだ手元に入ってきてませんが…苦笑)。ブロガーとして雑誌に出て(記事を書いて)、謝礼をもらったことはありますが、その程度です。

「儲けよう」と思った瞬間に、これまで16年続けてきたこのブログは終わる気がします。多分、儲けようと思えば、色々できなくもないとは思います。でも、そうすると、これまで書き続けてきたような記事は書かなくなると思います。これまで「マスメディアが取り上げないお店や話題を提供したい」と思ってやってきましたが、「儲け」を考えたら、そういう(ニッチでマニアックな)お店や話題は「価値のないもの」になってしまいます。

取り上げるラーメン店も、「新店」「話題店」「人気店」「ミシュラン店(的権威的なお店)」ばかりになってしまうでしょうね。当然、そういう新店や話題店や人気店を扱った方が「アクセス数」は伸びますし、記事が話題にもなります。扱う記事のテーマも、News的なもの・時事的なものを扱えば、「閲覧数」「閲覧者数」も上がることでしょう。

でも、そうなると、もはや「趣味」の世界じゃないです。ビジネスの対極にあるのが趣味や娯楽、つまり「遊び」の世界です。遊びでやっているのだから、「金儲け」「ビジネス」とは違う視点で動かなければなりません。遊びがそのままお金になるのであれば、それに越したことはないでしょう。でも、一度お金になってしまうと、人間は欲を出し、目的が「それ自体」から「お金」へと変わり、趣味から仕事に変わってしまうのです。

僕はこのブログを「自分の私利私欲のため」にはやりたくないんです。このブログのコンセプトは、「誰もがきっと楽しく生きられる…はず-anyone may live happily」です。このブログを読んでくれた人がみんな、少しでも楽しく生きられるようになってくれたら、それだけで僕もhappy!って気持ちで、16年間やってきました。

たまたまこのブログを見つけてくれた人が、「お!? 面白いじゃないか」って思ってくれて、読んでくれて、何かを感じたり、発見したり、気づいたりしてくれたら、それだけで「目標達成」なんですよね。

生きていく上で必要なお金は働いて稼いでいます。それ以外の時間まで、「金稼ぎ」なんかしたくないですよ(本音)。僕の愛読書、ホイジンガの『ホモ・ルーデンス』を読めば、「人は遊ぶために生きる存在なんだ」ということが嫌というほど分かると思います。

それから、もう一つ。

僕が、それでも(ブログからYouTubeの時代になっても)ブログにこだわる理由は、「文字」「言葉「言語」「文章」にあります。僕は「タレント」や「著名人」になりたいわけじゃなくて、「文筆家」でありたいんです。僕の最大の特技?って、「書くこと」なんだなぁってこの年になって思います。逆に言えば、書くこと以外に得意なことはない、といいますか(苦笑)。

文字を書くことも、それを読むことも、「頭」を使います。ものを書いたり読んだりするためには、「知性」が必要となります。また、ダイレクトに描写される映像よりも「想像力」が必要となります。「りんご」という文字を見て、🍎を想像する力が求められます。「ラーメン」という文字を見て、🍜を思い浮かべる力が必要になります。

もちろんブログでも「画像」があるので、ヴィジュアル的な表現もあるにはあります。でも、その画像は、「静止画」であり、「動画」ではありません。なので、止まった画から「動き」を自分の頭で想像しなければいけません。もちろん動画だからといって、100%その動画の世界が伝わるということはありません。が、動画よりも静止画の方が「受け手の能動性」が強く求められるんです。ただぼーっと見ているわけにはいかない。ブログの読み手(特に僕のブログを読んでくださる方)は、相当、たいへんだと思います(話が長い!読者サービスがない!文章はあるけど具体的な店舗情報等が少ない!実用性に欠ける!みたいな)。

ビジネスじゃないので、「顧客満足度」とか考えませんし(苦笑)、「実用性」も考えませんし、「閲覧数」「閲覧者数」を増やす努力をしなくてもいいんです。(増えてくれたら嬉しいけど、増やす努力はしません)。お金が絡んでいないので、誰かに忖度することもないですし、誰かの圧力や命令が生じるわけでもありません。つまりは、「らくちん」なのです。

それと、ブログ記事は「文字化」しているので、google検索やYahoo!検索に代表される「検索エンジン」に引っ掛かり続けるんです。YouTubeも「タイトル」は文字なので、そこは検索に引っ掛かりますが、動画でしゃべっている言葉は、検索エンジンに引っ掛かってきません。インターネットの世界はもともと「言語の世界」なので、「文字」の方がそもそも強いはずなんです。

だから、このブログの古い記事も、一部は今なお読まれ続けているんです。ラーメン店情報も、調べたい人は例えば「都賀 魚介 ラーメン」とかで検索します。そうすると、検索の上位に僕のブログが出てくるんですね~(苦笑)。僕自身、何か情報が欲しいなと思った時、まずgoogleで検索します。そうすると、今なお、有力な情報は、ブログだったりするんです。今も、ブログの記事の情報の価値は、本当にあるんです。即時的な盛り上がりはありませんが、永続的な強さがあるんです。

そんなこんなで、オワコンといわれて久しいブログですが、それでもそのブログにこだわって、これからもぼちぼちと、自由に気ままに、誰にも忖度することなく、楽しくブログを書いていきたいなと思います!

明日のスペシャル記事も、是非ご覧ください!!!

コメント一覧

菜々
本当にその通りです。

オワコンじゃないです。
sehensucht
ESPERさん

コメントありがとうございます。「頑張らなくていい」、ホントそうですよね。自分のペースでって本当に大事だと思いました。そうでなきゃ、続きませんもんね。。。次から次に色んなSNSが出てきますから、ホントに大変ですよね。。。

定点観測者さん

ありがとうございます! やっぱり今でも、グルメ情報だと、ブログって強いよなぁって思うことが多々あります。これからもどうぞよろしくお願いいたします!! 17年目も変わらずに地味に地道に更新していきます!
定点観測者
16周年おめでとうございます。

ラーメン含め「食べ物」については、写真で表現しきれない「味」と言う大きな要素があり、そこについてはSNSのような制限された世界ではなく自由に表現が出来るBlogが優位に立てる、と思っています。

事実、Kei先生の記事に誘われて行ったお店もたくさんあり…

これからもマイペースで!続けていただけると定点観測が楽しみになります(笑)
ESPER
開設16周年おめでとうございます。
お(★´ω`)め(★´ω`)で(★´ω`)とう♪♪

当ブログは2008年(平成20年)からなので、まだまだヒヨコですね。
貴殿の言われるとおり世間的にブログは「オワコン」かもしれません。
私としては、ブログは『画像付きの日記』と思って更新してます。
義務感、使命感、責任感なんかで運営してたら維持出来ないですよ。
頑張らなくていいんです。
あくまで自分ペースで上等だと思ってます。
自己の考えを押し付けるようで申し訳ありませんでした。
p(-ω-`U【☆*:.。..。.:*ゴメンネ*:.。..。.:*☆】U´-ω-)q
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