泉心堂治療院

せんしんどうちりょういん

「見る」と「触れる」その3

2011年07月30日 | Weblog
「その2」において「見る」ためのトレーニング法を紹介しました。

今回は「触れる」ことについてです。

温かく、柔らかい手は、治療家にとっての大きな財産です。

そのような手を「作る」にはどうすればいいのでしょうか?


例えば、常に緊張して手に汗をかいてしまうようでは、

手はベタベタになってしまいます。

これには、まず「場慣れ」つまり人様の身体に触れることに慣れる必要があります。

これは場数を踏んで慣れる必要があると思います。

もちろん、はじめはそんな悠長なことを言っているわけにもいかないので、

まずは手首の硬さをチェックした方がいいと思います。

手首が硬ければ腕の筋肉が硬いので、腕の筋肉をよくほぐすようにします。

そして腕の筋肉が硬ければ、肩も硬い可能性があるので、

肩をよくストレッチしたり、動かしたりして肩を柔らかくするように努めます。

さらに、「手」という部分にこだわらず身体全体の調子を整えるつもりでいると、

「手」の状態も自然に良くなってくると思います。




「見る」と「触れる」補足

2011年07月21日 | Weblog
「看病」とは、病人の世話をするという意味がありますが、

中国語では「看病」という場合、病気を「診察する」という意味になります。

「看=見る」という文字が使われているところがミソだと思います。


ちなみに日本語では病気やケガに対する処置を「手当て」といいますが、

「触れる」ことを基本としているところが特徴的ですね。



「見る」と「触れる」その2

2011年07月17日 | Weblog
前回紹介した、

台湾では中国医学の実践において「見る」を重視するという印象。

わたくしの留学中、

師匠からは「図書館に行って書道や水墨画の作品集をたくさん見ておくように」

と指示を受けました。

わたくしも、師匠に言われた通り、時間のあるときは図書館や美術館、博物館に行って、

書道や水墨画の作品をなるべく多く目にするよう努めました。

ただ作品を眺めると言うよりも、

写真のようになるべく一瞬で全体を目に焼き付けるよう意識して見るようにしました。

要するにこれも「見る」ということの訓練ですね。