1991年(平成3年)にエーアイから登場した3-1号機「ハンター」
(一般的には、3-2号機「グレートハンター」の方が知名度は高いが、本記事では敢えてハンターを中心に書く)
・ハンターのホール設置時期…1991年11月頃から九州を中心に先行導入。翌1992年に入ると、都内ホールへの導入が始まる(但し、設置は少なめだった)。
・後継機「グレートハンター」(3-2号機)も同時期に認可されたが、グレハンの導入開始はかなり遅れて92年10月以降。こちらは約1年の「お蔵入り」となった訳だが、恐らくはその間に派手な「チューンナップ」が施されたのだろう(笑)。
(払出表)
・通常時の弾丸(15枚)ビタ押し、シングルボーナスのライオンをチェリー複合12枚で取る、右リールのライオン目押しでシングル取りこぼしを防ぐ…などの技術介入でコイン持ちがアップした。
・ハンターと後継機のグレハンには、払い出し枚数の相違点がある。
(1)ハンターのシングル揃いは8枚(グレハンは15枚)
(2)ハンターのJAC当選時は15枚(グレハンは8枚)
⇒シングル(JAC当選)時の払い出し合計は、ハンター・グレハン共に同じ(23枚、純増19枚)。一方、レギュラー獲得枚数には大差がある(ハンター=約90枚、グレハン=48枚)。なお、ビッグ枚数にはほとんど差がない(約350枚)。
・本機はエーアイ初のA-Cタイプで、シングルボーナスの集中役は「ハンターチャンス」(柳生博ではない)と呼ばれた(グレハンは集中役を搭載していない)。
・また、本機にはメーカー発表のリーチ目が一切存在しない。通常は、ボーナス絵柄のスベリなどでボーナス成立を判断する。しかし、ボーナス未成立時にもスベリ制御が入る為、スベリによる100%のボーナス判別は不可能である。なお、左「7・ライオン・弾丸」からの下段弾丸揃いなど、フラグ成立後のみ出現する形も一部存在する。一方、グレハンは登場直後からひっくり返っており、「77象」などのリーチ目が出るタイプが出回った。
(ボーナス確率)
設定1 設定2 設定3 設定4 設定5 設定6
Big Bonus 1/431 1/409 1/372 1/356 1/341 1/341
Reg Bonus 1/431 1/409 1/372 1/356 1/341 1/341
Single集中 1/2048 1/1365 1/1024 1/682 1/512 1/372
集中パンク 1/292 1/273 1/256 1/246 1/227 1/215
⇒BR比は1:1
・通常時のシングル確率=1/27
・通常時の小役(共通フラグ)=1/19.5 ※シングルと小役は1:1.4で振り分けられている。
・集中時のシングル確率=1/5.7~1/5.9(設定差あり)
・集中時の小役確率=1/58
・シングル当選時のジャックハズレ確率=3/128
(当時、数値の全く異なる解析結果を載せた雑誌もあるのだが…恐らく解析ミスであろう)
(盤面押しによる強制ビッグ)
1992年8月頃、「ムサシ」の盤面押しと同様の手順で、強制的にビッグボーナスをスタートさせる「ドツキ攻略(ゴト)」が発覚。7絵柄を左・中とテンパイさせた後(右下がりや下段テンパイの形がポピュラーだったらしい)、リール窓を手で押し込んで右リールを強引に停止させ、7が揃ってからストップボタンを押すと、なぜかビッグがスタートしたという(実戦経験はなく、手順は当時の資料に基づく)。まぁ、これは完全な「犯罪行為」なのだが…。
★★追記★★(13.4.6)
盤面押しに関するコメントを頂きましたので、ご参考までに、当時の攻略誌で紹介された手順を紹介します。ひょっとすると、他にも手順があったかもしれません。
(1)通常プレイ中に7を右下がり、もしくは下段にテンパイさせ右リールは回しておく。
(2)右手の親指で右リールのパネルを、リールが停止するまで押し込む。
(3)押し込んでいた指を離すと同時に、右ボタンを素早く連打する。
(4)リールが上下にブレた後、7がスベってテンパイしているラインに止まってくれる。
