90年代パチンコ番組レビュー
「パチンコスタジアム・旅情編」
(テレビ東京系)
放映日:1997年(平成9年)5月1日
MC:斉木しげる
ゲスト:杉本彩(女優)
対戦台:「CRモンスターハウス」(竹屋)、「CR大工の源さん」(三洋)
ロケ地:千葉県浦安市「ウエスタン浦安駅前店」
(オープニング)
(ナレーター、櫻庭裕士。以下「ナレ」)
ナレ「今週は、千葉県・浦安の旅。旅の始まりは浦安駅から。」
(地下鉄東西線・浦安駅。斉木名人、黒のタキシード姿で、タバコを片手に登場)
(C)テレビ東京
名人・斉木しげる(以下「名人」)
「(気取った様子で)こんばんは、斉木しげるです。このパチンコスタジアムも、数えること80回の記念すべき日を迎える事となりました。『80回のどこが記念なんだよ、どうせだったら100回だろ。』(一人ツッコミ)…という事でございまして、思い起こせば、様々なゲストが私の番組を彩ってくれました(過去の放送の回想シーン)。そうです、あの下町の自転車好きの変なオヤジ(なぎら健壱、オープニングでドカタ姿&自転車の定番スタイルで登場)。それから、やたらと裸になった二人組(名人とキャイーンの入浴シーン。全裸で腰を振る天野のお尻には、モザイクが)。色々なゲストが参りまして…。
しかし、今日は違います。記念すべき80回という事で、超スペシャルなウルトラなゲストを、お招きしております。このタキシード姿に相応しいゲストでございます。ご紹介しましょう、杉本彩さんです。」
ゲスト・杉本彩(以下「杉本」)「(黒いシースルーのレザーワンピースで、色っぽく登場)よろしくお願いします。ご無沙汰しています。」
(C)テレビ東京
名人「どうも、ご無沙汰でございます。すっかり、大人のレディになったって感じでございますね。」
杉本「あ、そうですか。ありがとうございます。」
名人「昔は、若くて『キャーッ♡』なんてやってた時分が…」
杉本「(大笑)」
名人「今日は、大人のパチンコという事で…」
杉本「あ、そうなんですか?」
名人「しっとりと打ってみたいと思います。」
杉本「はい。」
名人「よろしくお願いします。」
杉本「じゃあ、よろしくお願いしまーす。」
名人「じゃ…(と、左腕を差し出し、杉本に腕を組むよう催促)」
杉本「あ…(と、素直に名人の腕に手を回す)」
名人「(カメラ目線でスタッフに)このくらいカッコつけて、毎回やれよな。(と、振り返りざま、背後の柱に頭をガツンとぶつける。お約束のギャグだが、本気で痛がる名人。)」
杉本「あっ、あーっ!大丈夫ですか!?(笑いながらも、驚いた様子で)」
(入店シーン)
名人「(杉本と腕を組みながら歩く)一時間もそぞろ歩きしてみたいものですね。」
杉本「そうですか?(軽く受け流す)」
名人「うん」
杉本「(ホールを見つけて)あ、ここですよね。入りましょう。(と腕を振りほどいて、一人で入り口に駆け込む)」
名人「(残念そうに)あら、いや…。どうしてこういう時、駅から近いの、ここ。」
(C)テレビ東京
ナレーション「二人が訪れたのは、ウエスタン浦安駅前店。(千葉県浦安市北栄)」
名人「(入店後、杉本の姿を探し)どこに行ってしまったんでしょうね。(景品コーナーを物色する杉本を発見)。お、いました、いました。早くも景品を見ております。どう、いいものあった?」
杉本「あ、このティファニーのね、この丸いやつ。これ、けっこう可愛いなって思って。(「ティファニーのブレスレット・2500個』のテロップ。ミスドの「ポンデリング」っぽい形」)」
名人「あっ、さすが。ブレスレット?」
杉本「ブレスレットかネックレスか、ちょっと分かんないんですけど…」
名人「(ネクタイコーナーに移動して)ちょうど今、フレッシュマンがですね。えー、少し会社にも慣れて、人と違うネクタイをしたいな、という気分だと思う。だから、何かこの辺から…もし僕が(玉を)取ったら、何かいいものを(杉本さんが)選んで下さい。(色とりどりのネクタイが並ぶ。「ネクタイ各種・2000個~2500個」のテロップ)」。
杉本「あ、私が?」
名人「うん、この辺の柄がいいんじゃないか?」
杉本「そうですねー。」
