まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ハッピーキャットI(三共、ハネモノ)

2013-04-13 19:56:52 | ハネモノ

1988年(昭和63年)に三共から登場した旧要件ハネモノ「ハッピーキャットI」

★賞球…オール13

★ハネ開放時間…オトシ0.5秒、ヘソ0.65秒×2

★最大8ラウンド継続(10カウント、ハネ開閉は最大18回)

★兄弟機…ハッピーキャットII(オトシ、ヘソがチューリップのタイプ)


 

1990年夏、新宿・東南口の「平和」というパチンコ店(現存)で、一時期打っていた台。登場から2年も経っていたせいか、結構な年季が入っていた。

当時を思い返すと、この「平和」界隈には「グリンピース」「てんとう虫」「太平洋」「ロッキー」「メトロ」という香ばしいホールが集まっており、パチ・スロのハシゴにもってこいの「ダメ人間養成エリア」であった。

この時期は、パチ・スロの魅力にガンガン引き込まれていた頃で、何を打っても楽しくて、授業そっちのけで夜遅くまで店内に入り浸っていた記憶がある。

ユニバーサルの直営店「てんとう虫」の狭い店内には、リバティベルIVがズラリと並んでいて、赤いリボンに白いブラウス、黒のタイトスカートという、洒落た格好の若い女子店員が、台のリセットやコイン補給にシマをせっせと動き回っていた(マイクパフォーマンスも女性店員がやっていた)。

その隣の「グリンピース新宿店」(「パチスロのデパート」と呼ばれた)の1階には、まだ「スーパーバニーガール」ではなく、ユニバーサル系(瑞穂製作所)の1.5号機「ファイアーバード7U」が置いてあった(コチラもマイクパフォーマンスが派手だった)。

裏通りのレトロな映画館「新宿昭和館」(任侠映画やピンク映画を上映)近くの「パチスロ太平洋」(パチスロセンター)には、センチュリー21やアメリカーナX-2が1台づつ交互に並んでいた。また、昭和館の向かいには「ロッキー」というガラガラのスロ屋もあって、当時はまだワイルドキャッツではなくファイアーバード7Uが置いてあった。

おっと、話が大幅にそれてしまったが…

今回紹介する「ハッピーキャットI」は、まさに「オーソドックスなハネモノ」という感じで、大当りとパンクを繰り返しつつ、ジワジワ玉を増やしていくタイプだった。パンク率が高かったものの、調子の良い時などはトントンとラウンドが進んで行く事もあった。

本機のヤクモノは上下2段構造になっており、白い「まねき猫」が中央・奥に鎮座する上段ステージと、手前にVゾーンがある下段ステージに分かれていた。


(中央手前、福助人形の頭上付近にVゾーンがあった)

羽根が開くたびに、ネコの居る上段ステージが前後に動くのが大きな特徴だ。当然、中央のネコも一緒に前後する訳だが、このステージの動き次第で、ヤクモノ内の玉の動きも変わった。

上段ステージが奥に行った時、ハネに拾われた玉はダイレクトで下段ステージに落ちる。一方、上段ステージが手前に来ると、玉はステージに一旦拾われる格好となり、そのまま猫の背後に回って下段ステージに落ちるか、猫の手前にある「落下口」を通って真ん中から下段に落ちる。

基本的には、上段ステージが奥に引っ込んでいた時の方が、Vに絡み易くなっていた。しかし、ヤクモノへの飛びこみ方や、上段ステージが前後に動くタイミングによって、様々なV入賞パターンが生じて面白かった。

ダイレクトでVに飛びこんだり、両サイドの壁にクッションしてV入賞したり、上段ステージにぶつかった玉がポーンとVに入ったり、落下口から落ちた玉が手前Vに向かってコロコロ転がったり…と、実にアナログ感タップリの動きがみられたのだ。

 


大当り中も、招き猫の座る上段ステージは、前後への移動を繰り返す。貯留機能はないが、羽根が10回開放すると、ネコの奥に見える「大入」と書かれた看板が前後に動き始め、V継続をサポートする。

ただ、この「大入」看板の動きが継続率をアップさせていたとは、正直思えなかった。むしろ、ヤクモノの構造上、「パンクが多発するのが当たり前」と考えていた程だ。それでも、せっかく大当りしたのに何度も1ラウンドでパンクしたりすると、さすがにヤクモノの招き猫が恨めしく思えた。

 

継続率が低いという欠点はあったが、その分釘の甘い台を拾う機会も多く、少額だが勝って店を出る事が多かった記憶がある。当時、「平和」のハネモノコーナーには800個ほど入る透明なオレンジ色の小箱があり(パチスロと共用だった)、これを4箱積むと打ち止めとなった(3000個終了)。まあ、大抵は小箱1~2箱で満足して換金していたのだが、たまに打止めまで持っていける時もあった。

当時の「平和」は、店内の右半分がスロットで、左半分がパチンコになっていた。ハッピーキャットIで出した玉は左奥のジェットカウンターで流し、その脇の小さな景品カウンターで特殊景品に替えると、パチスロのシマをグルッと見回ってから店を出る。その頃はアメリカーナX2やガリバーIIなどが並んでいたが、客付きはそれ程良くなかった。

店を出ると、左隣にピンク映画を上映する「新宿国際劇場」があったが、中に入る階段に独特の雰囲気があって、なかなか入る機会はなかった。パチ屋のすぐ右隣がカメラ屋で、その隣が立ち食いそば屋になっていて、そこでコロッケそばなんかを食べてから、そば屋の隣にある汚い換金所で数千円の金を受け取る…あそこで勝った時は、大体こんな流れだったかな…(懐)。