1996年(平成8年)登場のアレパチ「マジックホール」(ニューギン)
※但し、1995年の段階でテスト導入済
ニューギン初のアレパチとして注目された本機。アレパチお馴染みの連チャン性を持たない「ノーマル機」だったが、ゲーム性の妙、そして優れた技術介入性でマニア受けした「隠れた名機」である。
初打ちは都内ではなく、四国旅行の折、愛媛・松山駅近くのパチ屋(名前は失念※)で遭遇。最初は、てっきり太陽電子の台だとばかり思っていたが、ニューギン製と判ってビックリした覚えがある。その後も、池袋・西口「Y」店など、都内の一部で設置を見かけた。
※コメント欄で、店名は「ホームラン」との情報を頂いた。貴重な情報提供に感謝します。
★賞球:オール16
★デジタル当選確率…3ケタデジタル:1/27 2ケタデジタル:1/5
⇒クルーン手前穴に8割入る場合、トータル大当り確率は1/168.75
⇒クルーン手前穴に9割入る場合、トータル大当り確率は1/150
★出玉…大当り時(14ラウンド)=約2000発 小当り時(1ラウンド)=160発
(ゲーム性について)
大当りまでの道のりは3段階
(1)3ケタデジタル(ドット)当選
(2)電チュー開放⇒クルーン手前穴入賞
(3)2ケタデジタル(7セグ)当選
左肩チャッカーを通過すると、中央の3ケタメインデジタルが回転。各デジタルには1、3、5、7、9の数字があり、同一数字の3つ揃いで第1関門通過。なお、デジタルはほぼ「即止まり」で、リーチアクションはなく、保留ランプもない。デジタル当選確率は1/27で、表示上の確率(1/25)とほぼ同じ。面白い特徴として、5種類の数字のうち「999」のみ出現率が極端に低かった。
数字が揃うと、その下の黄色い電チューが開放する。電チューはほぼ玉を拾う仕様で(一応、1個入賞で閉じる)、拾われた玉は3つ穴クルーンを回って何れかの穴に入る。手前穴入賞で第2段階クリア、玉はクルーン下のスタートチャッカーに入賞。このクルーンは高確率で手前穴に入るが、電チューに2個いっぺんに入賞する事もあり、常にパンクの危険を伴った。
スタートチャッカー入賞で、メインデジタル上の二桁7セグデジタルが回転。デジタルは0~9の数字で、ここに「33」「77」が出れば大当り、それ以外のゾロ目で小当りとなる。なお、左右デジタルは同時に回り、しかも左右が同数字で止まる為、実質は一桁デジタルと変わらない。デジタル当選確率(大当り)は表面通り1/5(2/10)で、最低でも小当りとなる。
大当り(小当り)後は右打ちで消化。右肩チャッカー通過で、その下の電チューが開放する。この電チューに入ると、10、12、13、15番の下段ポケットが点灯して、10点(160発)の払い出しを受け易くなる。大当りは14ラウンド、小当りは1ラウンドで終了。
(アレパチならではの技術介入性が存在)
ご存知の通り、アレパチは1ゲーム「16発」で一旦終了となる。その為、打ち出しの残りが僅かな状態で大当り(小当り)すると、右打ちして数発でゲーム終了となり、賞球が得られない可能性が高い。
これを防ぐ対処法として、「精算ボタン」を使う技が効果的であった。3ケタデジタルが揃い、電チューが玉を拾ったら、すぐに打ち出しを止めて精算ボタンを押す。すると、2ケタデジタルが揃う前にゲーム終了となり、次ゲームに移行する。これにより、デジタルが揃ってから16発をフルに活用して、賞球獲得のチャンスがアップする訳だ。
大当り時の出玉増は勿論、小当りが頻発する本機では、確実に1ラウンド=160発を取りに行けば、一日単位でも大きな効果が見込めた。この方法で100%出玉が得られる訳ではないが、漫然と打つ場合と比べると、その差は歴然であった。一時期、精算ボタン攻略を駆使して、相当額を稼いだプロ・セミプロも存在した。