(勝負開始)
ナレーター「自腹一万円、無制限一本勝負。まずは共に、3000円のパッキーカードを購入。」
(杉本、自分の財布から1万円を取り出し、シマ端の券売機で3000円券のボタンを押す。)
名人「どうぞこちらへ。ペアシートでございますんで。どうぞ。」
杉本「あー、そうなんですか。凄いですね。」
名人「特別にご用意いたしました、ペアシートです。」
ナレ「今週のパチンコ台は、多彩なリーチアクションが楽しめる、CRモンスターハウス(竹屋)。リーチの声の後に画面が白くなったら、これがフラッシュリーチ。普通絵柄で大当りした後、再抽選が行われ、確変絵柄で大当りするのが期待できるのも、CRモンスターハウスの特徴の一つ。確率変動絵柄は、3と7をはじめ、ご覧の7種類(3、7、ドラキュラ、オオカミ男、魔女、フランケン、ミイラ)。さらに、確率変動中か、確変終了後の100回転の時短中に、連続して大当りすると、その継続回数が画面に表示される。そして、最後は「大爆発中」となる。」
ナレ「もう一台は、パチンコファンならだれもが知ってる、CR大工の源さん(三洋)。スーパーリーチはクレーンリーチ、コンベアリーチ、お祈りリーチと、大当り確定の全回転リーチ※。確変で大当り終了後、100回転までの時短モードに突入。そして、平均5回以上の大当りが期待できる。確率変動の絵柄はご覧の5種類(3、5、7、源、ハッピ)。名人斉木しげると杉本彩は、希望の景品をゲットできるか?」
※ナレーションでは触れていないが、確変中のみ出現する「だるま落としリーチ」もある。なお、ノーマルから右デジタルが高速回転に切り替わる「高速リーチ」は、一応ノーマルに分類。
(名人はモンスターハウス、杉本は源さんに着席。)
名人「(隣のペアシートのカップルを観察して)良く出てます。ペアシートってのは、比較的ね、出易いんですよ。」
杉本「あ、そうなんですか。」
名人「(隣の杉本をアップで撮るカメラに)私より、彼女を撮りたい?なるほど。(杉本に)もし退屈なら、横のテレビを見て下さい(カップルシートの左脇にはテレビモニタが付いている。)あっ、リーチだ、リーチ(名人、「6」のリーチが掛かるが、あっさりノーマルでハズレ。)。」
杉本「あ、私もリーチ(確変図柄の「3」でリーチ。こちらもノーマル)。」
名人「(杉本に)これは当たりません。(予想通り外れて)ね?」
杉本「そうなんですか。」
名人「お、またリーチだ(確変の「ドラキュラ」でノーマルリーチ⇒ハズレ。)(杉本の台を見て)お、クレーンリーチ。(杉本、「0」のクレーンリーチが掛かる)」
(ここでCM。「ダイコク電機」(赤鼻ピエロ男のパントマイム・表情七変化編)など)
(C)ダイコク電機
(CM明け、杉本、源さんのクレーンリーチ)
名人「さあ、どうでしょうか?(クレーンが「源」で降下後、再び上昇)もう一丁行けー!出ろ!」
(二度目のクレーン下降。今度は、見事に「0」が落下。単発だが大当りゲット。)
名人「当った―!やった。」
杉本「わぁーっ、やったー!(驚きの後、満面の笑み)」
斉木「早くもゲットです。」
杉本「すごーい。えーっ、どうして?(いかにも素人っぽいリアクション)」
ナレ「杉本彩、二回目のリーチで大当り!そして、名人斉木しげるにも…(名人、確変の「フランケン」でリーチ。しかしノーマルでハズレ)。外れた、名人ガッカリ。」
(杉本、「ザーッ」と大きな音をたてて、玉を箱に落とす。この落とし方も素人っぽい。自分の場合、最初は下皿から直接玉をつかみ、静かにドル箱に移す方法を取っていた。)
(C)テレビ東京
ナレ「順調に出玉を増やす。景品ゲットも夢じゃない。大喜びの杉本彩。一方、名人斉木しげるは…(「6」のリーチ。画面が白く変化してオバケが右下に登場。)」
名人「よしっ、白くなった。(だが、中デジは高速のまま「7」でハズれる。)」
ナレ「スーパーリーチを外して、またガッカリ。」
(C)テレビ東京
名人「(自分のリーチが外れた時の杉本の様子を見て)自分の事で精いっぱい(杉本、大当り中の玉を抜くので必死で、名人の台を見る余裕なし)。」
杉本「(図星をさされて苦笑い)」
(杉本、大当り終了)
