泉心堂治療院

せんしんどうちりょういん

其知道者:其の道を知る者3・・・「中庸」

2015年02月18日 | Weblog
「其知道者:其の道を知る者」でご紹介した『黄帝内経』冒頭の一説

上古之人、其知道者、法於陰陽、和於術数、食飲有節度、起居有常、不妄作労、故能形与神倶、尽終其天年、度百歳乃去。

要訳:「古代の人々で、其の道を知る者は、天地の法に則り、飲食や行動に気をつけて生活し、健康に天寿を全うすることができました。」

そしてこちらは中国の古典、『中庸』の冒頭の一説より。

「天命之謂性、率性之謂道・・・」

「天の命ずるをこれ性という。性にしたがうをこれ道という。」

つまり、天命にしたがうことを「道」というと解釈してよいのでしょうか。

そうすると、「その道を知る」の「道」は天命にしたがうこと

と言えるのかもしれません。

また、道の医学:中庸の項では

中庸と陰陽調和について述べましたが、

「黄帝内経」冒頭では、

「其の道を知る者は→天地の法に則り(=陰陽に則り)、飲食や行動に気を付けて生活し、健康に天寿を全うできた。」と続きますので、

「陰陽の調和=中庸」の実践によって、

健康に天寿を全うできたと結ばれることになります。

あくまでも「上古人=古代の人々」の話ですが・・・。




道の医学:中庸

2015年02月01日 | Weblog

中庸とは、大まかに言えば「過不足がなく調和がとれていること。」

「論語」では「中庸の徳たるや、それ至れるかな。」と孔子が述べたとされています。

中庸であること、つまり「何事にも偏りなく行動できる人は素晴らしい!」と申されているのですね。


さて、中国医学では「陰陽の調和」なるものを重視します。

「陰」と「陽」はそれぞれ相反する事象。

-と+のような関係ですね。

そして、注意しなければならないのは「陰」と「陽」のどちらかだけの存在はないということ。

そのため、常に陰と陽のバランス関係を意識することが必要となります。

陰と陽、どちらに偏りすぎてもよくない。

つまり「中庸」こそが健康の基本だということですね。

「陰陽の調和」すなわち、心と体の「中庸」を目指すことこそ

道の医学の理想なのだと思います。