けふのBGM
「ANAK(息子)」 杉田二郎
ちょうど先週の今日、宝島で店番をしていたときのこと。
そろそろ看板にする時刻に、ある若者がやってきた。
「お、長男の親友のHくんだ」
彼は、それ以前に、チュー太郎にガールフレンドと一緒に寄ってくれて、
「おいちゃん、判りますか?悠太の友達のHです」と自己紹介をしてくれた。
長男と一番うまあいの友達の存在は、細君から聞くとはなしに聞いていて、その名前くらいは記憶があった。
なので、「ああこの子が」と思ったものだ。
でなきゃ、不出来な父親故、息子の友達の顔なんて全然覚えてない・・・というよりも、
ほとんど触れ合った記憶すらないのだから、判る筈もない。
そんな体たらくだから、そのチュー太郎の一件がなければ、当然、彼の顔を判別出来よう筈もなかったところだが、お陰で直ぐに思い出すことが出来た。
聞けば、これから結婚の申し込みに行くと言う。
そして、何か美味い焼酎はないかと言うのである。
「あのときの?」と訊けば、「そうです」と言う。
そうか、それで寄ってくれたのか、嬉しいじゃないか。
これはと思う焼酎を勧めて、それに決めた後、
「おいちゃん、ネクタイの締め方わかりますか?」と。
フムフム、着慣れないスーツの下はノーネクタイだわい。
今時のことだから、その格好で行くのかと勝手に解釈してたのだが、どうやらネクタイを持参しているらしい。
やおらポケットからネクタイを出しながら、
「親に教えてもらおうと思うとったんやけど、時間になっても帰ってこんかったもんで」と。
「ほうか、そりゃネクタイの締め方くらいは判るけんど、人様のを締めたことはないけん、うまいこといくかどうかわからんぞ」
やはり、対面では難しい。
大剣を回す方向がピンとこないのである。
なので致し方なく、彼の背後に回って自分がするのと同じ向きでしてみることにする。
すると、自然に彼の体を抱きかかえる姿勢になる。
その途端に、「生命」と「息吹」を感じたのである。
一瞬、我が子を抱きかかえている錯覚に陥る。
言葉を交わすだけでは感じなかったであろう「何か」が伝わってきたのである。
それと同時に、なんとも形容しがたい不思議な感情が湧いてきた。
どう云えばいいのか、愛おしいというのか、何というのか。
「頑張れよ!」
と心から応援したくなる、そんな心持ちとでも云おうか。
ほとんど、我が子に抱く感情だったのだろうと思う。
その事実に、我がことながら吃驚したり、また嬉しかったり。
「俺も取り敢えず人の親だったんや」と思った次第・・・
後日、その焼酎を名指しで(どうやらネットで検索したページをプリントアウトしてきたみたい)求めるお客さんが来られた。
実はその焼酎、最近やっと特約店として仕入れることの出来た代物(しろもの)で、彼が初めてのお客さんだった。
「宝島に行けばあると聞いてきた」と、そのお客さん。
気になったので訊いてみた。
すると、「いただきものだが気に入ったという、知人の焼酎好きの方から薦められた」とのこと。
Hくん、気に入ってもらって良かったのぅ・・・
「ANAK(息子)」 杉田二郎
ちょうど先週の今日、宝島で店番をしていたときのこと。
そろそろ看板にする時刻に、ある若者がやってきた。
「お、長男の親友のHくんだ」
彼は、それ以前に、チュー太郎にガールフレンドと一緒に寄ってくれて、
「おいちゃん、判りますか?悠太の友達のHです」と自己紹介をしてくれた。
長男と一番うまあいの友達の存在は、細君から聞くとはなしに聞いていて、その名前くらいは記憶があった。
なので、「ああこの子が」と思ったものだ。
でなきゃ、不出来な父親故、息子の友達の顔なんて全然覚えてない・・・というよりも、
ほとんど触れ合った記憶すらないのだから、判る筈もない。
そんな体たらくだから、そのチュー太郎の一件がなければ、当然、彼の顔を判別出来よう筈もなかったところだが、お陰で直ぐに思い出すことが出来た。
聞けば、これから結婚の申し込みに行くと言う。
そして、何か美味い焼酎はないかと言うのである。
「あのときの?」と訊けば、「そうです」と言う。
そうか、それで寄ってくれたのか、嬉しいじゃないか。
これはと思う焼酎を勧めて、それに決めた後、
「おいちゃん、ネクタイの締め方わかりますか?」と。
フムフム、着慣れないスーツの下はノーネクタイだわい。
今時のことだから、その格好で行くのかと勝手に解釈してたのだが、どうやらネクタイを持参しているらしい。
やおらポケットからネクタイを出しながら、
「親に教えてもらおうと思うとったんやけど、時間になっても帰ってこんかったもんで」と。
「ほうか、そりゃネクタイの締め方くらいは判るけんど、人様のを締めたことはないけん、うまいこといくかどうかわからんぞ」
やはり、対面では難しい。
大剣を回す方向がピンとこないのである。
なので致し方なく、彼の背後に回って自分がするのと同じ向きでしてみることにする。
すると、自然に彼の体を抱きかかえる姿勢になる。
その途端に、「生命」と「息吹」を感じたのである。
一瞬、我が子を抱きかかえている錯覚に陥る。
言葉を交わすだけでは感じなかったであろう「何か」が伝わってきたのである。
それと同時に、なんとも形容しがたい不思議な感情が湧いてきた。
どう云えばいいのか、愛おしいというのか、何というのか。
「頑張れよ!」
と心から応援したくなる、そんな心持ちとでも云おうか。
ほとんど、我が子に抱く感情だったのだろうと思う。
その事実に、我がことながら吃驚したり、また嬉しかったり。
「俺も取り敢えず人の親だったんや」と思った次第・・・
後日、その焼酎を名指しで(どうやらネットで検索したページをプリントアウトしてきたみたい)求めるお客さんが来られた。
実はその焼酎、最近やっと特約店として仕入れることの出来た代物(しろもの)で、彼が初めてのお客さんだった。
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「宝島に行けばあると聞いてきた」と、そのお客さん。
気になったので訊いてみた。
すると、「いただきものだが気に入ったという、知人の焼酎好きの方から薦められた」とのこと。
Hくん、気に入ってもらって良かったのぅ・・・
なんと、チューさんの息子さんと同級生の娘さんがいて、その娘のところへ結婚の挨拶に行くためにチィーさんちで焼酎を求めた訳です。
お母さんは私だけど繋がっているマイミクさんで、私を通してチューさんのブログに飛んで行ったみたいです。
とにかく、幸せな事っていいですね♪
こちらまで幸せ気分になります。
ではまた~♪
レスをしたつもりが、出来てなかったみたい。
日常ではそうそう体験することのない、ある感動を覚えて、心が震えたのであります・・・