名人「これで、もう終わりかな?これは、一回交換です(店員がドル箱を運ぶ)。」
(再び名人の台にリーチ。絵柄は「4」。画面が白く変化。)
名人「あ、光った。お化けが出て来ない…(フラッシュリーチでハズレ)」
(突然、杉本のもとに、白いビキニ姿の若い女性が来る。「お待たせしました」と言って、レシートを杉本に手渡すと、頭上の大当り札を取って一礼して退場。水着ギャルのいきなりの登場に、若干面喰った感じの名人。)
(C)テレビ東京
名人「(頭上の回転数表示を見て)えー、ただいま3000円投資しまして、だいたい101回まわっております。1000円あたり(約)33回ということで、これは非常に確率がいい(ヘソの入賞率、という意味か)。よく回っております。多分、頑張れば出るでしょう。(追加のパッキーを買いに立ち上がる。)」
ナレ「断固たる決意を抱き、名人斉木しげるは6000円投資。(名人、再び3000円券購入)」
名人「(席に戻ると、杉本に確変の「源」でリーチ。)お、お?あー、ノーマルリーチか…。これはね、お願いリーチ(註:「お祈りリーチ」の事)に変わればいいんだけど。(右デジは「1」で外れる)あー、ダメですな。」
杉本「あーあ。(財布を手に立ち上がる)」
名人「まだやりますか?やりますよね、もうちょっとね。はい」
ナレ「二回目の大当りを目指して、ご機嫌モードの杉本彩も、6000円投資(3000円カードを買う」
名人「(ヘッドフォンをしながら、杉本に)あの、音楽が聴きたかったら、(手元の)音楽ボタンを押して頂ければ…(テレビだけでなく、音楽もヘッドフォンで聴ける)。」
杉本「あ、これですか(言われるままに、ヘッドフォンをかけてみる。)」
ナレ「仲良く1回づつ大当りを出したい名人斉木しげるだが、一向に当りは来ない。(リーチが掛かり、画面左上にオバケが出るも、中デジは高速でハズレ)アラ、行っちゃった…」
(ここで杉本の告知。名人の手には、杉本出演のホラー系Vシネマ新作「吸血温泉へようこそ」(原作・永井豪)のVHSテープ。)
名人「あ、ビデオ。これが(モニターで)見られればいいのにね。」
杉本「ああ、そうですね、これ、見られるといいですよね。」
名人「いいですねー。」
(ビデオの紹介シーン)
ナレ「杉本彩、最新オリジナルビデオ。『吸血温泉へようこそ』(株式会社ミュージアム、出演:大西結花、杉本彩)。彩さんが吸血鬼になって、訪れた人を次々と襲う、こわーい物語。『怖がらなくてもいいのよ(杉本の台詞)』と言われても、美しい吸血鬼だったらまだしも、こんなになったら誰でも怖い…(杉本扮する女主人、超グロテスクな女モンスターに変身)」
(ビデオ紹介が終わり…再び、財布を取り出す杉本。)
杉本「(名人と目が合うと笑って)あー、もう(度数が)なくなっちゃいました。」
斉木「あー、早いね。」
ナレ「ビデオの話が盛り上がっている間に、パッキーカードを使い果たし、杉本彩、これまでに9000円を投資(3度目の3000円券購入)」
(杉本、席に戻って打ち始めると、「炎スベリ」のリーチが掛かる。図柄は確変の「5」。しかし、期待できるスーパーにはならず、高速リーチからハッピで外れる。)
名人「(こちらもカードを使い切り、パッキー再購入。残金4000円)めんどくさいから、あと2000円2枚にしましょう。ね、いちいち(券売機に)来るのもなんだし(得意の「1000円二枚買い(二枚替え)」は見られず)。」
ナレ「名人斉木しげる、一万円全てを投資して、勝負に出た!果たして、大当りは来るのか?」
(ここで、名人に「1」のリーチ。画面フラッシュから、オバケは出ないがコマ送りに発展。すると、見事に中デジが「1」で止まる。待望の大当り!しかも、再始動から、確変の「3」に昇格(1コマ戻り)。)
名人「やったー!(両手を叩き、相好を崩し大喜びする名人。両手を上に挙げて、阿波踊りのマネも。隣の杉本、笑顔で祝福。)」
(C)テレビ東京
ナレ「名人、飲めや歌えの大騒ぎー!」
名人「確変ですねー!いやいやいや。」
(今度は、杉本に確変の「源」でリーチ。コンベアリーチに発展するが、低速のままハズレ。)
