来ました!!
千葉の最果てにあるラーメン屋さん
店名は、「うまこや」と言います。
*屋号は、「からこや」と言うそうです。
銚子電鉄の終点である「外川」の港そばのところにあるラーメン屋さん。
なぜか、金目鯛の煮付け定食もあるラーメン屋さん。
いい感じでしょ?!
ホント、最果てのお店という感じがします。
ここをラーメン店と呼ぶには、少し問題があるかもしれませんが、、、
普通なら、「食堂」というべきかな、と。
でも、店主さんとお話をして、僕はここを「ラーメン店」と言うことにしました。
だって、本当に、どこにも負けないラーメンを作り続けているんですもの。
店主さんは、昭和19年生まれのうちの父よりも年上の方。
戦前生まれの女性店主さんなんです。
今も毎日ラーメンのスープをお一人で作っているんです。
ぶっとい豚骨を店主さんが割っているんです。
「手抜きはしない」、と決めているんです。
大変失礼ながら、この場所柄です。一日にどれだけラーメンが杯数として出ているのか。
それでも、毎日スープを取り続けているんです。
「ラーメン店」と呼ばずに、いったいなんて呼べばいいのか、、、
だから、美味小屋はラーメン屋さんなんです。
のれんだって、、、
「中華そば」
って、書いてあります!
メニューはこんな感じです。
前に来た時も、ずいぶんとシンプルだなぁ、と思ったんですが、、、
聴いてびっくりしました。
昔はもっともっと色んなメニューがあったそうなんです。
けれど、高齢とあって、またお一人で切り盛りされていて、少しずつメニューを消していったんですって!
つまり、今、残っているのは、選び抜かれたメニューってことになります。
だから、どれも店主さんにとって「思い入れ」のあるものばかりなんですね。
泣けます、、、涙
さて。
こちらが、千葉の最果てで食べる極上の中華そばです。
このラーメン、何気に、魚介系豚骨醤油ラーメン、なんですよね。
豚骨を使ったスープに、煮干し等を入れて、醤油ダレで割っているので。
なので、「昔ながらの中華そば」よりも濃厚なスープになっています。
とはいえ、イマドキのドロドロ系濃厚スープでもありません。
昔ながらのラーメンがちょっとこってりとして、魚介風味が効いた感じ。
前回よりも、魚介の風味は弱かったかな?!
(あるいは、個性の強いラーメン店を二軒まわった後だったから弱く感じたのかも)
でも、これぞ、「銚子の中華そば!」って感じでした。
分かりましたね。
銚子のラーメンは、「和風の魚介中華そば」なんだと。
個々にそれぞれ特徴はありますが、全体的には、ノスタルジック系の魚介中華そば。
内房の竹岡ラーメン、外房の勝浦タンタンメン、そして、銚子の魚介中華そば。
首都圏全体を見渡しても、ここまで歴史があって、独特のラーメン文化をもつエリアはなかなかないですよ。
もっともっと、銚子のラーメンは注目されていいはず、と。
麺についても、色々と教えてくださいました。
昔はこのエリアに、三つの製麺所があったんですって。
けど、一つ、また一つなくなり、今は一つしか製麺所がないんだそうです。
なので、その製麺所の麺を使っている、と話してくれました。
その製麺所も、いつまで麺を作り続けるのか、分からない、とも。
きっと、ご高齢の方のやっている製麺所なんでしょうね。
そんな感じの麺でした。
この麺については何も語れないなぁ、と。
だって、それこそ、ずっとずっと麺を作り続けてきた製麺所の麺なんですもん。
これが、「麺」なんですもん。
「作り手」を想像しながら食べるのも悪くないですね。
このお店のラーメンは、決して評論家やフリークさんが絶賛するようなラーメンではありません。
でも、このラーメンには、「銚子らしさ」がいっぱい詰まっています。
そして、「時間」がいっぱい詰まっています。
そういうラーメンも、折に触れて、食べ続けたいものです。
新しいラーメンやテクニカルなラーメンにはない、本来のラーメンの姿があります。
外川駅から歩いて7、8分の場所です。
是非、一度行ってもらいたいなぁ、と思います。