とちぎの「おいしい」

とちぎの食を紹介します。とちぎの食産物や伝統食などアレンジも加えて自由な感覚で紹介していきます。

とちぎの「おいしい」 第32話  葉わさびのピクルス

2013-01-05 09:53:19 | 郷土食
きょうは、日光産の葉わさびを中心にピクルスにしてみました。
年末年始にいろいろ飲みすぎたり食べすぎた胃腸を酢で調えましょう。

今回は翌日からでもいただけるピクルスです。

材料
まず、ピクルスに使う入れ物の確保。専用ビンがなければ透明ビンがいいですね。見て食べ頃がわかります。

葉わさび 数本
その他はピクルスに合うものならなんでもいいでしょう。
たとえば 人参、大根、ハスなど

《ピクルス漬け液》
酢(穀物酢200cc)牛乳瓶なら1本強くらい
水 100cc
月桂樹の葉1枚
赤唐辛子 1本(種を抜いて)
粒コショウ 少々
塩 少々
砂糖(シロップでも)20gくらい 大サジなら山盛り3杯

本来は種別に漬けたほうが味を相殺しないでいいと思います。
先日はよそ様で県内産の「肉厚しいたけピクルス」をいただき、感動しました。


作り方
材料はほどよく切ってビンにあらかじめ詰めておきます。
牛蒡など、固いものは、その素材だけあらかじめ軽く茹でておくといいでしょう。
キャベツなどのかさばるものも、軽く湯がいておくとカサが減って入れやすいです。

ピクルスの漬け液をつくるのに、鍋に混ぜ合わせ、沸騰させ、弱火にして3分煮ます。
液が熱いうちに素材の入ったビンに注ぎ混んでできあがりです。なるべく空気がないように入れると保存になるのです。
使うお鍋も酸に弱い素材だと色が変わってしまうのでご注意を。私はステンレスのヤカンで作っています。注ぎやすいので。
最近、素材にそのままかけてビンに漬けるタイプの便利なお酢、たしかMIZKANから発売されているものがあって、今度購入してみようと思います。


いろいろ混ぜ合わせて作ってみるのも面白いですね。いろいろな料理の付け合わせに重宝しています。

■葉わさびの葉っぱは一晩で黒くなってしまいますから、葉っぱだけでも早めに食べてしまいましょう。


とちぎの「おいしい」 第31話  フルーツカレー

2013-01-04 10:06:06 | 郷土食
おせちもひと段落した頃です。ちなみにおせちは「お節」と書くのですね。
子どもの頃の私は「お節」が好きじゃなく、おもちばかり食べていたような記憶があります。

さて、お正月も4日目となりました。
今日はフルーティーなカレーを紹介します。

材料(2~3名分)

リンゴ1個
玉ねぎ1個
人参 1本
キュウイ 2個
干しぶどう
クルミ など
鶏肉や豚肉 お好みで
マーマレード(ビン詰めで売ってます)
カレールー(ルー作りはめんどくさいのでバーモントカレールーを使いました。2分の1箱)
固形ブイヨン2個
ドリップコーヒー 大サジ2杯程度
塩、コショウ、醤油 少々

作り方
リンゴは半分をすりおろし、半分はサイコロ大に切る。
玉ねぎも半分はすりおろし、半分はスライスする。
人参、キュウイはサイの目に切っておく。
クルミは適宜、つぶして細かくしておく。

塩コショウした肉の表面にさっと火を通す。
マーマレード大サジ3とすりおろしたリンゴとたまねぎを入れ肉が浸る程度の水を入れ、沸騰したら中火で5分煮込む。
そこにサイの目に切ったキュウイの半量、残りのリンゴ、残りの玉ねぎ、人参、クルミ、ブイヨン、ドリップドコーヒーを入れ
中火~弱火で20分煮込む。

