Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

じゃりんこ教員人生:「アフターコロナうつ」にご用心!

いよいよ、社会が再び動き出しましたね。

子どもたちも学生たちも徐々に学校に通う日々に戻りつつあります。

駅をながめると、高校生たちがホームで電車の到来を待っています。小学生たちもまたランドセルを背負って、歩き始めています。自転車に乗る中学生もちらりほらり。

僕の勤務校でも、いよいよ今週金曜日から動き出します。しばらくは「分散登校」になるみたいですが、どういう形態であれ、また学生たちとあれこれとお話できることを楽しみにしていたりもします。(それ以外は、プレッシャーでしかないけど…汗)

このコロナ禍の中、ドイツ語の学生たちとは、zoomを使用したオンラインでのレッスンを始めました。今日で7回のレッスンを終えました。

もちろんレッスンはするのですが、無駄話もいっぱいします(苦笑)。

学生たちに「これから学校が再開するけど、どんな気持ち?」と聞いてみました。僕の予想では、「再開が楽しみ」「友だちと会えるのが楽しみ」という意見が出てくると思っていたのですが、、、

現実は違いました。

「朝起きれるか心配」「昼夜逆転していて不安」「三密が怖い」「課題がたまりにたまっていて、どうしていいか分からない」「学ぶ意欲がなくなった」「学校に通学するのが辛い」「電車に乗りたくない」…

不安だらけじゃないか、、、😨

友だちに会えるのが楽しみという意見もありましたが、ほとんどの意見が「再開への不安」でした。僕にできることとしては、学生たちが不安にならないように、課題を出し過ぎないように、配慮することくらいだけど…。とにかく、みんな、非常事態後の日常の再来に不安を抱き、心配しているんですね。そこは、しっかり理解しておかないと…、と。

ふと、「アフターコロナうつ」という言葉を思い出しました。今、ネット上でもこの言葉が流布しています。アフターコロナうつとは、…


2020年5月25日。ついに全国の緊急事態宣言が解除されました。コロナウィルスの第2波が来るのではというニュースも報道されていますが、各会社ではテレワークを解除する動きが進んでいるようです。それに伴って、ツイッターでは「出勤再開うつ」という言葉が出てきました。…

アフターコロナの新たなうつ。その名は「出勤再開うつ」

コロナウィルスの進行に伴って、私たちは色々なうつに陥る危険のなかで過ごしてきました。緊急事態宣言中は、通勤を続けている人はコロナウィルスに感染するかもしれないというストレスによるコロナうつ、テレワークの人はほぼ自宅にこもりきりになるというストレスによるコロナうつ。緊急事態宣言が解除され始めた頃は、自粛から解放されることでホッとした感による荷下ろしうつ病。そして、全国で緊急事態宣言が解除された今、新たなうつがツイッターでトレンド入りしました。それが「出勤再開うつ」です。

引用元はこちら


アフターコロナうつ、すなわち、出勤再開うつ。

学生にこれを適用すれば、「通学再開うつ」となるでしょうか。僕ら教員が一番心配しなきゃいけないのは、このアフターコロナうつ、通学再開うつではないかな、と思います。

学生たちから聞いた言葉、「朝起きれるか心配」「昼夜逆転していて不安」「三密が怖い」「課題がたまりにたまっていて、どうしていいか分からない」「学ぶ意欲がなくなった」「学校に通学するのが辛い」「電車に乗りたくない」…は、まさに、このアフターコロナうつに関連しているように思いました。

大学生だと、1月~2月上旬からずっと、学校のない生活が続きました。丸4か月、学校のない生活が続きました。ウェブ上で「課題」はたくさん出されている(でも、それをやれていない)、そんな状況で、学校が再開し、昼夜逆転した学生たちは突然朝起きて、通学して、講義を受けなければいけなくなる。

新入生となれば、いきなりの環境の変化にビックリするだろうし、突然忙しくなることにどこまで耐えられるか…。

おそらくほとんどの学生は、数週間で新しい環境に慣れていくとは思います。が、一部の学生たちは、その環境の変化に耐えられず、苦しむことになりそうです。

そこをどこまでフォローできるか。

各学校、各教師たちの「腕」が試されるように思います。僕としては、自分に関わる学生たちが一人も「通学再開うつ」にならないで、うまく新しい環境に慣れて、学びの世界に入れるようにフォロー・ケアすることかな、と。

何よりもまず、このことを第一に考えないと、と思いました。

僕自身、この数か月の間に、自分自身と向き合えた気がします。色々と考えたけど、「学生ファーストの先生を生きる」ということが、自分の原点かな、と思った次第です。

どうすることが学生ファーストなのかは、今もまだよく分かりません。が、学生たちの姿をしっかりみつめて、彼ら・彼女らが学生として、「学ぶことを生きる存在」として、しっかり支えることを第一に考えないといけないな、と思います。

しばらくは、不安定な状態が続くと思います。その中で、「学問をするのって楽しいな」とか「もっと本を読みたくなってきた」とか「もっと議論したくなってきた」とか「先生の話を聴くのはやっぱり楽しいな」とかと思ってもらえるように、最善を尽くすのみかな、と。「若い人たちに夢と希望を与えたい」、それが自分の原点です。原点であり、最終目標です。

教員人生17年目。

じゃりんこ教員ライフはまだまだ続きます。また、新たに始まります。どれだけ躓いても、転がり続けるロックンロール魂で、七転び八起きのスピリットで、頑張ろうと思いますし、そう自分を鼓舞したいなと思います。

なんで自分が「教育の道」で生きていこうかと思ったのか、というその原点に立ち返って、これから始まるじゃりんこ教員人生を再出発したいですね。(もちろん自分の研究ももっともっと深めていきます。これからが自分の研究人生の本番ですから…)

Dear next...

コメント一覧

定点観測者
チャリンコ、ではなく、じゃりんこ(ちえ?)なんですね(笑)。

私の職場でも、出社が怖い、と言っている人は少なからずいます。
そういう方に「寄り添って」という言い方をよくやりますが、「寄り添ってほしくない」方もいらっしゃるので、そこを見極めてそれぞれにふさわしい対応を行う…教職の方も同じような悩みを抱えてらっしゃるんですね…
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