杉本「(悔しそうに)あー。(続けざまに「5」の確変リーチ。今度はカンナちゃんが出てきて、お祈りリーチに発展。固唾をのんで画面に見入る杉本。だが、右デジは1コマ手前の「4」で止まる。)あ、終わっちゃった…(ここで、カードを使い果たす。)」
名人「終わっちゃった?あ、ちょっと待ってね。このカード、まだ余ってるからね。これをあげましょう。まだ途中で使えるから(1000円度数が残った自分のカードを、杉本に手渡す。)」
杉本「(嬉しそうに)有難うございます。」
名人「いえいえ。」
(ここで、名人に「2」のリーチ。画面が光ると、オバケが出てきて右下に。高信頼度の「オバケつかみリーチ」に発展。当然のように、中デジも「2」で停止。ただ、再始動はなく、確変はあっさりワンセットで終了。あとは100回の時短に期待。)
名人「はい、おめでとうー、はい、大当り。わーい(単発なので、顔は笑っていない)。2回で終わっちゃったよ。」
(名人、大当り終了。画面には「あと100回おまけがあるよ」)
名人「あと100回のおまけでどうでしょうか。」
ナレ「開始早々、大当りをした杉本彩。名人斉木しげるも、終盤なんとか大当りして、やっとご機嫌モードに。」
(最後、杉本に「3」の確変リーチが掛かるが、ノーマルでハズレ。直後、名人にも「1」のリーチ。画面フラッシュからオバケが左上に。中デジが2コマ先で一旦停止後、デジタルにオバケが乗っかり二段階。だが、1コマ手前でハズレ。)
名人「(のけぞりながら)あーっ。惜しい―。」
(名人、続けざまにリーチ。確変の「魔女」で、画面フラッシュ⇒オバケ右下。激アツの「オバケつかみ」に発展。しかし、中デジは大当りを通り過ぎ、1コマ先のフランケンで停止。そのまま実戦は終了。)
(出玉発表、エンディング)
名人「(カメラにレシートを見せて)私は、3930個。杉本さんは…」
杉本「はい(カメラにレシートを見せる)」
(「杉本彩・2436個、斉木しげる・3930個」のテロップ)
名人「という事でございまして、これ、ちょっと足りないね(杉本の希望景品「ティファニーのブレスレットは、玉2500個」)。」
杉本「ええ、ちょっと足りないですねー。」
名人「幾つ足りないんだっけ…64個。じゃあ、それは私からプレゼントいたします。」
杉本「(笑顔で)すいません、有難うございます。」
(名人、杉本の左手首にブレスレットを付けてやる。)
杉本「あ、入りました。すいません。可愛いですねー。」
(名人、ブレスレットを付けた杉本の手をいきなり握ると、気取った表情でカメラ目線。)
杉本「(名人のなすがまま、笑うしかない)」
(C)テレビ東京
(続いて、もう一つの景品、ネクタイ選び。)
名人「杉本さん、ちょっとね、選んでいただきたい。ネクタイをね。」
杉本「はい、一本?(品定めする。)」
名人「(杉本が選んだ茶色っぽいネクタイを取り)はい、じゃあ、これが一番いいみたいですね。このネクタイ。」
ナレ「結果、杉本彩はティファニーのブレスレットを、名人斉木しげるはイタリア製のブランド物のネクタイをゲット(共に2500個)。」
名人「という事で…」
杉本「はい。」
名人「ペアシートで、見事グッドでしたね。」
杉本「はい。」
名人「さあ、杉本さんに最後にお伺いしましょう。(あなたにとって)『パチンコ』とは?」
(毎回、ゲストにこの質問をするのが、番組恒例となっていた)
杉本「私にとって、パチンコとは…『肩こりと筋肉痛のもと!(笑)』」
名人「アンタ、そんな事言ったら、番組成り立たないでしょうが!」
(視聴者プレゼント)
ナレ「プレゼントのお知らせです。『吸血温泉へようこそ』のビデオを10名の方に、イタリア製ネクタイを1名の方に、抽選で差し上げます。ご覧の水着ギャル(白いビキニギャルが、プレゼントのネクタイを持っている)が、番組の中で何時何分に登場していたかを書いて、ご応募下さい。お待ちしています。」
(番組提供、次週予告)
提供読み「この番組は、データロボ・ロボカードのダイコク電機がお送りしました」
ナレ「来週は、中野英雄と千葉県市川を旅します。お楽しみに!」
(「パチンコスタジアム」1997年5月、ゲスト・杉本彩の項、了)