できあがり寸前に醤油小さじ1程度を混ぜて完成。

盛りつけたところに 好みでドライレーズン、煮ていないサイの目に切ったキュウイをトッピング。De、いただきます。


さっぱりしたカレーです。主役のキュウイカレーと言ってもいいかもしれません。なぜか、これをいただくと肌のコンディションがよくなるんです私。




とちぎの「おいしい」 第30話  トムヤンクン・栃木バージョン

2013-01-03 08:40:32 | 郷土食
今日はタイのトムヤンクンによく似た料理をご紹介します。
トム=煮る、ヤン=混ぜる、クン=エビの意味だそうですが、とちぎにも昔からよく似た「トマト煮」というのがあります。
本場のトムヤンクンはベースにレモングラスという香辛草を使うのですが、とちぎのトムヤンクンことトマト煮ではズバリ決まりはありませんが、秋に収穫された赤とうがらしを少々入れることで身体を温めることができた知恵の食だと思われます。

材料(2人分)

玉ねぎ、人参、じゃがいもなどのお好きな根菜
エビ、ホタテ、イカなど生鮮物
トマト2個(冬のトマトは確かに高値です。旬季にトマトベースを煮込んで作り置きしておくといいですけど、今はホール缶やトマトピューレも売ってます。)私は地元産のトマトを煮込み、ベースを作って製氷皿で固めておきます。面倒ですがあとから楽々便利です。
ベーコン少々
固形ブイヨン
塩、コショウ少々
赤とうがらし(大田原産)または鷹の爪 少々


作り方

鍋に油を薄くひき、玉ねぎとベーコンのスライスを弱火で炒めます。
エビなどの生鮮物があればここでいったん一緒に炒め、火が通ったらすぐに生鮮物だけ取り出しておきます。
次に、人参やじゃがいもを入れ一緒に炒めます。
根菜の周囲に火がまわったらトマトベースやピューレ、ブイヨンを投入します。水をひたひたになるまで入れます。
丸ごとのトマトを使うときには皮を湯むきし、くし型に切ったものをここで加えてください。種わたもそのまま。
後は強火~中火、弱火で沸騰後15は煮ます。
ここで先ほどの生鮮物を再度入れます。もし、かぼちゃなど煮崩れしやすいものがある時はここで入れましょう。
赤とうがらしをハサミで細かくしたものを加え、塩、コショウで味をととのえながら、さらに7~8分煮込みます。
あったかい具だくさんのスープと思ってください。
小さなお子さんが食べるなら赤とうがらしは入れないほうがいいでしょう。小さいうちから刺激の強いものを食べていると味覚音痴になりがちだと聞いたことがあります。(真意のほどは定かではありませんが)


ブイヨンで味の調整はききますので、濃い目にしてパスタを入れてもいいし、炊いた米をいれて雑炊に仕立ててもおいしいです。
ちなみに、これに焼いたおもちを入れてお雑煮のように食べる人もいます。
私は呑みの合間にいただくのが好きです。
本日のとちぎ版トムヤンクンには鶏肉と白菜をふんだんに、生鮮物は入れていません。お財布にやさし過ぎです。





とちぎの「おいしい」 第29話  鶏の淡雪揚げ

2013-01-02 13:47:08 | 郷土食
おせちも2日目となると、もう、だいたいいいかしら…と皆さん思われ、その反動でカレーなどを食べたくなる方が多いものです。
今日、ご紹介するのはやはり縁起かつぎの伝承でしょうか、「とる=手にする」という鶏は、(関東ではあまりカシラという言い方はしませんけど)毎日のように卵を産み、朝には始りのコケコッコウを鳴々、縁起がよいとされています。

この鶏を使った簡単な「あわゆき揚げ」をご紹介しましょう。

材料(2~3人分)
鶏肉(モモでもムネでも)200g程度
酒とショウガをすり下ろした汁を使います。適宜量
片栗粉 50g程度(お茶碗に半分くらい)
塩、コショウ少々
揚げ油
以上です。


作り方
鶏肉は酒・ショウガ汁に15分程度漬けておきます。
よく汁気を切ったら、塩、コショウで味つけします。
軽く片栗粉をまぶしたところで、一回軽く揚げます。
中温で20~25秒でいったん取り出し油をきります。

