Life is ART!

高齢者施設で活躍しているアートワークセラピスト達の旬な声をお届けします。

自然素材から広がるイメージ

2014-09-15 17:17:40 | 素敵な現場
こんにちは。kyokoです。

少し前におこなったワークの様子です。


さて、これは何でしょうか?



すぐにお分かりですね!「鬼灯」です。



このようにテーブルに飾ってシニアの皆さんをお迎えしました。

会場にいらした方はこの素材をご覧になって、

「わっ!」と言葉を発して驚かれたり、

「何が始まるの!」と聞かれたり、

思わず素材を手に取られたりと様々です。

この時は俳句では秋の季語である「鬼灯」から表現を楽しみました。


先ほどの写真に少し手が写っていますが、気に入った鬼灯を手にとって形や色を観察しました。

側面から見たり、上から見たり、下から見たり。素材から主に視覚や触覚の刺激です。

そうして見ていると、

「昔はよくみかけたわね。」

「家の庭にあったよ。」

「こうして見ていると、口にほおばったことを思い出したわ。」

「口の中に入れて、クチャクチャしたよ。」「そうそう、クチャクチャした。」

と、会話が弾みます。

鬼灯笛で遊ばれたか伺ってみると、

ジェスチャーを交えて、「種を取るのが難しいのよ。」

どんな音が鳴るのか伺ってみると、

「・・・」と、何人かの方が一生懸命に口を尖らせて音を伝えようとされています。

暫くすると、「(音を伝えるのは)難しいわ!」と思わずふきだして笑いが起こりました。


そして、お一人お一人が表現された鬼灯がこちらです。


鬼灯の細かな質感まで捉えられていたようです。
和紙を細かく千切っては丁寧に重ねて彩っていかれました。


先月から参加された方ですが、自由に表現することを楽しまれています。


ご病気が重なり体力が低下しているからと、一年以上参加を控えられていた方です。
ゆっくりとご自身で描き、色を選ばれていました。
最後は途中からいらしたご家族と話しながら完成されました。


周りの方との会話を楽しみながら進められていました。


男性の方です。表現された作品から『継続は力なり』という言葉が浮かんだとのことでした。
「こんなふうに連なっている様子がそうだよ。」と、鬼灯を一つ一つ指して話されていました。


同じものを見ても同じ表現はありません。形も色も大きさもそれぞれです。

お一人お一人の想いも込められて表現され、エネルギーが伝わってきます。

当たり前のことですが、毎回新鮮にそう感じて感動しています。


作品はまだまだありますが、この辺りで。

今回は懐かしい素材から、皆さんのイメージがどんどん広がったようでした。

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