Dir en greyの新作が10日にリリースされた。
GLASS SKINは、これまでの彼らの経験を最大限に生かした超大作バラード。重たくて、暗くて、退廃的で、絶望的で、悲しくて、寂しくて、負の感情が、爆発することなく、静かにじりじりと燃えるように表出されている。押し殺すように歌う京の歌には、もはや誰も何も云えないだろう。
この曲の詩は最近のDirにしては珍しいLOVE SONG。でも、もちろんHAPPYなLOVEの生成の歌などではなく、別れや終わりを示唆するような曲になっている。「ブレ始めた視界」という言葉で始まり、「生まれてくる明日の手は純粋そのままで 涙で君がもう見えない」と続く。毎度、深遠な京の歌詞だが、今回も非常に深遠。
まず何を意味しているのかがよく分からない。主人公の状況も見えてこない。「観覧車」は一体何を示唆しているのか。愛を失ったのかどうかさえも見えてこない。なのに、心に突き刺さってくる。共感し得る場所がないのに、心が痛む。
Dir en greyは、もはや「アート」の世界に入り込んでいるのかもしれない。もはや「共感」を俗物的に求める凡人リスナーは彼らに必要ないのかもしれない。そう、ファンを選ぶアーチストなのだ。分かる人には分かる。そして、彼らが聴いてもらいたいと思う人に伝わるだけでいいという引け際のよさ。潔さ。
カップリングは、彼らの名曲「undecided」だ。この曲は、ヴィジュアル系暗黒期の時代の作品であり、彼らが「変身」しようと試み始めた時期の作品。この後、six uglyが来るので、まさに変身直前と言ったところか。今回の作品は、美しく、アダルトな感じが漂うさっぱりとした感じの仕上がりになっている。ギターの音のよさがすごく生かされた曲になっており、彼らの「第三の魅力」の開眼を感じさせる曲だ。
7th ALBUM
UROBOROS
2008.11.12 RELEASE
SA BIR
VINUSHKA
RED SOIL
慟哭と去りぬ
蜷局
GLASS SKIN
STUCK MAN
冷血なりせば
我、闇とて・・・
BUGABOO
凱歌、沈黙が眠る頃
DOZING GREEN
INCONVENIENT IDEAL
【完全生産限定盤】 SFCD-0058〜62 ¥12,600 (tax in)
*店頭予約締切は、8/17 (日)までとなります。
【初回生産限定盤】 SFCD-0063〜64 ¥3,675 (tax in)
【通常盤】 SFCD-0065 ¥3,150 (tax in)