(現役当時の思い出)
1992年夏、東京・高田馬場の「C」(現存)というホールの地下フロアで、ハンターと遭遇。当時、この店には初代アラジンやワイルドキャッツも設置されていた(後にドリームセブンジュニアも導入された)。
この時期、私は主に新宿、高田馬場、向ヶ丘遊園といったエリアを中心に打っていたが、ハンターを見つけたのは馬場のC店のみ。やはり、相当のマイナー機だった事が判る。その後、プチ遠征先の赤羽「ゴールドドラゴン」というスロ専でも遭遇(近くの「キングドラゴン」にはアニマルがあった)。
当時、高田馬場C店にはハンターが2シマ、40台近く設置されていたが、午前中だったので客は10人程度とガラガラだった。ただ、早々にドル箱二つほど重ねる好調台も何台かあり、その挙動から「裏〇ノ」の匂いがプンプンしていた。
「この状況ならば、簡単に連チャンするかもしれない」と、中身も良く判らないまま、安易に実戦をスタートした。それでも、「悪運強く」というか、この初打ちでは初当りからいきなり連チャンに突入、短時間で3500枚程のコインを獲得する事が出来た。C店は当時「8枚交換」で、換金額は4万数千円だったが、資金難のバイト学生にとっては「大勝ち」に違いなかった。
こう書くと、「意外と楽に勝てる台」のようにも見えるが、ハマる時にはスコーンと一気にやられる感じで、連チャンで出したコインをすべて飲まれた挙句、台と両替機を何度も往復する「ハマリスト」の姿も見られた。
この勝ち分がどうなったかは良く覚えていないが、C店のハンターで大負けした記憶はないので、恐らくはC店向かいの「白鳥会館」2Fのセンチュリー21、さかえ通り「ビッグプレイ」のアニマル、「国際センター」のマジカルベンハー辺りにつぎ込んだと思われる。
また、新宿・歌舞伎町「N拓」の5連アポロンや、向ヶ丘遊園「ニュ〇ギンザ」のコンチネンタル(上乗せ)やリノ(小役落ち連チャン)にも、少なくない金を落したハズだ。さらに、当時はコンチネンタルII(ノーマル)にもハマっており、各地のコンチII設置店で勝ち金を溶かした事は疑いない。
ちなみに、C店の「裏ハンター」であるが、初当り確率を削って連チャンに回す「上乗せバージョン」だったと思われる。連チャン終了直後の引き戻しから再び連チャンするケースもあったので、貯金Verとは考えにくい。
参考までに、ハンター・上乗せVerの解析データを紹介する。但し、これは、複数存在した裏ROMの「一例」に過ぎない事を申し添えておく。
★裏ハンター(上乗せバージョン)裏ROM解析値
・ビッグ初当り確率(設定1⇒6)…1/1024、1/819、1/744、1/682、1/630、1/546
・レギュラー初当り確率(1⇒6)…1/1024、1/819、1/744、1/682、1/630、1/546
・集中確率…1/1024(全設定共通)
・集中パンク確率…1/102(全設定共通)
・通常時シングル確率…1/85(ノーマルより大幅カット)
・通常時小役確率…1/13.8(ノーマルよりも高い)
・連チャンシステムについて
⇒初当り成立時、165/256(約64.5%)で連チャン判定を行う。当選すると、連チャンゲーム数カウンター(2~50G)をセット。つまり、連チャンはボーナス後50ゲームまでに発生。
⇒ボーナス終了後は、1ゲーム消化するごとに、連チャンゲーム数カウンターが減っていく。カウンターが0になると、ボーナスフラグがセットされて、再び連チャン判定が行われる。つまり、連チャンのループ率は64.5%であり、これはアニマル(設定6)のループ率に近い。なお、連チャン時にはBRの振り分けも行われる(BR比=1:1)。これは、アニマルの1:2よりもビッグに偏っている。ヒキ次第では、ビッグオンリーの4連、5連も当然に起こり得る。
※この裏ロム解析データは、当時私が馬場C店で打ったハンターの挙動に、ほぼピッタリ当てはまる。微妙な数値の違いなどはあっても、ベースはこの裏ROMではないかと思っている。