まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

スーパーロボット(西陣、3回権利物)

2013-04-24 05:01:58 | 権利モノ


(DENDO蕨店にて撮影)

1988年(昭和63年)に西陣から登場した3回権利物「スーパーロボット」

★賞球オール13


 

長いこと待ちわびたが、思い出の一台にやっと再会できた。DENDO蕨店さんに感謝!

「ひょっとして、もう二度と打つ機会はないかな」とも思っていたので、喜びもひとしおである。

1991年(平成3年)に、当時のマイホであった「パチンコL」店(私鉄O線・Y-L駅前)の全面リニューアル時に外されて以来だから、実に22年ぶりの対面となる。

ちなみに、リニューアル前(1990年)の「L店」のラインナップを再現すると、こんな感じだ。

(1990年・秋のL店見取り図)

(L店、当時の営業形態)

★換金率:2.2円交換、パチスロ7枚交換
★ハネモノの終了個数:3000個
★一発台の終了個数:5000個
★デジパチ:一回交換/特定ナンバーのみ無制限。開店から1時間以内の大当りは無制限(持ち玉尽きると無効)
(一回交換は「スタート」と書かれた白い札が刺さるが、無制限だと黒い札が刺さる)
★権利物(スーパーロボット):1回交換
★平日の夕方6時に、ハネモノの打止台を一般開放するサービス有り(カウンター前に早く並んだもの勝ち。台はくじ引き制…タバコのカートン包装を小さく切った紙の裏側に、台番号が書いてある。)

 

まぁ、今さらどうでもいい情報ではあるが…(汗)

 

さて、スーパーロボットについては、以前にも記事を書いたのだが、やはり記憶のみに基く内容では正確さに欠ける面もあるので、ぜひ実機と再会して記事を書き直したいと思っていた。

今回、運良く本機と対面を果たした事で、その希望が叶う形となった。改めて、貴重なレトロ台を設置して下さった「DENDO蕨店」のスタッフの方々(勿論、台を提供される販社の方にも)に感謝したい。


今回対面した台に貼られた検定済シールには、「静岡県風俗環境浄化協会」とあった。静岡といえば、一発台の規制により権利物の設置が多かった地域として有名である。例えば、1990年当時の清水市(現・静岡市清水区)では、「ラッキー会館」「グランドキング東名店」「ラッキープラザ千歳町店」「ABCパチンコ袖師店」「キャノン」「パチンコ青池」など、スーパーロボットを設置する店が多数存在した。ひょっとして、これも清水に設置されていたモノかも…なんて考えるとワクワクする。


 

(スーパーロボットのゲーム性)

(権利獲得までの道のり)

本機の権利獲得には、4つの「関門」をクリアする必要がある。

まず、ヤクモノ左上のメイン入賞口(白い矢印で示した部分)に玉を入賞させる。これが第一の関門である。ただ、ヤクモノ内の振り分けがキツい機種なので、メイン入賞口は比較的飛びこみ易くなっていた。この部分が絞られている台は、論外であろう。

 

ヤクモノに飛びこんだ玉は、ロボット手前の透明なプラスチック板で左右に振り分けられ、下段へと落ちる。下段にはB(緑)、A(赤)、C(黄色)の順で振り分け穴が並んでいる。下段に落ちた玉が、中央の「A」穴に入賞すると、第二関門突破となる。

但し、A穴への入賞率は低く、ヤクモノに飛び込んだ玉の大半は、両サイドのB穴かC穴に阻まれてしまう。左から落ちた玉はB穴に、右から落ちた玉はC穴に入る。中央のA穴に玉が入る為には、B穴、C穴を乗り越えるだけの「玉の勢い」が必要となるが、ヤクモノの構造上、それ程の勢いは付きにくい。特に、ネカセがキツかったり、ヤクモノがクセ悪だったりすると、A穴への入賞は一層困難となる。

したがって、A穴入賞率は各台ごとにバラつきがあり、台によって3%~20%程度の幅があったハズだ。ヤクモノ入賞は良好だが振り分けが最悪な台、あまりヤクモノには飛びこまないがA穴にビシッと決まり易い台など、各台に様々な「個性」があった事を思い出す。

