2021年4月28日
DIR EN GREY
朧 c/w T.D.F.F.
待望の32枚目のシングルがリリースされました👏👏👏
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コロナ禍の中での新作リリースに、きっと(僕を含む)coreなファンの人たちは喜んでいると思います。
前作の「落ちた事のある空」はデジタル配信シングルだったので、CD盤としては「The world of mercy」以来の作品になるのかな??
今回のシングルは、これまたノーマル盤とは別に「完全生産限定盤」も用意されていました。この完全生産限定盤には、「爆音上演会『目黒鹿鳴館GIG』のライブ映像(Blu-ray or DVD)が付いています。
「朧」は、YouTube上に「Promotion Edit Ver.」が出ています。
これはあくまでも「プロモーション用」なので、フルバージョンではありません!
今回のこの曲は、是非、素敵なブックレットと共に、じっくりと聴き楽しんでもらいたいところですね。
さて、、、
毎回、謎の多い歌詞の楽曲でありますが…
今回の「朧」の歌詞を読んで、何度も何度も曲を聴いて、「はっ」と思いました。
この曲は、僕の研究テーマでもある「嬰児殺し」や「児童虐待・殺害」に関わるテーマの曲だ…って(あくまでも僕の直観的な解釈です…)。DIR EN GREYの曲の中には、「緊急下の女性(Frauen in Not)」や「児童虐待」「嬰児殺し」といったテーマの曲がいくつかあります。SUKEKIYOの楽曲の中にもあります。
かつての曲に「かすみ」という曲がありました。この曲もまた悲しい「ママ」と「この子」の歌でした。今回の「朧」の歌詞を最後まで読んで、「あっ」ってなりましたね。あと、その後に作られた「OBSCURE」も重く苦しい胎児と母親のことを歌ったものでした。
朧の歌詞の中には、「あの娘」と「私」と「彼」が出てきます。笑うあの娘の「痛み」を数えて、そして「私を許して ごめん」、とつぶやきます。「彼から守れない」という言葉もまた、この歌詞の文脈の中ではとても重要な言葉になっています。「私ばかりが弱すぎた」と自らを責めるんです。
「あの娘」とは誰か、それが「子」なのか、あるいは「私」の「友達の女の子」なのか、「彼」とは誰なのか。あの娘の親なのか、彼なのか。「私」と「彼」の関係はいったいどんな関係なのか。
僕がずっと研究し続けてきた「赤ちゃんポスト」を必要とする人たちに近いところを生きている人の歌なのだろう、となんとなく察します。でも、それが「正しい解釈」ってわけでもありません。(是非、シングルを買って、歌詞を見ながら、色んな情景を浮かべてほしいところです☝)
でも、僕と同い年の京が描く「あの世界」の話。僕はV系バンドマンの道を離れて(研究の道を)生きてしまったけど、同じ時代に同じようなバンドに夢中になって、同じような「世界観」を好んでいたんだと思います。表現方法は違えど、描くものはきっと似ているんだろうな、って。
楽曲的には、「バラード曲」とメンバーたちが特典DVDの中で語っていましたが、これはバラードというよりは、「ダークなロック」、「ポジティブパンク(いや、ポジティブメタル)」の進化バージョンじゃないかな?って思いました。これまでのDIR EN GREYのシングルとは違うアプローチの曲で、これはもう、膝を抱えながら、部屋を真っ暗にして聴いていたい曲ですね。僕は、DIR EN GREYのスロウな曲やメロウな曲が大好きなので、もう「最強の一曲」って感じです💛
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C/Wの「T.D.F.F.」は、かつてのアルバム『鬼葬』(2002)に収録されていた「The Domestic Fucker Family」の再構築バージョン(Re:take)です。懐かしい…。再構築する前の昔のバージョンはこんな感じでした。
この曲がいったいどう生まれ変わったのか?! これはこのシングルを購入した人だけが分かる、という仕掛けになっています。
思い返せば、『鬼葬』は、僕的にもDIRの中で一番好きなアルバムの一つで、特に「JESSICA」は(DIRっぽくはないですが)最高に大好きな一曲でした。そんな『鬼葬』の中に入っていた曲を、2021年の今、蘇らせたというのだから、もうテンションは上がります(オールドファン的にはね☝)
ただ、「The Domestic Fucker Family」って、ぶっちゃけそんなに記憶に残る曲でもなかったので、「あれ、どんな曲だったっけ??」と思わず、『鬼葬』を聞き返してしまいました(苦笑)。そういえば、(問題作だった)「embryo」が入っていたな、とか、「ZOMBOID」の歌詞が凄かったな…、とか、あと、「undecided」が好きだったな、とか…、色々思い出しました。
再構築された「T.D.F.F.」のイントロを聴いた時、「GARBAGE」かと思った…(苦笑)。でも、Aメロ?を聴いた時に、「あー、あの曲か~」ってなりました…(;^ω^)。ずいぶんとお変わりになられて…、とても「今っぽいサウンド」になっていて、「さすがだなぁ~」って思いました。京の歌い方もずいぶんと変わっていて、「19年」の歳月を感じることができました。
GARBAGEのライブ映像があったので、こちらもよければ是非💛
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最新の美しいバラード曲「朧」に、2002年の「当時のヴィジュアル系のキレキレサウンド」のリメイク曲、この二つのコントラストがまたとってもかっこいいなぁって思いました。
特典映像のメンバーのインタビューでも言ってましたが、この「コロナ禍」で、ライブもできず、ツアーもできず、バンドをやっていることの意味が揺らいでいるそうです。
でも、「ファン目線」で言えば、こうやって「音源」をリリースしてくれるだけで、十分に「生きる力」を頂けるんです。今の若者たちはどうだか分かりませんが、われわれ世代は、「CD音源」と共に生きてきた世代です。何よりも「音源」が嬉しいプレゼントなんです。リリース日前の「フライングゲット」に命をかけてた世代ですからね(苦笑)
また、「アルバム制作」も進んでいるということで、もう「期待」と「楽しみ」しかありません。きっと熱狂的なファン(虜)は、「ライブが…」「ライブを…」って思っているかと思いますけど…😢
DIR EN GREYが好きな人(好きだった人)も、DIR EN GREYを知らない人も、是非、2021年の今、彼らの「新曲」を聴いてみてほしいなぁって願いますm(__)m
一番高級なのが、こちらのBlu-rayバージョンですかね。
僕はこっちを買いました💓
シングルを楽しみたいなら、この通常盤で十分だと思います!
今回はなんといっても、はかなく美しい「朧」の楽曲に酔いしれればそれでOKだと思います✨