再度、片栗粉をまぶします。
二度揚げします。
この時は高温で10秒程度でさっと揚げます。
以上です。

こな雪を想わせる、ロマンティックなシンプル料理です。これは近所のおばあちゃんから教わりました。
昔は鶏肉も貴重だったのだと思います。
固く素揚げして長持ちさせたり、だれでも好き嫌いなく摂れる栄養源にもなったのではないでしょうか。

私は「淡雪:あわゆき揚げ」と称しています。

先日、某ショッピングセンターで「空飛ぶ唐揚げ」というネーミングで売られていた唐揚げ店に行列ができてました。
ネーミングは大切ですね。夢があったほうがいいですわ。


とちぎの「おいしい」 第28話  おせち

2013-01-01 10:36:36 | 郷土食
謹賀新年 どちら様もいい一年でありますように。

できる範囲でおせちを昨夜作りました。
・なます……大根、人参、甘酢(好みで乾昆布を入れてもいいですね。)
・かぼちゃの茶きん絞り……かぼちゃを出汁で煮てガーゼでグリっと可愛く絞る。
・ハスの酢付け……ハスは切ってすぐ酢にさらし、さっと湯がいてから再度甘酢に漬けます。ピクルスみたいに。
・田作り……私は「食べる煮干し」というのを使いました。砂糖、醤油で煮つけ、焦げる寸止めで白ゴマあえに。
・蕗とタケノコの煮つけ……旬に出回る蕗やタケノコを冷凍しておきました。(解凍してから薄しょうゆ味で一回煮ました。)
・牛蒡・こんにゃくの強煮(こわに)……牛蒡のように強く、こんにゃくのようにしなやかという縁起担ぎでしょうか)
・黒豆のてかてか煮……黒豆は丹波の豆を使いました。一晩水につけ、鉄釘一本を鍋に入れ、たぷたぷの水で弱火で煮ていきます。黒豆煮はとても時間がかかりますが、私はある程度煮えたら栗きんとんを作るのに用意した瓶詰の栗のシロップを入れ馴染んだら普段使っていないポットに入れてそのまま放置です。気がついたら出来上がっているっていう技です。焦がすこともないし、豆のシワを気にしなくてもいいですからね。
・くるみの甘煮(ハチミツ煮)……おつまみコーナーで売っているクルミを使いました。私は初めから残り物のハチミツをお湯で溶かして最後に作ります。鍋が頑固にべたつくので電子レンジで何度か焦げないようにチンしてもいいのかしらと心の中では思っています。
・栗きんとん……これが時間かかります。紅白を見ながら、ほとんど栗きんとん作っていたのではないかと思われるくらいです。

栗きんとんだけ詳しく作り方を書いておきます。

材料(少量分)
さつまいも 1本
甘露煮で売ってる栗(ビン詰め)6個、このシロップも使います(30~40ml)
ミョウバン 小さじ2分の1
砂糖 60g
くちなしの美 1個
塩 少々

作り方
皮を厚めにむいたさつまいもを適度に切ってボールに水をミョウバンを一緒に入れてアク取りします。(30分くらい)
アクとりが済んだら、芋と鍋に割ったクチナシを茶漉し布繊袋に入れ、栗が入ってたシロップを全部入れて煮始めます。
芋の身が崩れないうちに火が通ったらいったん鍋から芋を取りだします。
芋は熱いうちに煮汁を少し足してつぶします。マッシャーなどがあれば使えばいいし、私はすりこぎ棒でつぶす程度です。
煮汁の残り(クチナシは除去)で木べらなどを使って練るようにしながら加熱していきます。
この時に砂糖は徐々に足していくのがいいようです。
最後に塩で味をととのえ、栗を入れて冷めたらできあがりです。
きんとんだけは多めに作り、ユリ根を使ったきんとんや、木綿豆腐のきんとん+味噌の田楽などにするのもいいですね。
手間がかかるのに、意外に栗ばかり食べられてきんとんが残ってしまうのがちょっと残念ですが、甘すぎるのが難点かもしれません。
昔は保存食として甘さを濃厚にしたのだと思いますが、今はそんなに甘くなくてもいいのでしょうね。冷蔵庫あるし。
知り合いの方で、砂糖の代わりにハチミツで作る方もいます。