まにあっく懐パチ・懐スロ

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(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ダービー(京楽、デジパチ)

2012-07-24 03:42:13 | 現金機デジパチ

1990年(平成2年)に登場した京楽のデジパチ「ダービー」

★賞球…7&13

★大当り確率…1/225

★出玉…1500~3000超(オマケチャッカーの釘次第)

★意図的な連チャン性…なし

★大当り絵柄…全15種類(0~9、蹄鉄、カップ、大穴、$、馬)

★後継機に「ダービー2」(旧要件機、1990年)、「ダービー3」(新要件機、1991年)

 

 

ダービー2(大当り確率1/230、オマケチャッカー付き)

ダービー3(大当り確率1/215、オマケチャッカーなし)


文字通り、競馬をモチーフにした初代「ダービー」。

今思えば、「音」のインパクトが何かと強い台だった。

各デジタル停止時、「ポッポロロッ、ポッポロロッ、ポッポロロッ」という独特の電子音が鳴る。

左・中がゾロ目でリーチになると、女性の合成音声で「リーチ!」と発する。当時、「喋るデジパチ」というのが少なかったから、印象に残る演出だった。

リーチ時、右デジタル回転中の「トゥルルルル・・・」という甲高い電子音も、妙に興奮を誘う。

「スーパーリーチ」なんてものはなく、当りもハズレもピタッと止まる「一発勝負」。大当り時は、まさに「刹那の快感」を覚えた。

見事ゾロ目で大当りとなると、あの米国ケンタッキー・ダービー(Kentucky Derby)でお馴染みのファンファーレ「Call to the post」(初代「バニーガール」のファンファーレと同じ)が鳴り響き、合成音声も「ラッキー、大当り、ヤッタネ!」と打ち手を祝福する。

また、大当り中は、ビゼー「カルメン前奏曲」の軽快なメロディが流れる。大当り中の高揚感にピッタリの、優れた選曲であった。

 

なお、ダービーには、連続回転中の右デジタルに、プラス4~6コマ(大抵は5コマ)の移行法則がある。この法則はハズレリーチ時も崩れないが、大当り時は法則が崩れる。

よって、リーチ時に右デジが本来停止するはずの目を超えれば、大当りが確定。いわゆる「大当り判別法」だが、特に攻略と呼べるものではない。当時の京楽デジパチは、この移行法則と大当り判別が定番だった。


 良く大学をサボっては、地元駅前の某ホールで、朝から晩までこの台を打ち倒した。

この店は年配の常連客が多く、ダービーのシマは特にオッチャンオバチャン連中が集まった。

「1/225」という甘い確率の割には、大当りへの道は結構険しかった記憶がある。

ハマリ中は、リーチ時が掛かって「揃いそうで揃わない」右デジタルが、実にもどかしかった。

なので、誰かが大当りすると、周りの常連も自分の事のように喜んでくれた。老いも若きも、同じシマで台と格闘する、「戦友」という意識があったかもしれない。

 

2.2円交換のクセに一回交換(但し、7のみ無制限)という、今考えれば条件のキツいホールだった。まぁ、その分デジタルの回りは良かった印象がある。

また、この店は、開店から1時間限定で「無制限サービス」を実施していた。普段は、大当り時に「ラッキースタート」と書かれた交換用の白いプレートが頭上に刺さる。一方、タイムサービス中に当たると、無制限用の黒い「ラッキースタート」札が貰える。当然、開店直後に当れば、かなり有利になる訳だ。

ただ、無制限サービスがあるとはいえ、基本は一回交換の店である。しかも、レシートをくれない為、大当り終了の度にドル箱を景品カウンターまで運び、ジェットカウンターにザーッと玉を流しては、いちいち特殊景品(大・小の四角い香水)に交換する必要があった。

そして、またシマに戻ると、ビニール袋に入った特殊景品を頭上のフックに掛け、再戦を始める。手持ちの金が尽きると、大当りした回数分のビニール袋を持って、店の裏手の換金所に直行、財布の中身を補充する。当然、その後も有り金で全ツッパである。

