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脅威のパチプロ軍団~伝説の梁山泊を激撮180日~(1996年)

2013-04-28 14:46:15 | 懐かしのパチンコ・パチスロTV番組

実録!今明かされる

脅威のパチプロ軍団~伝説の梁山泊を激撮180日~

(1996年・「スーパーテレビ・情報最前線」より)



「今や、国民的娯楽とさえ呼ばれるパチンコ。日本中に店の数およそ18000軒。3000万人が 日夜この遊びを楽しんでいる。チンジャラと音の出る箱が年間に動かすお金は、驚くべし30兆円。パチンコ台にもヒット作が生まれ、二年前一挙にファンを拡大したCR黄門ちゃま、そして現在、パチンコファンに絶大な人気を誇るカード時代の横綱、CR大工の源さん。マシンが新しくなれば、そこに攻略法が生まれる。パチンコは、ファンと業界の果てしない知恵比べでもある。日々巨大になっていくパチンコ産業、経営者の備えも怠りない。店の隅々まで見通せるTVモニターが、不正防止に目を光らせる。今日も、巨大パチンコ店の新装開店。客は大当りする台を求めて殺到する。ファンは、昔も今も探し続けているのだ、パチンコに必勝法はあるのだろうか。」

「二年前の春、ある噂が全国に飛んだ。パチンコ梁山泊。16名で一日に78万発を出すパチプロ集団。当時、パチンコは連チャン機全盛時代。彼らは、あるマシン(註:西陣「春一番」)の秘密をすべて解き明かし、全国を制覇して歩いたという。謎の集団は漫画になり、ビデオにもなった。二年前の彼らの姿を収めた映像があった。パチプロ集団梁山泊。当時の彼らは集団で行動していた。彼らは、何らかの方法で、ある台の完全攻略を発見していたようである。彼らが全国を股に掛けたのは、一部の店だけに損害を与えないようにという、彼らなりの配慮であるといわれた。16人で一日の稼ぎ350万、半年の稼ぎ2億円。彼らの噂は全国を走り、パチンコ業界はパニックに陥った。」

「パチンコ梁山泊の活躍は、パチンコファンからは実は拍手で迎えられた。というのは、彼らの発見した方法は不正なものではなかった。そう、パチンコが電子機器である以上、避けて通れないある種の電気的タイミング。それを利用した止打ちと言われる方法。しかし、業界はそれを変則打ちと言う名で非難した。梁山泊がやって来る、変則打ちがやって来る。パチンコ店の中には、電源を切るという強硬手段で対抗するところも現れた。二年前の映像が、こんな会話をとらえている。」

店長「単発・変則打ちっていうのは、お断りっちゅうことは書いてありますので…」
リーダーK「うん、どうしていけないの?」
店長「いや、ウチの方の店としては、単発・変則打ちはお断りしている」
リーダーK「じゃあ、あのー、ウチは6時で帰ります。」
店長「6時までは…」
リーダーK「うん、それ以外はダメ」
店長「6時まで打たれては、私もう…私クビになるだけですよ。」
リーダーK「じゃあ、何時ならいいの?」
店長「もうホントに、3時でなんとか…」
リーダーK「いや、ダメ。3時、3時。とてもじゃないけどダメ。」

~ホール側は警察を呼んだ~

店長「お客様に変則打ちとかはお断りします、帰ってくれと言ったんですけども、それじゃウチは帰れない、という事なものですから…」
警察「具体的には、どういう風にして打つの?」
リーダーK「いや、具体的には普通通りですよ。ただ、俗にいう止打ちっていうのね、ただそれだけ。」
警察「これは、どうしようもないな。打ち方っていう事については、ウチらの方では指導できねえんだ(若干、東北訛り)。店とお客の話し合いだから、ウチらとしては直接的にはタッチできねえんだよね」

 

「あれから二年、梁山泊たちはどこに消えたのか。ところがどっこい、よりハードなパチンコ攻略法を編み出しつつ、彼らは生きていた。リーダーKが初めて明かす、これが必殺テクニック!(リーダーK、「コンマ2秒ズレてるわけやな」といって、アースタッチ式のスタートチャッカーを手にタイミングを取り、アレンジマンのデジタルを「777」で止める)。二年後の梁山泊たち、その活動の全てをカメラがとらえた!(若手マリボのマッちゃん、換金所で10万円を受け取り「まあ、これが当たり前ですよ」)。新型機を攻略せよ、発売されたハイテク機を求めて攻略チーフが動く!(チーフの爆裂王大野、名古屋の中古台販売店「マシン商会」に赴く)。カメラは、その攻略現場にも密着。機械を作ったのも人間、打つのも人間。攻略できないマシンはないと、梁山泊たちは豪語した。たかがパチンコ、されどパチンコ、一個4円の玉に命を懸ける男たちがいる。30兆円の分け前を狙って、これは、男が男を懸けた熱い戦いだ。今はじめて明かされる、脅威のパチプロ軍団梁山泊を、カメラが追った180日!」


