Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

今や日本は世界で四番目に「外国人移住者」の多い国に!

僕のおじいちゃんがかつて働いていた「西日本新聞」のネット記事で、見過ごせない話が出ていた。

その記事は、こんな話でした。


 人口減と少子高齢化による人手不足を背景に、日本で働く外国人が増え続ける中、経済協力開発機構(OECD)加盟35カ国の最新(2015年)の外国人移住者統計で、日本への流入者は前年比約5万5千人増の約39万人となり、前年の5位から韓国を抜いて4位に上昇した。OECDの国際移住データベースから判明。日本が事実上の「移民大国」であることが浮き彫りになった。日本語教育の推進など定住外国人の支援策が急がれる。

 国際移住データベースは、世界約200の出身国・地域別に1年間のOECD加盟35カ国への外国人移住者を集計している。日本への移住者は「有効なビザを保有し、90日以上在留予定の外国人」を計上しているという。

求められる共生政策の充実
 15年のトップ10は(1)ドイツ(約201万6千人)(2)米国(約105万1千人)(3)英国(47万9千人)(4)日本(約39万1千人)(5)韓国(約37万3千人)(6)スペイン(約29万1千人)(7)カナダ(約27万2千人)(8)フランス(約25万3千人)(9)イタリア(約25万人)(10)オーストラリア(約22万4千人)-となっている。

 日本は10、11年の7位から12~14年に5位、15年は4位と徐々に上昇。外国人流入者は5年間で約12万人増えた。15年の日本への移住者のうち、国・地域別で1万人を超えたのは、多い順に中国▽ベトナム▽フィリピン▽韓国▽米国▽タイ▽インドネシア▽ネパール▽台湾-だった。

 政府はこれまで、建前上は労働移民の存在を認めてこなかった。現実には途上国からの留学生を含めた外国人労働者が欠かせない存在となっており、生活者として受け入れて支援する共生政策の充実が求められている。

引用元はこちら


この記事は、今後の日本を考える上でもとても重要だ。

日本は今や、世界で四番目となる「外国人移住者の多い国」となっているのだ。

ドイツによく行く僕からすると、まだまだ「外国人が少ないなぁ」という印象はぬぐえないけど、データ上では、世界で四番目に外国人移住者が多い国になっている。スペインやカナダやフランスよりも、日本の方が外国人移住者の数で上回っているのだ。

もし、北朝鮮がアメリカとの関係をうまく構築できたとしたら、そして朝鮮半島の安全が戻ったら、北朝鮮から多くの人たちが南に向かうことが予想されている。当然、その先には、「日本」がある。

(そして、日本は今後、超ウルトラ高齢社会を迎え、労働力不足はさらに深刻になる…)

北朝鮮はともかく、東南アジアからの「移住者」は今後もさらに増えるだろう。

日本は、やっぱり「住みやすい国」だと思う。水は綺麗だし、トイレも綺麗だし、犯罪も少ない。

なんといっても、日本のパスポートは、「世界一の力」をもっている。

世界各地をめぐり、改めて思う。「日本はやっぱりいい国だ」、と。

(労働環境だけは本当に酷いけど、、、)

では、海外から「移住者」として日本にやってくる人にとって、住みやすい国になっているかどうか。

外国人のための語学学校はどれだけ充実しているか。

外国人のための教育支援や福祉的支援はどこまでやれているか…。

今後は、教育学や福祉の観点からも、この問題をしっかり考えていかないといけないと思う。

大事な話なので、ブログでも書いておきました。


追記

移民の受け入れを長年行ってきたドイツの「移民政策」についての記事も引用しておきたい。


 …

 90年代にはベルリンの壁が崩壊し、冷戦終結も伴い、多くの難民が再び流入するように。また、少子化やIT業界が発展しつつあった90年代後半から労働力不足になり、移民を受け入れるべきだという声が再び高まる。

 そして、2000年に当時のシュレーダー首相がグリーンカード制度を導入、発展途上国から技術者の受け入れを進めた。

 その後、2001年には移民委員会が設置され、2005年には新移民法が制定、これにより、外国人は必修でドイツ語やドイツ文化を学ぶコース(統合コース)を受講するなど、本格的に移民受け入れが進められるようになっていった。

 1960年代の移民政策は、戦後復興による労働力不足を補うためにトルコなどから期間限定で外国人労働者を受け入れようとしたものだったが、外国人労働者はそのままドイツに定住することになった。本来、一定期間働いたら祖国に帰し、他の労働者を採用する制度(ローテーション原則)であったが、一度経験を積んだ労働者を企業側も離さず、結果的にそのまま定住し、家族を祖国からドイツに移住させた。

 このローテーション原則は1973年に終了したが、一度帰国してしまえばもうドイツに住めなくなるため、かえって移民がそのまま定住することに。

 しかし、これらの定住した移民は、ドイツ語が話せないなど社会に溶け込めず、失業率の高さなどが社会問題となった。2009年には外国人の失業率は12.4%とドイツ人の2倍、中途退学率も13.3%とこれもドイツ人の2倍となっている。

 こうした現状に対し、メルケル首相は「多文化主義は完全に失敗した」と発言し、そのために「(多文化社会をつくり移民を"放置"するのではなく)移民が社会に溶け込み、社会が彼ら/彼女らを受け入れる状況を生み出すために、ドイツはもっと努力しなければいけない」と国民に呼びかけたわけである。

 これは、移民政策に反対する、という意味ではない。この時「ドイツ語が下手な人を門前払いするようなことはすべきではない」とも発言している。ドイツ社会と移民が互いに受け入れ合うべきだというのが本音だ。

引用元はこちら

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