昨日、スマホの不具合でサポートセンターとのやり取りしていたら、どうもスマホを初期化することになってしまった。
もうがっくりとしていた、どうも私はスマホの操作などにはめっぽう弱い、たくさんあった写真はほとんどが無くなり、またメモしていたものはすべて無くなった、まだライン、アドレスや電話番号なども復元できていない。
こうした状況を受け容れられない私の心の一部は私が情けないと思うほど、どこかぎこちない呼吸にも現れ、落ち込んだりもしていた、しかし、そのショック期もいつかは抜け出せるだろうと、私はいまはそのショック期だから仕方ないと分かってあげ、バカにしたり、無理に落ち込まないことを強要したりはしない、その情けない私を私の大切な一部として労わることをしようと思っている。
なぜなら、私が私を信用しなくてどうするのか、と思わずにも居られないからである。
恥ずかしいと思うほどの弱さが私にはあってしまう、そうした私に出会う度、私は「ようこそ」と喜んで迎えてあげたいとも思っているのである。
昨夜は休肝日だった、夏樹ちゃんから勧められた三浦綾子氏の「塩狩峠」を深夜二時に読み終えた。
読み終えてから、ベランダに出て、タバコを一本吸いながら、小説の内容をまだ咀嚼を繰り返すように、口でモグモグするように、私の心の広場に広がったものたちを内省し、深く味わい続け、それを夢のなかへと持って旅だった。
目覚めた私は小説内に入り込んだ夢を見た。
それは夢のようで夢ではないもののように思えた。
私は一夜の内の私の初期化だったかも知れない、そして私は小説を通した私のドラマを物語っていたのであった。
また「塩狩峠」のことはそのうち書きたいと思っている。