やはり、あの台には、打ち手をとことん虜にする、不思議な魅力があった。


さて、ダービーには「ボンカレー攻略法(打法)」という怪しげなネタが存在した。

ダービーは、デジタルが停止して3分放置すると、馬が走る「デモ画面」へと切り替わる(初のデモ画面搭載機である)。

「ボンカレー打法」とは、ハマっている時などに、デジタルを単発回しに切り替えて、中・右のデジタルがゾロ目になった時点で打つのをやめる。そして、3分間(ボンカレーの調理時間と同じ)放置して、デモ画面に切り替えてから再度打ち始めると、直後のリーチ確率と大当り確率がアップするというものであった。

これは、そもそも「必勝ガイド」誌の読者(三重のH氏)から寄せられたネタで、当初は単なるガセネタとして扱われた。その後、特に関西方面から同様のネタが複数寄せられ、現地取材などの再検証の結果、このセットが通用する「裏基板」の可能性が否定できない、という見解へと変わった。

私も、地元のダービーで何度か「ボンカレー」を試した事があるが、全く効果はなかった。総じて、あのネタは「ガセ」と言って良いであろう。ただ、一部に仕込み基板があった可能性までも否定するものではない。

 

因みに、後継機「ダービー2」&「ダービー3」にもデモ画面があり、この2機種にも同様に攻略が通用するとの情報もあった。

幸い、私は新要件版「ダービー3」の実機を所持している(唯一の所有機種)。普段、あまり通電する事はなく、ボンカレー攻略も、購入直後に2,3度やっただけだ。

今回は良い機会なので、久々に実機で検証してみる事に。

まずは、単発打ちで中・右デジタルにゾロ目を出す事から始める。「単に3分間待てば良い」という情報が多いが、正式なボンカレー打法は、この「中右ゾロ目」が最初の条件となる。

しばらく単発打ちを続けるが、なかなか中右のデジタルが揃わない。確率的には1/15程度で来る筈だが、50回転ほど回しても一度も目が揃ってくれない。

単発打ちならではの特性か…と妙な事を考えていたら、63回転目にようやく「744」の目が出た。これで、第一関門突破である。

こうなれば、後は台をそのまま3分間放置するだけだ。そして、馬の出現を待つ。

 

3分後、馬が内ラチ沿いを颯爽と駆ける「デモ画面」に切り替わる。これで「ボンカレー」成功だ。後は、出来るだけ保留を多く点灯させた状態で回せば、直後の数回転でリーチが掛かり易くなり、しかも大当り確率までアップするという事だが…。

手入れで保留満タン状態をキープしつつ、15回転ほどデジタルを回してみた。しかし、大当りはおろか、リーチすら全く来ない。まぁ、当然といえば当然であろう。

ただ、「手入れで保留満タン」は実戦的でないなと思い、今度はデモ画面から玉を二つだけ入れ、その後は単発打ちで消化、という方法で再トライする。

すると今度は、17回転目に「$・大穴・大穴」と、割と早目に中右のゾロ目が出てくれた。

唯一、漢字表記の出目である「大穴」。個人的には、結構好きな絵柄である。

そして、3分放置でデモ画面に切り替えてから、玉を二つスタートチャッカーに入れる。しかし、またもやリーチは掛からず…。

「まぁ、これが当たり前の結果だろう」と、諦め半分でデジタルを単発回しした所、僅か2回転後に「9」のリーチが掛かる。

絶対に当る訳はない…そう思っていたら、何と「999」でデジタルが揃ってしまった。

まさかの展開に、少々狼狽する。こんなにアッサリと当ってしまうとは…。

現役当時は、全く成功した覚えがないのだが…20年ぶりに攻略手順の発覚か?(笑)

 

そんな訳で、とりあえず新要件機「ダービー3」に関しては、今回は1/2でボンカレー実験成功という、何とも意外な結果になった。

近いうちに、今回大当りを引いた「中右ゾロ目⇒デモ画面⇒2個入れ⇒単発」という同じ手順で、もう少し多くのサンプルを取ってみたい。まぁ、恐らくダメだとは思うが…。