ちなみに、今回打った台のA穴入賞率は非常にキツく、ヤクモノに100発入れて僅か5発しかA穴に入らなかった(A穴入賞率=5%)。但し、ヤクモノへの飛び込み自体は極端に甘く、大当りしなくても玉はガンガン増えていったが…。L店の新装でもお目に架かれなかった、「スペシャル劇甘調整」である(笑)。

 

 

A穴への入賞は「最大の難関」ともいえるが、それで終わりではない。振り分け穴の下には水平回転盤があって、絶えず時計方向に回っている。この回転盤には均等に8つの穴が開いており、そのうち2カ所がV穴である。但し、外部から穴そのものは見えず、回転盤の外周に描かれた「星マーク」がVの位置を示している。

A穴に入った玉は、回転盤にある8つの穴の何れかに入賞するが、A穴入賞時に星マークがちょうど正面に来ていれば、タイミング良くV穴に入賞する。V穴入賞率は単純計算で2/8=1/4となるが、回転盤の周期に合わせてV穴を狙い打つ「止打ち攻略」も編み出された。

 

 

V穴に入賞しても、まだ権利発生とはならない。最終関門は、ロボットの首の下付近(胸)にある赤と緑のランプ抽選である。左の赤いランプには「V」、右の緑ランプには「×」と表示されている。このランプは左右交互に点滅しており、V穴に入った瞬間に赤いランプが付いていれば、ようやく権利獲得となる。ここでの振り分けは単純に1/2

ちなみに、回転盤のV穴に入った瞬間、「ピロロ」という電子音が一瞬だけ鳴るのだが、運悪くランプが緑だと、何事も無かったかのように台は静まり返る。この瞬間が、何とも空しかったことを思い出す。当時、スーパーロボットのシマでは、この「ピロロ」が聞こえると音の鳴った方向に目をやり、当りかハズレか確認するのが常連の「流儀」になっていた(笑)。

 

※大当りまでの道のり、まとめ

ヤクモノ入賞→振り分け穴のA穴入賞→回転盤のV穴(星マーク)入賞→ランプ赤→権利発生

 

 

 

(権利発生後)

権利発生の瞬間、「パパパパパパ、パー、パーパ―パー」という派手なファンファーレが鳴る。かなり分かりにくいが、ハネモノ「スーパーブラザーズ」のV入賞音に雰囲気が似ている、といえばイメージが湧くだろうか。

そして、今まで沈黙を守っていたヤクモノ内がピカピカまぶしく光り、ロボットが首を左右に振りはじめる。まさに、スーパーロボットに「生命」が宿った瞬間である。

権利獲得後は右打ちに切り替える。右肩の「GO」チャッカーに入賞すると、下段のアタッカーが10カウント又は9.5秒まで開放。8ラウンド消化で約1000発の出玉となる。アタッカー開放時には、「ピッポポ、ピポポポ」という、いかにもロボット的な電子音が繰り返される。

なお、左肩にも「GO」チャッカーはあるが、通常打ちのままだと「パンク」の危険がある。権利消化中、再度ヤクモノに飛びこんでA穴→V穴→赤ランプとクリアすると、権利が消滅してしまうからだ。これを防ぐために、権利獲得後は右打ちが不可欠だった。ただ、右打ちをしていても、まれに玉が左サイドに跳ねてヤクモノに入る事があったが、これは防ぎようがなかった。

また、大当り中「GO」チャッカーに玉が連続入賞する事があるが、「GO」チャッカーにはメモリー機能が付いており、チャッカーに入賞した回数分のラウンドは一応保証される。但し、このメモリー機能は7個までで、メモリー満タン時に8個目の玉がGOチャッカーに入ると、次のラウンドで大当りは終了してしまう。続けざまに「GO」チャッカーにポンポン入ってしまった時など、ストロークを調整してチャッカーに入りにくくする「小技」も必要であった。

 

 

1回目の権利終了後、振分け穴の上にある赤ランプがB穴に移動する。再び通常打ちに戻し、ヤクモノに玉を入れてB穴に入賞させれば、2回目の権利獲得となる。B穴には簡単に入賞する上、A穴と違って回転盤の振り分けもない。1/2のランプ抽選にさえ当れば権利は発生する。パンクに気を付けるのは1回目と同様である。2回目の権利終了後は、ランプがC穴に移動、同じ要領でC穴に入れて3回目の権利獲得を狙う。トータルでの出玉は、状況次第でバラつくが2000~2800個程度。

   
      (2回目の権利時)                  (3回目の権利時)