 

…てな訳で、番組冒頭の「サワリ」部分だけではあるが、当時の放映内容をザッと紹介した。但し、全編をこの調子で書き起こすと膨大な量の記事になるので、今回はここまで。

なお、本記事をアップするに当たり、一つだけ強調したいことがある。それは、この番組放映当時に活躍した「パチプロ梁山泊」と、現存する攻略会社「梁山泊」とは、全く無関係な別物だという事である。名前が同じ為に混同する向きも多いのだが、元祖「パチプロ梁山泊」は既に解散、当時メンバーだった各人も、それぞれの目的に向け第二の人生を歩んでいる、という。彼らの名誉の為にも、この事だけは明確にしておきたい。

 

※「どうしても、番組の続きが気になる」という方の為に、放映内容を簡単にまとめた。

 (1)梁山泊のリーダーK氏登場(顔にはモザイク)。午後1時に「出勤」、パチ屋に出向いてアレパチ「アレンジマン」(藤商事)のシマに陣取る(店の名と盤面を映さないよう、取材班に念押し。)K氏、座って数分で大当りすると、いきなり連チャン突入。カメラがK氏の手元を映すと、微妙なタイミングで止め打ちしている。次第に積み上がるドル箱。「ドル箱3箱規制」の為、ドル箱を何回もジェットカウンターに運ぶK氏。5時間打って3万2千発の収穫。換金所で8万500円を受け取り、「今日はいつもと一緒」とサラッというK氏。愛車ベンツで神戸の夜の街に消えた。

(2)梁山泊の本拠(マンションの一室)にカメラ潜入。サブリーダーのM氏が、メンバーからの電話報告を待つ。次々と当日の結果報告が入る。「今日は、皆OKですわ」。〇×が付いたメンバーの「勝敗表ノート」をカメラに見せるK氏。「この表は、私にとって重大な事なんです。誰かが調子悪くてもいけないし、誰かが調子良すぎてもいけない」。現在のメンバーは二人一組で行動、打つのは平日のみ午後7時まで、稼ぐ額も一日十万まで。土日はホールの稼ぎ時なので、なるべく店に迷惑をかけず、荒稼ぎもしない。

(3)リーダーKの男気に触れた初期メンバーの一人、「大阪のタカ」。腕のいい大工職人から梁山泊に参入。パチンコの腕はいいが、「宵越しの金は持たない」という信条のタカ、稼ぎ終わった後の「遊び」が半端ない。行きつけの店は無数、祇園の超一流クラブで、その日の稼ぎの半分をパッと落とす。「遊ばなければ、男に生まれた値打ちはない」と豪語するタカ。パチプロの王道を行く男だ。

(4)「爆裂王大野」・・・古参メンバーの一人。名前の由来は、台に向かった時の破壊的な腕前。「昔、父親とパチンコ店に行って、父が良く負けていた。その時、何か攻略はないんかなと、思うようになった」。取材当日、いつもより急いだ様子で稼ぎ終わると、愛娘を連れて甲子園に出向き、阪神タイガースの応援に。彼は、名だたるタイガースファンだった。「家族サービスを兼ねて、無理やり連れてきてる状態ですわ(笑)」

(5)攻略チーフの大野とタカ、パチ屋に潜入して台の盤面を隠し撮り。大野がバッグにカメラを隠し持ち、タカが実際に打つ。撮影しているのは藤商事のアレパチ「CRプレジデント5」のようだ。もともと、デジパチ「春一番」の攻略で稼いでいた彼らは、常に新機種の攻略ネタを探しているのだ。撮影したビデオを本拠に持ち帰ってチェックする2人。大野、「ヤクモノの動きとデジタルの関係が怪しい」と指摘。

(6)月一回の梁山泊メンバー顔合わせ(フグ料理店にて)。メンバー同士の情報交換や新人メンバーの紹介など、活気がある。だが、古株のタカと大野が遅刻して、リーダーK激怒。「日頃何してもええけどな、時間だけちゃんと守れ!」梁山泊の伝統であるマナーと結束に、ちょっぴりほころびが見えた…。

(7)大野、パチンコの本場・名古屋に向かう。中古台販売店「マシン商会」に出向き、攻略を検討している新台の姿を探す。店の特別倉庫には新台も置いてあるが、お目当ての台は見つからず。その代わりに類似機種が見つかったので、購入を決定(ちなみに、お目当ての台は「CR RYU-OH」で、大野が持ち帰ったのは、盤面構造が近い「CRハッピーデート」)。

