今日は数年ぶりに、千葉駅ペリエB1のレストラン街にある「GRATIN-YAブル」に行った。実に六年ぶりくらいだろうか…
GRATIN-YAブルは、僕の調理師学校時代の実習先であり、『本当の美味しさ』に初めて感動したレストランだ。言わば僕の<原点>といえるレストランなのだ。実習後もずっとお世話になっていて、結局二年くらい働いたのかな。その後、調理師の道には進まなかったけれど、料理の素晴らしさや難しさをたくさん教えてもらった気がする。
このお店のチーフに出会っていなかったら今の僕はいないとはっきりと言える。前にも書いたかもしれないが、このチーフこそ、僕の良さ?特性?を見抜いてくれた人だった。「オマエ、大学にいって勉強してこいよ」、この一言がなければ、今の僕はない。チーフがどういう意味で言ったのかは分からないけれど、きっと「コイツは、大学に行ったほうがいい」と思ってくれたのだろう。また、もう一人僕の本質?を見抜いていたお姉さんがいた。
そんなブル時代によく「まかない」で食べていたのが、「山菜ピラフ」だった。ここのピラフより美味しいと思えるピラフに会ったことはない(原点だから変わりようがないのかも…)。 ここのピラフは本当にお手製で、すべて手作りで行われていた。ピラフに限った話ではなく、デミグラスソースやホワイトソースもすべて毎日しっかりと仕込んでいた。ホワイトソースはもう抜群で、それだけ食べても美味しいくらいなのだ。
で、今日食べた山菜ピラフ。バターの味がしっかりと効いたまろやかでふわふわのピラフは、まさに日本と欧米の融合文化の完成形と言えるだろう。適量の山菜がまたピラフに魅力を与えてくれている。甘みとしょっぱさとバターの風味が一体となった山菜ピラフはまさにブルのオリジナル米料理と考えてもいいかもしれない。色も若干ついていて、香ばしさがすごい舌に伝わってくる。
食べてて、懐かしさのあまりに胸がしめつけられる気がした。大げさに言えば、なぜだか涙が出てくるような・・・ でも、ホントにホントに美味しかった。「あの頃」と変わらない味。でも、変わらないけど変わっている、みたいな。あの頃と全く同じわけじゃない。あの頃使っていたお皿ではないし、盛り付け方も違っている。でも、味は変わらなかった。
なんか料理と音楽ってすごく似てるかも…
GRATIN-YAブル
千葉市中央区新千葉1-1-1 千葉駅ビルペリエB1
043-227-1002
10:30~22:00
OFFはペリエに準ずる
こちらも参照
*ふとなんとなく立ち寄りたかった。その背景には、自分の原点の確認というのがあるように思う。別に最近自分の生活が厳しいというわけではないのだが、なんとなく自分の足場を見つめたかった。ブルは僕の原点。ここからまた自分の道を踏み出していこうと思う。まさに「帰る場所」なのかもしれないな。