Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

若者コンフュージョン

僕は、職業柄、若者と語ることが多いです。

語るのみならず、若者とバンドはやるわ、ラーメン食べに行くわ、講演会等に誘い出すわ、ドイツには連れていくわ、と、かなり、自由にいろいろとやらせてもらってます。

今夜も、若い学生たちと(スタジオに入った後で)語り合いました。面白かった。。。

20歳そこらの若者たちの心中は、色々と大変。色んな事を考え、色んな事に悩み、色んな事に振り回され、必死に生きているのが伝わってきました。若者時代なんてあっという間。嵐のように過ぎ去ってしまう。けど、その渦中にいると、一日一日が長くて、色んなことに悩み、苦しんでいるんだなぁ、と改めて思わされました。

この対話の中で、改めて思ったのは、「若者ってたいへんなんだなぁ」、ということ。

特に恋愛のこと。

恋愛の悩み相談ではないんです。恋愛をする上で避けて通れない「性」の問題。

女性の側からの性の意見は、男性の意見とは全く異なるもの。

男性は、「Hしたい~」という短絡的な思考しかほぼ持ち合わせていない。

けれど、女性からすれば、避けて通れないのが「妊娠問題」。

若い女性たちは、一度の「失敗」で、本当に苦悩するわけです。中絶するにしても、出産するにしても、自分の「身体」にかかわることであり、ただ「快楽」を得ようとする男性とは全く違う状況を生きています。

もちろん、そういうことを考えている若者は大丈夫。心配ないわけですが、何も考えないで、性交渉をしてしまい、妊娠して、激しく後悔しつつも、望まない妊娠に苦しむ若者もかなり多いわけです。

また、それによって、望まずも、出産して、まだまだこれから、というところで、「ママ」になってしまう若者も実に多いんです。

それはそれで一つの生き方ですけど、それにしても、失うものもとても多いわけです。一度産んでしまえば、それからの10年、20年は、その子のために生きなければならなくなります。若い時にこそ、色々と経験できることもたくさんありますが、それを諦めて、精神的にも経済的にも厳しい状況で、母親になるんです。それは、本当に過酷です。(そういう生き方もありだとは思います。けれど、「でも…」、と思う自分がいつもいます)

 

けれど、、、

たしかにそういう一面もあるけれど、若者時代は、やはり「恋愛」は避けて通れないわけです。

やはり、若者として、「せざるを得ないもの」なんですよね。(別にしなくてもいいけれども…)

ここであんまり難しい話はしようとは思わないけれど、若者って、それだけで大変なんだなぁ、としみじみと思いました。

若者コンフュージョン」。

そんな言葉が思い浮かびました。

若者たちは、みんな、色んな葛藤や迷いを抱きながら、必死に生きている。

人生で、もっとも色々と動く時期。だから、みんな、必死だし、命がけ。

失敗もいっぱいするでしょう。思わぬことで躓いて、どうしようもなくなったりもするでしょう。

それが、若者の証なのかも、とも思います。

30代~40代になれば、もう、そういう悩みはどっかに消えていて、生きることで精一杯になります。

愛だ恋だなんて、考えている暇や時間はないし、出会いだって、そうそうあるものでもない。

40目前にして、僕なんか、本当に忙殺されながらも、何もない日常の繰り返しを生きている。

これから、起こるとすれば、病気だったり、誰かの死だったり、老いだったり、失業だったり、そういうことしか思い浮かびません。

若者時代のような「激動+疾風の時間」は、もう死ぬまでやってこないんだろう、とも思います。

そんな自分にも、若かりし頃があったなぁ、なんて思ったりもします。

 

若者と話せば話すほど、彼らとの乖離も感じずにはいられません。

第一、20歳の頃の記憶なんて、本当に断片的でしかない。

もう、ほとんど何も覚えてない、、、汗

 

