Shell工房(スタッフブログ)

Shell工房は写本装飾好きのプチ職人7名のユニットです。波と砂に磨かれて輝く貝殻のように日々修行中!!

浮世離れのお花見茶会

2009-04-07 | 
東京も桜満開ですねぇ! お花見してますか?

今年はご縁あって、京都の不老庵のお花見茶会に参加してきました。
なんと、フランスのどでかい映画会社が取材に来ていて、ヨーロッパ中に放映されるとか・・・・へっ?

嵯峨嵐山にある不老庵は、銀座不老庵のオーナーでもある早川良一氏のご自宅。
ご自宅???・・・すごすぎる。
不老庵周辺は、渡月橋や竹林の喧騒が嘘のように、人の気配がまったくない静寂に包まれています。


不老庵の門をくぐると風情ただよう苔むした路地に水がたっぷり打たれて、息を呑むような美しさ。空気がさっと変わった気分です。


ここからは写真も失礼になりそうなので、カメラをしまいました。

迷子になりそうなほどの由緒あるお部屋を案内してもらい、宴席の2階へ。
おお!フランス人発見。カメラマンとナレーター(なのかな?ビューティフルなおじさま)スタッフ数名。今回は日本建築を紹介する番組だそうで、九州から北上中とか。数ある京都の建造物の中で、唯一選ばれたのが不老庵。紹介者はなんと北野武さんだそうです。

今回のお花見茶会のお客様は22名もいらしたので、どうなるんだろう?最近お茶のお稽古もサボっているので、座敷で二時(ふたとき=4時間・・・お茶事の目安です)座る自信もなく、しっかり隠し座椅子も持って行ったのですが、誘ってくださったOさんの御連客8名は、ラッキーにもテーブル席に案内されました
でも部屋に入って見渡すと、お床に飾られていた軸は、光悦と宗達のコラボ???えーーーっここは国立博物館か???自分がどこにいるのかわからなくなりました。

窓からは、嵐山と愛宕山の両方が見えるという好立地。その目の前には雅に咲き誇る本桜が満開で、まるで源氏物語の中にいるようです。花曇り・・・というのは、桜が一番美しく見えるそうで、お花見には最高の条件。青空の下の桜とは風情が違うらしい・・・そうなのか・・・「寒い」という表現かと思ってた・・・ミヤビだなぁ~

お料理は「麩屋町三条」のお弁当。お弁当なので、お気軽に!!と言われたので一瞬気軽になったのですが、一般庶民の一人ひとり目の前に出てくるお弁当の意味とは違った・・・あちゃ!
自分の目の前の朱塗りのお敷きに乗るのは、見事なお皿(全て骨董の有名な焼き物で、江戸時代、日本の初の青磁・白磁、おき方は千鳥・・・いっぱい説明していただいたけど覚えきれな~い)に逸品ずつ盛られた前菜たち、朝取りのたけのこのお刺身、お花見には田楽!(やった!そのくらいは知ってるぞ!)19世紀ビクトリアン朝のワイングラスに金沢の老舗造り酒屋「福交屋」から届いた日本酒を、早川氏が絶え間なく注いでくれます。前菜だけで何皿でてきたのかな?そして、またお高そうな取り皿を渡されて座敷へ向かうと、テーブルの上にはすばらしい重箱に宝物のようにいっぱい詰まったお料理とお寿司が並んでいました。早川氏一家がそれぞれの皿に取り分けてくださいます。
もちろん、何回もお料理を取り分けていただきました。そのうちに、鯛の子を食べたい!これがまだいただいてませ~ん!なんて、言いたい放題。すみません
気づいたら、しっかりカメラが回ってる・・・・あちゃちゃちゃちゃ・・・そんなところ映すな!!!大和なでしこなんだからン!

最後は、一階の茶室でお菓子とお茶をいただきました。そして、一人ずつご感想を・・・皆様のすばらしく詩的で知的なご感想を伺いながら、「何言ったらいいのさ・・・」と頭の中でグルグル・・・満腹な脳みそは働かない・・・
そして、口から飛び出した言葉は「不老庵、お花見茶会、嵐山、というキーワードだけで、何もわからず来てしまいました!」オイオイ・・・

作品展でお目にかかった方々にも再会できて、「あら、若返ったわね!別人かと思ったわ」って・・・・作品展中は、そうとう死にそうな顔してた????
こんな優雅なご褒美が待っているなら、頑張りがいがあるわ~~

むー


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