あと数時間したら、K's Dreamへgo!
全然体調が回復しないけど、薬飲んで、とにかく気合いで頑張るのみ。
意外と結構楽しみ。
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ふと思った。
考えたら、ここまで精力的にバンド活動を自分からやるのって、すごい久し振りだよなーって。
思えば、いつもバンド活動は、「我慢」の連続だった。
「今はまだバンドをやる時期じゃない」
「バンドをやる前に、自立しろ」
「経済的にひとり立ちしてから、バンドをやればいい」
色んな人に、そう言われ続けてきた。
僕に音楽的才能があれば、もっと自分の信念を貫いていたんだろうけど、そこまでの才能も自信もかつてはなかった。
夢だけは一人前にでかくて、でも、内実が伴なってなくて。
また、バンドをやる上で、いつも誰かに頼っていた。
ライブハウスの交渉も、当時はメンバーに任せきりだったし、雑誌等への売り込みもメンバー任せだった。
それだけしっかりとしたメンバーがいたから、それはそれで幸せなことだったけど。
でも、それは、裏を返せば、他人任せにしていた、ということでもある。
夢ばかりでかくて、実際には裏の仕事をやっていなかった。
バンドも、裏のたくさんの仕事があって、それをこなしてこそ、活動が成り立つ。
演奏だけやってりゃいいってもんじゃない。
今更ながらに、それを痛感する。
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経済的に自立して、さぁ、バンドをやろうと思った時には、既にギターへの関心もほぼなくなり…
また、ギタリストにふさわしい体型も崩れ、ギターをもってはいけない体型になってしまい(苦笑)…
(ヴィジュアル系の世界では、やはり細くて妖艶なギタリストでなければならない、という僕の美学より)
同時に、ドラムに偶然ながら出会い、ふとしたきっかけで習い始め、、、
そんなこんなで、ようやく、(超ヘタクソなのは自覚しつつも)人前で叩いてもいいだろう、というところまできた。
20代前半で一度バンド活動をやめてから、ようやくここにきて、自由にバンドがやれるところまできた。
「何を大げさな… たかがバンドじゃないか」
と、言われるかもしれないけど、自分にとっては、バンドは人生そのもの。永遠のあこがれ。
そして、ずっとずっと後のばしにしてきた叶わぬ夢。
だから、今、自分がバンドを自由にやれることを、心から楽しみたいと思っている。
(それでも、制約はいっぱいあるけれど…)
もう、「売れる」とか「売れない」とか、そういう次元の低いことは何も考えてない。
そもそも、「職業」にしようとは全くもって思ってないから。
ただ、「いい曲を書きたい」、「いい演奏をしたい」、「いいバンドをやりたい」、と思っているだけ。
他のこだわりはほとんどない。
ずっとやれずに、我慢してきたバンド活動を、存分にやってみたい、それだけ。
そして、自分の可能性を信じて、やれるところまでやってみよう、と。
年齢的にも、技量的にも、なかなか難しいことだらけだけど、バンド活動をすることはできる。
聴いてくれる人が一人でもいるなら、その人のために全力で演奏することも今はできる。
そういう意味でも、昔よりも、バンドへの自由度のみならず、活動全般の自由度が高まっている。
一緒にやってくれる人がいる、一緒に奏でる音がある、演奏させてくれる箱がある、
それだけで、無限の感謝ができる。
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25年くらい前に、憧れた「バンドの世界」。
それと同時に、ずっと我慢してきた「バンドの世界」。
でも、それはそれで、よかったとも思っている。
「経済的自立」を笑ってはいけない。今の時代、経済的自立を実現するのは、極めて難しい。
僕が学生時代の頃とは、経済システムもその論理もずいぶんと変わってきている。
バンドの世界だって、かつてと今とでは全然違うものになってしまっている。
今、僕が若者だったら、きっとバンドの世界に憧れてはいないだろう、とも少し思う。
それほど、音楽の世界に、「未来」が感じられなくなってきてもいる。
雑誌は次々と廃刊されるに至った。TVでロックを取り上げる番組もほぼなくなった。
音楽そのものもネット上でバラ売りされるし、動画サイトで24時間無料でPVを楽しめる。
録音技術の向上の功罪もある。音のクオリティーが高くなるのと同時に、音に個性がなくなった。
どのバンドの音も、全部ほとんど同じような音になってしまった。
昔は、音そのものの録音技術が低くて、クオリティーは低かったかもしれないけど、そこに味があった。
その「味」に、リスナーは惹きつけられた。
僕個人的には、ZI:KILLの「真世界」の音がとにかく好きで、籠った音なんだけど、そこに深みがあって。
SILVER ROSEの「SILVER ROSE」というファーストミニアルバムの音も、いい音とはいえないけど、味があって。
きっと今の人が聴いたら、「げ、なに、この音のクオリティー、ひどい…」、って思うかもしれない。
けど、今の音にはない、独特な空気感があって、また、一つ一つの世界観があって。
そういうところに、未来とか、可能性とか、希望とかが垣間見えて。
今の音に、そういう「隙間」はほとんど感じられない。
25年経つと、ここまで音楽シーンも変わるのか、と痛感している。
そして、バンドを職業にしなかったのは、「いい選択だった」とも(無理やりかもしれないけど)思ってる。
けど、「もんもんとした気分」というのも、常にあって。
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何が言いたいのかというと、「今は、バンドを自由にやれる状態だし、存分にバンドを楽しみたい」、ということ。
何かのためにやることでもないし、お金のためでもないし、他のメンバーのためでもない。
自分のために、そして、聴いてくれる人がいるなら、その人のために、音楽をやって、共に楽しみたい。
楽しむためには、スキルの向上は欠かせない。もっとわくわくする音楽を奏でるためにも、練習は必須。
でも、何よりも、音楽が好きで、音楽が生活の中にあって、その音楽と共に成長していける喜びを感じたい。
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さ、今日はこれまでとは全く違うタイプのバンドだし、どうなることやら。
新しいことにもチャレンジするので、失敗する可能性もたっぷり。
でも、そのチャレンジができることを、実はとてもわくわくしていたり。
人生は何度でもやりなおしはできる。
一度つぶれて、這い上がって、また同じことをやろうと思うとき、その時にはまた違う目標があって、別の世界があって。
答えも一つじゃないんだよな…
ってことで。
DEAR NEXT!