日本は大きい。
日本には、たくさんの町があり、たくさんの人がいます。
そんな日本の大きさ、広さを感じるお店がありました。
函館市内の中でも、その最果てに位置する「谷地頭」。
路面電車の「終点」でもあります。
そんな谷地頭から徒歩1分ほどの場所にあるのが、
です。
このお店、もう、本当に、本当に
ぶっとんでます!
お店のロケーションも、
ラーメンのお味も、
そして、おばちゃんのキャラ(?)も!!!
まず、見てください。
「ごんちゃん」と書いた古い暖簾がかかっています。
この外観は普通です。
でも、よく見ると、店内はラーメン店じゃないんです。
なんと、精肉店なんです。お肉屋さん。
なのに、ラーメン店の暖簾がかかっている。
もう、摩訶不思議でございます。
精肉店の中に入ると、、、
なんと、お店の奥に、さらに入口があり、
そこに、「ラーメン」の暖簾がかかっているんです。
すごいでしょ?!
こんなお店、見たことがない。
精肉店の中に、その奥にある謎のラーメン店。
もう、これだけで、ド・マニアックですよね。
精肉店の奥に行き、その扉を開くと、、、
そこは、たしかに「ラーメン店」でした。
いやー、凄い。とにかく凄い。
メニュー表もすごいレトロというか、古いっていうか。
塩ラーメンを注文しようかなと思っていたのですが、、、
店を守る女将さんと対話をする中で、色々と分かってきました。
(この女将さんも凄い個性的な方で、、、それは後ほど)
こちらのお店は、いわゆる「函館の老舗店」ではないんです。
女将さんは東京生まれの方で、荻窪ラーメンを食べて育ったといいます。
その後、30年くらい前に、夫の故郷である函館に越してきて。
夫の家の稼業が精肉店ということもあり、ラーメン店を併せて開業。
なので、函館塩ラーメンのお店ではない、と。
で、その女将さんのおススメは「醤油ラーメン」なんだ、と。
とすれば、醤油ラーメンを食べるべきだろう、と。
そういうわけで、醤油ラーメンを注文しました。
見てください。
このブラックなラーメン・・・
すごい黒いです。限りなく黒に近い茶色のスープ。
でも、油分はまったく浮いてないんです。塩分も、通常のラーメンの半分程度だとか。
このラーメンの味がすごかった。
もう、美味しいとか、不味いとか、そういうのは超越してて。
この土地で取れる食材のごった煮というか。
海藻やら、昆布やら、お魚やら、お肉やら、色々入っていて。
スープストックも見せてもらったのですが、たしかに色んな食材が使われていました。
いや、もう、これは、言葉にできない味としか…。
別に、醤油の味が突出しているでもなく、お魚が突出しているわけでもなく、
しかも、いわゆる「ノスラー」でも「昔ながら」でもなく。
女将さんは何度も、「スープをよく混ぜて食べてね」とおっしゃっていました。
最初は、奇妙というか、不可解な味なんですけど、食べていくうちに徐々に、、、
美味しくなっていくというか、慣れていくというか。
不思議な経験でした。
麺は、結構普通の中華そばだったかな。
でも、たしか玉子麺って言っていたような、、、(失念)
チャーシューは、こんな感じ。
お肉屋さんだけに、肉質もよく、また味もしっかり沁みていて美味しかったです。
チャーシューメンの方がよかったかな?!
さらに、付け合わせとして、こんなものも頂きました。
北海道といえばじゃがいもですよね。
甘みがあってとても美味しかったです。
もちろん自家製でございます。凄い!
***
でも、何よりも、こちらのお店の名物は、間違いなく女将さんにありますね。
いっぱいお話してくれます。
お話を聞くのが好きな人には、とても楽しいお店だと思います。
人生とは何か、生きるとは何か、料理とは何か。
なんか、人生学校の先生みたいなお方で。
僕も対話をするのが大好きなので、延々と談義しました。
「名物店主さん」としても、日本最高レベルだと思います。
つまり。
お店としても、超マニアック!
ラーメンも、超個性派!
店主の女将さんも、超個性的!
とんでもなくすごいお店でしたね。
このスーパーサイケデリックなお店を堪能できる人はわずかでしょう。
後継者も今のところおられるのかどうか。。。
そういう意味では、「今食べるべき函館のラーメン」だと思いますね。
通常のラーメン店では何も感じない人は、是非こちらのお店へ!
すべてにおいて度肝を抜かれると思います。
僕も、これだけラーメンを食べていて、それでも度肝を抜かれましたからね。
日本最高レベル、つまりは世界最高レベルのマニアックなラーメン?店でした!