やれこら やれこら 昨日も今日も

自分だけはと力んでみても,膝はガクガク,息ハアハア。会話は「アレ,ソレ」そして「やれこら」。鍛えるべきは皮肉とジョーク。

遠目には同じです  やれこら やれこら

2014-09-20 08:16:55 | 今日のやれこら
「おっ,女子高校生が,今時分こんなところで」
時間は昼前です,ホームセンターに来ています。
制服姿で駐車場の縁石に座り,前かがみでカップ麺でも啜っているように見えます。
ですが,よく見ると丸い小さな手鏡を持って,目のあたりを修正しています。
まつ毛を上向きにしています。
またやり直しのようです。
口が右に左に曲がったり,ポカンとあいたり百面相です。
「小さな鏡で部分修正してもなー」

「ジーシャー,ジーシャー,ジーシャー,」
下のお宅の庭からです。
私は松の剪定中ですが,休憩を兼ねて見に行きます。
私より一つ年下の,地域では誰もが認める「剪定上手」が生垣を刈っています。
音は生垣用小型バリカンからです。
「ええのをこうたなー」(良いものを買いましたね)
「もう手でするんがえろうてなー」(自力でするのはしんどいから)
       ・・・・・
そして,剪定の仕方について講義を受けます。
当然「剪定上手」が先生で,私が生徒です。
“教材”は先生が摘んだ,松です。
説明は理に適っています,「うーんそうかー」納得です。
納得はしますが,我が家に帰ると自分流でやります。

そうなんです,職人はプライドが必要なんです。
我が家では,以前剪定は植木屋さんにお願いしていました。


頼む植木屋さんは,何年かで変わりました。
“松の木の剪定”では,植木屋さんが変わるたびに,どの職人さんも言いました。
「前の植木屋が,おかしげな摘み方をしとるけー,なかなかようならんなー」
(前摘んだ植木屋さんが,おかしい剪定をしているから,上手くいかない)

我が家の松は,私が剪定を始めて5年目です。
「前の植木屋が」という訳には行きません。
自分なりに松の木の全体像を頭に描きなが,ハサミを入れています。
脚立を下りては眺め,また昇り,を繰り返します。
いっぱしの職人気取りです。

ですが,ここ二,三年で分かってきたんです。
下手な剪定をしても良いんです。
少し離れたら,「遠目には同じ」になるんです。

                やれこら やれこら