遂に、あの北海道美形V系バンド
MELLO、メジャーデビュー!
おめでとうございます
2008年12月24日に初のメジャーミニアルバム、
『MELLO』がリリースされた。
MELLOは、現在、Vo.amonn、Ba.sato、Gt.shunの三人で活動している。
2006年から活動をスタートし、この2年で数々の作品をインディーズで
リリースし続けてきた。昨年はシングルを三枚発表(一般流通なし)
サウンドとしてはいわゆる耽美系~ラルク系ではあるが、
ラルクよりもダンサブルでポップであか抜けた感じだ。
レトロ感のあるメロディーがウリではあるが、
かなり重量感のあるサウンド、スピーディーな楽曲、
スパニッシュ、カルメン、タンゴ、フレンチ、ジャズ
といった欧風文化の取り入れなど、かなり個性的な音を奏でている。
(Ladyrinth、Enveeなど。本作もこの傾向は見られる)
amonnのボーカルスタイルはHydeにかなり似ている。
歌唱力はかなり安定しているので、聴いていてすっきりする。
あと、ルックスがいいので、見た目的にも華やか。
さて、デビューミニアルバム『MELLO』。
本作品はMELLOの今後を示すのと同時に、
今後のヴィジュアル系の傾向の一つを示す重要音源となっている。
Keiの視点だと、これからヴィジュアル系は世界のダンスミュージックに
向かっていくと思う。エレクトリック系のみならず、伝統的なダンス音楽、
タンゴとかカルメンとかブルースとか祭り音楽とか。
S.Q.Fもこの路線を狙っているし、アンカフェなんてバリバリダンスPOP。
ただそれだけじゃないのがMELLOの魅力。
豊富な引き出しがあるので、曲のバリエーションはかなり広域。
しかし、MELLOの魅力は歌のメロディーにある。
そうしたMELLOっぽさがぎゅっとつまったのが本作である。
01.With the Modern
この曲は「モダンな速さで」のリメイクバージョン。出だしから違う。
こっちの方がより凝っている。ホーンとかの音が強い。
サビのメロディーは圧倒的に素晴らしい。日本人の心だな。
音的にはかなりスウィングしていて、気持ちよくなってくる。
新しいV-Soundの可能性を確かに感じる一曲になっている。
02.彩撃のヴェクトル
こちらも昨年発表した作品。
なんとドラムを叩いているのは元ラルクのSAKURA!
だからというわけではないが、当時のラルクの匂いがプンプンする。
Tierraの頃を思い出しそうな・・・
でも、ただのパクリじゃなくて、彼らならではの疾走感があり、
サビはラルクの範疇を越えている。カッコイイ曲だ!飽きない。
03.時勢のカタストロフィ
こちらも既に発表済み。でもkeiは買ってなかったので・・・初。
壮大でヘビーで突き抜けた一曲って感じかな。
メロディーは結構派手で、目新しさがあるのに、
すごくよくまとまっているので、聴きにくくはない。
曲が展開するごとに、どんどんAmonnの感情が剥き出しになっていく。
ドラマティックな曲で、圧倒される感覚に陥る。
04.To Such You
シンセを多用した爽快でポップで透きとおった感じの曲だ。
これも是非ラルクファンの人には聴いてもらいたいなぁ~
ギターの音も結構良くて、耳に心地よいのだ。
すごくポップなのに、どこか儚げで、僕の好みの歌に仕上がっていた。
サビ後~ギターソロ前のドラムがすごく気持ちよい。
05.Good bye Halphas
ファンキーでジャジーなギターリフで始まるメロウな一曲。
ダンサブルで跳ねているのにどこか物憂げで、ムーディー。
思わず身体を揺さぶりたくなる感じになるのがポイントかな。
サビの途中でドラムが倍速になるが、そこも一応聴きどころかな。
あとギターのクリーンアルペジオがホントいいわ。
最近こういうアルペジオを弾くバンドがいなくなってきたからなぁ。
どのバンドもヘビーでディストーションバリバリのギターばっかりだから。
クリーン系の復活の予感を抱かせる名曲だ!
06.Mourning
これを「朝」と訳す人はNG。これは「喪失」を意味する言葉で、
僕の心の師匠の故小此木先生に言わせれば「対象喪失」。
失った悲しみを歌った歌なのだろう。すごく切ない。
美しくて、切なくて、壮大なバラードだ。
これを最後にもってきちゃうとは・・・ あと一曲欲しかったなぁ~
総括しますと、
これは是非とも聴いてもらいたい一枚だ。
特に最近のヘビーなV系に疲れた人や飽きた人にはオススメ。
ヴィジュアル系の黒じゃなくて白が好きな人に聴いてもらいたい。
僕はどっちかというと黒系の曲しか作れないので、
こういう曲をかける/弾ける彼らのことを尊敬しちゃう。
2009年はMELLOの年になるといいな、と願いを込めて!