パリに来ました! 目的はただ一つ。パリのラーメン、その中でも我が千葉の代表的存在であるなりたけパリ店のラーメンを食べること。そのためだけに、パリに来ました。凄いでしょ。パリに来て、ラーメンだけを食べて帰る。これを一度、やりたかったんですよ。紛れもなくパリには来ました。来たことは来ました。ただし、パリの観光は一切なし。一切していません。ただ、ラーメンだけを食べて帰る。これぞ、ラーメン魂☆
なりたけパリ店は、パリ東駅から地下鉄メトロ⑦で、6駅くらい行ったところにあります。この一帯は、とんでもない数のアジアレストランが乱立しています。ビックリするほど、日本レストランが軒を連ねています。ちょっとビックリでした。ラーメン屋を中心とする日本レストラン、あるいはアジアレストランが数えきれないほど。メイン通りを一つ入った場所にあって、ドイツ語でいうGasse(路地)に該当するようなガヤガヤしている通りです。(イメージ的に)アベニューじゃない(苦笑)。ガッセだ(笑)。ガッセンハウアーです。
なりたけパリ店は、そういう路地の一角にあります。想像していたより、道が狭いです。一方通行の道で、車一台半くらいの広さしかないんです。
店舗は、奥に長いです。手前がカウンター席で、奥にテーブル席があります。日本のなりたけとほぼ同規模じゃないかな。店員さんがすごいいて、7人はいました。店長さんは昨年まで津田沼・本八幡にいた方のようです。で、僕とほぼ同じ世代。聞くと、「まさか、自分がラーメンの仕事でパリに来るとは思ってもみませんでした」とのこと。そりゃ、そうでしょうね。ラーメン職人を目指してなりたけで働きだして、今はパリ暮らしって。青天の霹靂とはこういうことでしょう。千葉からパリへ。面白いです(きっと、大変なんだろうな)。そうそう、若いフランス人(?)らしき店員さんもいました。きっと、数年後に、「なりたけ出身」ということで、フランスのどこかにお店を出すんでしょうかね? なりたけフランスを制すってことになったら、面白いかもしれません。同じ千葉人として、心から応援したいですね。是非、ドイツにも…。
こんな感じで働いておられました。フランスでラーメン職人、すごい経験ですよね。。。
メニューは、ほぼ千葉各店と同じ構成になっています。ただ、チャーシュー丼があるのは、パリ店だけですね。なりたけのチャーシュー丼を食べるなんて、かなり貴重な経験です。というわけで、なりたけラーメン(ギタギタ)とチャーシュー丼を頂きました。
その前に、驚きの光景が!!!
じゃーん。
凄いでしょ!?!?
…何が凄いんだ?!って?!
凄いじゃないですか!!!
…だから何が凄いんだって?!?!
ここは日本じゃないんです。フランスです。
なのに、水が無料で提供されているんです。これには驚きました。
ただで水?!?! 欧州ではありえない光景でした。
さて、ラーメン。
出てきたラーメンは、まさになりたけそのもの。ビックリ。味もこりゃ、もう紛れもなくなりたけの背油ラーメンでした。ややしょっぱさが際立っている気もしますが、これは抜群に旨い。日本クオリティーをそのままパリで提供している、という感じです。よくぞ、ここまで…という。背油もくどくなくて、ガンガンいけますねー。なんか、日本が恋しくなってきた(苦笑)。ヨーロッパのラーメンがどれだけ日本の実力店と違うかをまざまざと知らされた気がしました。
ただ、これだけギットギトのラーメンがパリの人たちに受けるのか? さすがに日本人しか食わんだろう?!と思っていたのですが、リアルにこっちの人がいっぱいいました。背脂チャッチャ系ラーメンも、パリで通用するのか、と唖然としてしまいました。隣のかわいいフランス人形みたいな女の子も、美味しそうに食べていました。その姿たるや、なんとも…。Image do...。それくらい、地元に受け入れられつつあるのかもしれません。ただ、まだ一年ほどしかやっていないので、まだまだこれからでしょう。
麺は、小麦粉を日本から取り寄せて、こちらで製麺しているみたいです。地下に製麺室があるんだとか。やはりパリでも、製麺所はないようです。ラーメン屋さんの国際化の前に、製麺所の国際化が求められそうですね。いくらラーメン店が外国に進出しても、いい製麺所がなければ…。
チャーシュー丼は、しっかりバーナーで炙ってありました。ここまでやるか?!っていう。まぁ、日本じゃ当たり前の光景ですが。隣の女の子がバーナーを見て、エキサイトしていました。そりゃ、そうでしょうね。
というわけで、なりたけパリ店、遂に来てしまいました。大満足です☆ ただし、このお店は、完璧に千葉の味をそのままもってきたお店です。これをどう考えるか。僕は、同じ同郷の人間として応援したい気持ちはありますが、なりたけパリ店は、欧州のラーメン屋さんじゃない。欧州で育ったわけでもない。欧州で生まれた味でもない。日本の食とパリの食が融合したわけじゃない。欧州を愛する日本のラーメンフリークとして、言いたいのは、「なりたけは本当にこれからが勝負」だということです。日本の味をそのままもってきた。それをどう、パリ風にチューニングしていくか。それが今後の大きなカギだと思います。しなくてもいいという意見もあるでしょう。そういう意味で、なりたけが今後どうなっていくのか。どう変わっていくのか。それが楽しみで仕方ないですね。
それから、もう一つの伝説も。なりたけパリ店では、日本と違い、スープを完飲して、麺を残す、という人が多い、というんです。そのことを店長に確認すると、確かにその通りで、スープは飲み干しながらも、麺を食べ残す人が結構いるそうです。そういえば、昔、麺を残すことはモラルに反するかといった議論をしたことがありましたが、これも、また国が違えば、まったく違った結論が出てくるわけです。日本では、スープを残すのはOKで、麺はNGという意見が多かったですが、フランスでは逆なんですよね。加えていえば、ドイツの飲食店では、みんなガンガンに残します(苦笑)。だって、とんでもない量なんですもん。残すことを前提に作っているって言っても過言じゃないほどに(それでも、残飯の排出量は日本の方が多い!)。
色々考えさせられる訪問でした。
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フランスで働いてみたい人に♪
ワーホリ、大歓迎みたいですよ!
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