ただ、今思えば、「あっという間に終わっちゃった」、という感じかな、と。

で、「あの頃は、僕も大変だったなぁ。。。色々とあったなぁ。。。」、と。必死でした。

 

けど、目の前にいる若者たちは、まさに今、大変であり、色々あるわけです。

子どもをいよいよ卒業して、大人の仲間入りをするわけです。

大人世界の下っ端です。

どんなにいきがっても、どんなに偉そうにしてても、社会的にはやはり立場は低いわけです。

「全能感」と「無力感」に挟まれている、というかなんというか。。。

僕なんかは、「あー、もうたいしたこともできずに、歳とって、死んでいくんだなぁ」ってぼちぼちと思い始めています。

そんなに、未来に期待もしていないし、特別に望むものもないし、そもそも、「自分」ごときのことで、悩むこともない。

やるべきことややれることを、ただただしっかりやっていくだけ。

それ以上も、それ以下もない。

 

けど、若者は違います。

若者たちには、無限の可能性があります。恋愛だってそう。

20代というのは、就職のみならず、恋愛だって、戦いです。戦争です。

奪い、奪われ、迷い、迷わせ、、、

きっと、毎日が波瀾万丈で、暗中模索して、本当に色々と葛藤して。。。

一生連れ添う(べき)相手を探すわけですからね。それはそれは、悩ましい問題です。

 

僕は、素直に、若者たちに「頑張れ!」って言いたいですね。

それしかないかな、と。

迷い、苦しみ、葛藤することが、若者の仕事なのかもしれないな、とも。

人生に「答え」なんて、一つもないわけです。

正しい恋愛なんてない。恋愛の数だけ、恋愛のカタチがある。

ただ、そういう不安定な時期だからこそ、自分をいたわって、自分を大切にして、そして、来たる未来に誰かを大切にすることの意味を見出してほしい、と思います。

まずは、やっかいな自分自身をきちんとコントロールすることを学ぶことでしょう。

そして、しっかり自分の頭で考えて、責任ある行動をしっかりすることでしょう。

軽率な行為の結果、その後の人生をずっと悔やんでいる人もいっぱいいます。

だからこそ、コンフュージョンの時代をきちんと過ごして、来たる未来のための準備をしっかりしてほしいですね。

 

特に、若い男性には、もう少し、そういうことを考えてもらいたい。僕も男なので、分かる部分もありますが、もう少し、みんな、考えてほしいです。「Hしたい」、それはそれで健全なことではありますが、それをしたら、どうなるのか。どういう結末が起こり得るのか。それに対して、きちんと責任を取れるのか。取れないなら、どうするべきなのか。どうしてはいけないのか。

性欲は、自分の欲求に過ぎないものです。欲求を満たすために、相手にいいことを言って近づいて、そして、その女性の未来を奪ってよいのか。女性である前に、人間です。人間として、きちんと尊重できているでしょうか。何びとも相手の自由を奪うことはできません。愛している人であるなら、なおさらです。男性の安易な欲求から、その愛する女性の未来を壊してよいのでしょうか。もちろん、「性そのもの」は、男性にはたえず付きまといます。けれど、男性にも「理性」はあるはずです。

望まない妊娠を減らすためには、やはり男性の意識改革も必要です。

これは、本当に難しい問題です。が、苦境下にいる「母子」を見るたびに、「いったい男は何をしてんだ」、と思いたくなります。

性欲そのものを否定せずに、妊娠のリスクを回避する道は、ないわけではないと思います。それをしっかりと男女で考えて、話しあって、お互いに納得するかたちで、恋愛活動ができたら、素敵だと思います。

そういう話し合いができないなら、女性側が自分の身を守るしかありません。とはいえ、力で男性に勝つことは難しいわけで、、、

 

はい。

今日は、若者たちと話していて、そんなことを考えました。

答えはありません。

場の雰囲気に流されないで、しっかりと考えて、行動してほしいな、と願うばかりです。

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