らんちば&keiコンビのラーメンツアーには、突発的な発見がつきものとなっています。
必ず一つは、行き当たりばったりなお店に突入します。
二人とも、「千葉のラーメンを極めたい」という欲望で動いているので、
予定調和なツアーではなく、邂逅・出会いを大事にしたラーメンの旅なのです。
「まだ見ぬラーメンと出会いたい」。
きっとそれが二人の深い共通点なのかな、とちょっと思いました。
美味しいとか不味いとか流行りだとか廃りだとか、どうでもいいんです。
とにかく千葉にラーメンがある限りは、食べたいんです。ラーメンが。
てなわけで、行き当たりばったりで偶然ふと見つけたお店がこちら。
たまたま目に入ったお店ですが、もうそりゃピンピンきまくりましたよ。
ひなびた店舗、色あせた看板、そこに輝く赤い「ラーメン」の暖簾。
きっと誰もが通り過ぎるであろう小さな古いお店、、、
(若いフリークは絶対に入らないだろうな、、、もったいない…)
店内も、想像通りにひなびた感じでした。
60歳は超えているであろう頑固な親父さんと奥さん。
お二人で切り盛りしている家庭的な雰囲気の老舗なお店。
奥さんもなんか貫禄充分、独特なオーラを放っています、、、
で、ここで作ってるぞ!という動物臭がぷーんと☆
なかなか鮮烈ですぞ。マニアならたまらない「におい」です!!
聞くと、なんと創業38年。
どうも、なんか感じるんですよ、、、
僕が生まれるちょうど少し前に、この辺りにラーメン屋がたくさんできている…
まさに「高度成長期」、「京葉工業地帯」、「新日鉄」
1965年から1970年頃に、八幡製鐵君津製鐵所が誕生している。
全国から木更津~君津あたりに人が集まってきた頃だ。
当然、この周辺はその移住してきた人のペットタウンだったはず。
35年~40年くらい前に、このあたりは急速に発展したはずなんです。
ま、一つの仮説ですけどね。。。
さて、ラーメン。
すごいです。隙のないえりすぐりのメニューがずらり。
ここに来れば、食べたいものが食べられる、そんな感じです。
が、メインはやはりラーメン。各種ラーメンがあります。
親父さんにおススメを聞くと、予想通り「全部だよ。好みがあるからな…」、と。
で、今度は奥様に「お好きなラーメンは?」と尋ねると、
「私は、塩よ」、との答えが☆
悩みに悩んで、塩と醤油を頂くことにしました。
まずは、奥さんがおススメしてくれた「塩ラーメン」!
結論からいって、僕はこちらをおススメいたします!!
見た感じからしたら、昔ながらのあっさり系だと思うかもしれませんが、
これ、めちゃめちゃジャンクですよ。分かる人には分かるんじゃないかな。
きっと38年前は、若者が飛びついたような味なんじゃないかな、と。
鶏の背ガラで取ったスープは、あっさりながらも油分たっぷり。
しょっぱさはそれほど際立たないまでも、やはりしょっぱいです。
旨みか臭みか分からない微妙な旨み?がほどばしります。
超濃厚スープに慣れ親しんだ人には、あっさりに感じられるかもしれませんが、
これはこれで、かなり「濃厚だった」んだと思います。
そこが、すごい気に入りました!!
ある種、ですよ。ある種、時代が巡り巡って、最先端の「淡麗系塩」とも言えなくもない。
目を閉じて食べれば、これは十分に都内で通じる淡麗塩ラーメンですよ。
しかも、生命の息吹を感じる、つまりはワイルドで野性味を感じる味わい。
また、なんか言われるかもしれないけど、、、
これほどのラーメンが、ラーメン界で話題にならないというのはいったいどういうことなのか?
巷では「淡麗」「淡麗」と、オウム返しのように叫ばれているけど、
これほど、今の時代に合う「淡麗系塩ラーメン」ってないんじゃないかな、と思うほど。
本当に惜しい、というか、なんというか。
でも、心配ご無用かな。地元の人にすごい愛されているお店で、
お客さんの入りもなかなかです。十分に老舗人気店なんです。
だけど… と、思う自分がいます。
ま、それくらい感動した塩ラーメンでした。
さて、、、、
こちらは、醤油ラーメン。
こちらの醤油も、基本のスープは塩と同じです。
タレが塩じゃなくて、醤油というだけ。
こちらもこちらで異彩というか、独特な味わいを醸し出しているなぁ、、と。
基本的には「昔なガウラ系ブラック」(仮称)なんですけども、、、
どこか、京都のひなびたラーメン屋さんで食べたラーメンに近いというか。。。
(ここは、まさにらんちばさんと意見が一致しました☆)
クセが若干あり、パンチがあって、どこかジャンク。
なんだけど、すごい食べやすい昔ながらの醤油ラーメン、という。。。
なんてことないのに、すごい存在感があるっていうか。。。
もう、素直に、「参りました」としか、言いようがなかったです。
***
それから、こちらに来たら、是非「揚げ焼き餃子」(?)をば。
こちらの餃子は、オーダーメイドです(笑)
っていうか、注文を受けてから、包み始めます。
もちろん作る過程もじっくりと見ることができます。
焼き餃子なのに、どこか揚げ餃子のようなヴィジュアルにおもわずうっとり。
カリカリっとした食感がたまんないですね。
で、中はジューシーでもっちもち。
もう、何ていうか、、、
「生きててよかった~」って思いました(大げさですが本音)
こんなお店があるなんて、、、
だから、ラーメン巡りが止められないんですよね。
こんなに素晴らしく、歴史のあるラーメン屋さんがあるんだから、
わざわざ町おこしのために新しいラーメンを作る必要があるんだろうか、
そう、問いたくなるんです。
もちろん、その傾向は否定しません。素敵なことです。
でも、こういうお店があるということにも、もっとみんな目を向けるべきじゃないかな、と。
古き良き味、それでいて、今に通じる濃くてしょっぱいソウルフルな味わい。
地ラーメン、ご当地ラーメンって、こういうところから発生するんですよ。
新たに作るもんじゃない。既にあるものから発展させていくんですよ。
そこに、もっと袖ケ浦の人たちも目を向けてほしいと思います、切に。
もっと言えば、こんな凄いお店、なかなかないですよ。
ホンキで。(塩は格別だと思います)
もう、最近、この周辺、驚きの連続すぎて、疲れました(苦笑)。。。
見た目は、あれですけど、、、
目印は、袖ヶ浦市役所入口交差点です☆