(8)リーダーKによる、新人メンバーの特訓。「アレンジマン」の連チャン打法習得に励む新人。特訓用のスタートチャッカーは片手で握る「アースタッチ」式で、親指を離すとデジタルが回る。新人メンバー、何度もトライするがデジタルが揃わない。K氏、「音と数字の動き方で大当りのタイミングを探れ」とアドバイスするが、タイミングが難しいのか上手くいかない。見かねたリーダーKがチャッカーを受け取る。「コンマ2秒ズレてる訳やな」とK氏、タイミングを取って親指をパッと離すと、一発で「777」が揃う。「ずっと永久連チャンするわけ。もう一遍やってみましょう」といって、再びボタンを離すと「777」。リーダーKの「神通力」を見た…。

(9)若手メンバーの一人、「マリボの松ちゃん」。週刊誌で梁山泊の事を知り、リーダーに何回も電話して熱意が伝わりメンバーになった。稼いだ金は飲み食いや洋服に使っていたが、身内の病気があって金が必要との事。いつも通り純利で10万稼ぐと、「まぁ、これが当たり前ですよ。出来る事なら、20万、30万行きたいけど、決まりごとがありますから」。そんな若さを、やんわりたしなめるリーダーK。「100万200万抜くのは簡単だけど、それをやったらゴミ屑みたいなもの。次元の低い歩み方はするな」。

(10)週末、リーダーKはカイロプラクティックに通う。腰痛や背骨の痛みは「職業病」か。ハードな施術に悲鳴を上げるリーダー「私、皆より早く死ぬでしょうね…今のは冗談やけどね、私、長生きしますよ」。そんなリーダーの元に、週末になると子供達がやってくる。途端に顔がほころぶリーダー。子供たち、部屋に置いてあった「CR黄門ちゃま」で遊び始めると、「1、2、3、4、5、6」と数を数えながらチャッカーに玉を入れる。K氏「私がいつも家で(攻略の)練習するでしょ。それを見て、勘定すれば入ると思っている(笑)」。蛙の子は蛙、か。

(11)新宿のとあるビルの一室で、「梁山泊・実演講習会」が開かれた。梁山泊の名は、既に東京にも鳴り響いていた。「連チャン打法を習得したい」「明日行くので勝つ為に」「マル秘攻略を教えて欲しい」など、会費5万を払ったパチンコファンたちの期待は大きい。彼らの前に颯爽と現れた梁山泊メンバー。リーダーK氏は、まずホール内での「違法」を戒める言葉から始めた。その後、「CR黄門ちゃま」の大当り直撃打法を実演、惜しげもなくその技を披露する。多くの参加者から驚きの声が上がる。

(12)一人の新人メンバーを紹介。彼は、以前仕事中の事故に遭い、片手が動かなくなった。そんな絶望の淵から彼を救ったのがパチンコ、そして梁山泊だった。年老いた母の面倒を見ながら暮らしている彼は、「今は、これでずっとやってかなアカンって気持ちがあります」と部屋で練習に励む。母「心配でいたけども、リーダーから安心するようにと言われて、今は安心です。」

(13)「浪花の哲」…脱・パチプロを選んだ彼は、梁山泊から独り立ちしてラーメン店経営の道へ入った。今年6月、箕面市の国道沿いに「ラーメン哲」をオープン。婚約してくれた彼女の為に、敢えてラーメン屋の道を選んだという。「梁山泊におったら、ラーメン屋の一日の売り上げより多い金額を稼げるかもわからんけど、ゼロからのスタートで自分自身に懸けてみたい思いがあった。二兎を追うものは一兎も得ずということもあって、ラーメン屋一本でやっていこうと思っている。」一方で、梁山泊時代の苦労を懐かしむ哲氏。「色々な土地土地に行って、短い期間やったけど、ええ勉強をさせて貰ったね。やればできるという事が、この(攻略の)旅でよく判ったね。」

(14)攻略担当のタカと大野、ビジネスホテルにタクシーで乗り付け、段ボールに入った新台を部屋に持ち込む。段ボールの中から出てきたのは「CR RYU-OH」(平和)だ。大野「これは大当りが狙える可能性がある」。アタッカー両脇のランプの動きが、今回の攻略のポイントらしい。ランプを見ながらタイミングを計り、チャッカーに玉を入れ続ける大野。すると、何回目かに全回転リーチが掛かって、見事に大当り。「掛かった!バッチリのタイミング」と自信ありげに笑う大野。次の攻略会議で発表するという。

(15)大きな会議室に実機を持ち込み、「CR RYU-OH」のランプ攻略に励むメンバー達。実は、この年の夏に連チャン機70万台の撤去が決まり(社会的不適合機問題)、攻略プロたちに大きな衝撃が走った。だが、リーダーのK氏は「要するに、(当局は)全てCR機にしたいというのが本音じゃないですか。ただ、CR機になっても変わらないし、イケる機種は幾らでも出てくるし、それは手を打っています」と動じる気配はない。