「かまってちゃん」という存在。
かまってちゃんとはどういう人か。
ニコニコ大百科では、こういう定義が出されている。
かまってちゃん(構ってちゃん)とは、かまって欲しくて迷惑なことを起こす人のこと。常に誰かに相手にしてもらうためにさまざまな奇行を起こす人のこと。一人ぼっちを通常の人より遥かに嫌がる人などを意味する言葉である。
簡単に解説すると「私のことかまって!」「かまってくんなきゃやだ!」のように自分のことを注目して貰うために行動を起こす人。自己顕示欲、承認欲求が非常に強いことが主な理由の一つと考えられている。あまり良い意味で使われない。
それが普通の行動であるうちはまだいいのであるが、反応が薄くなってくると相手してもらうために迷惑行為や荒らし行為をすることがあるので注意が必要である。
具体的には、わざと嘘を付いたり、相手を傷つけるようなことを言ったり、わざと自分の体を傷つけてみたり、といろいろな方法がある。
簡単にいえば、「自分」「自分」「自分」の人で、かつ、その「自分」を他人に認めてもらおうと必死になって、何らかの行動を起こし続ける人、ということか。
これはまさに、猫の反対側にいる人ってことか!? それとも、猫みたいな存在か?(猫って、不思議な存在で、こっちから構うと逃げるのに、構わないでいると膝の上とかに乗ってくる。でも、それでまた構おうとすると、どこかに逃げる…)
基本的に、僕はこういう「かまってちゃん」が好きだ。
巻き込まれて嫌な目に合ったことは何度かあるけれど、それでもやっぱり好きだ。
それに、基本的に、こういう人でないと表現活動って続かないんじゃないかとも思う。「僕・私のことをかまって!」「僕・私を見て!」「僕・私のこのありのままの姿を見てくれ!」って、健全な心じゃないか、とも。
むしろ、そういう気持ちをもっているにも関わらず、無理にそれを隠して日常生活を送っている人の方が怖いと僕は思う。というか、だいたい人間なんてそんなもんだろ!?って考えるから、それを受け入れず、隠して、「かまってちゃんじゃない」と、紳士ぶる人間の方が怖い。
リストカットした写真や根性やきした写真とかを送りつけてこられると、「ふえ~…(;´・ω・)」ってなるけれど、まぁ「本人の自由だし」とか「死なない程度であればいいだろ」とか「それで死んでも、僕には知らん」と開き直れれば、その行為も、どこか愛らしく思えてくる。
この社会は、「かまってちゃん」を認めない空気で満ちている。欧米の人に比べても、日本人って、「僕は」「俺は」「私は」っていう主張を全くしないし、何を考えているかそもそも分からない。とすれば、かまってちゃんくらいの方が、相手のことがよく分かって面白いし、何を考えているかも分かってよろしい(苦笑)。
それに…
かまってちゃんのまま、暴走しながら、歳を重ねて、色々と痛い目に合えば、ある程度の年齢になったときに、「もういいや」ってなる。
僕もかつては、「甘ちゃん」だとか「ガキ」だとか「ナルシスト」とかって言われて、うざがられた(苦笑)。ポジパン系・ZI:KILLファンでもあり、自己愛人間そのものでもあった。
けど、そのまんま歳をとり、徐々に「自我」が弱まり、「他人なんてどうでもいいや」って思うようになった。「どうお思われようと、関係ないね」って。。。他人に認められようと、否定されようと、それ自体、自分の人生に何の意味も価値もないなって、そう思うようになってきた。誰よりも「構ってほしい!」って思っていた人間も、それなりにしっかり生きていれば、徐々に「構ってもらわんで結構」っていうふうになるんだ。
根本的に、人間なんて、所詮みんな「かまってちゃん」だろうに…。
それをオープンにして、「構って!」と叫ぶ人と、それを隠して何も言わずに耐え忍ぶ人と、どっちが健全か、どっちが健康か。どっちが自由で、どっちが不自由か。
それから、若いかまってちゃんたちの「構って!」という訴えを受け止めるのも、また大人の責任ではないか、とも思うのだ。そういう「構ってオーラ」の強い子って、小さい頃から親や周囲の人に構ってもらえなかったケースが多い。とすれば、それを親たちの代わりに構ってあげるのは、大人の社会的責任ではないか?!
…
今、学校がなくなって、子どもたちの中には、「構って!」という叫びを受け止めてもらえない子が多数いると思う。学校に居れば、受け止めてくれる人がいるけれど、家の中で、親の恐怖に怯え、じっと膝をかかえて、息を潜めている子もたくさんいると思う。
「僕を見て!」「私を見て!」と発信しても、その想いを汲んでもらえない子どもたちは今、いっぱいいっぱいいると思う。そういう子たちの「構って!」という叫びを受け入れ、受け止めるのもまた、この国の大人たちの責任ではないだろうか。
「かまってちゃん」と呼ばれることを恐れている人がいたとしたら、僕はこう言いたい。
「かまってちゃん、おおいに良いじゃないか。どんどん構ってもらえ。構ってもらえるよう、叫べ。君はまだ他人を求めている。他人を欲している。おおいに叫べ!」
ってね。
僕はもう、他人にな~~~んにも期待していない。そんな僕より、かまってちゃんのあなたは、ずっとずっと健全だと思います!!
…
と言ってみる…。