宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

やきとりの皮

2006-06-30 10:31:58 | 食のこと


食の好みは移り変わる。
私は焼き鳥が好きで、それも、最近ハマっている店がある。
チェーン店だから大雑把だろうと思っていたのだが、飽きない。
ということは、いいところがあるのだろう。
ただ、それは串物に関してのことであって、サイドメニューはやはりチェーン店そのものの出来だが。
(あまりサイドメニューを注文したこともないくせにこういうことを言うのは不遜かな。)

豚バラ、つくね、ねぎま辺りを好んで食べていた頃から少しずつ変わって、ハツが入るようになった。
同時に豚バラの回数が減る。
皮を頼むようになってからは、豚バラとつくねを注文することがほとんどなくなった。

勿論全部塩焼きである。
私は学生の頃の一時期、ほんとはタレの味が好きなのに通ぶって塩で注文していたことがあった。
なんとなく物足りない癖にカッコつけていたのである。
燗酒はその頃から好きで飲んでいたが。

今は全然逆になった。
タレはくどくていけない。
うなぎなんぞも、蒲焼きよりも白焼きが好きだ。

やっぱり、食の好みは年相応に変わるということだろう。
だから、若い人には背伸びせずに今自分が欲するものを素直に食することを勧めたい。


おっと、そんな大きな括りの話ではなく、ごく最近の私の串焼きの好みの変化についてである。
妙に鶏皮が美味いと感じだしたのである。
餓鬼の頃、あれほど嫌いだったものが今は大好きなのだ。
(チキンカレーの中に皮のブツブツが見えただけで寒気がしたものだ。)

大人になってからも、鶏皮は好物というほどではなかった。
チキンの赤ワイン煮込みを作るのに、胸肉を買ってきて、皮だけ剥いでいた。
その皮がもったいないからと、炒めてみると、なんと脂の多いことか。
ただ、カリカリになるまで炒めてやると、結構いけたのは覚えがある。
だから、コツはこの脂の処理だろうとは思っていた。
脂の抜けきらないものはなんだか臭いし、極端に言うと吐き気を催すような臭いがしたものである。


それが、最近、その脂が少し残ってシットリ感のあるくらいのものが美味いと感じ始めたのである。
勿論それは程度ものだが。

例えば下の皮は、かなりカリカリに焼けている。
それはそれなりに美味いのだが、上の皮ほどの味の広がりを感じないのである。
多分それは、カリっとした部分の中に混在するシットリ感と、合間にあるタマネギの旨味のハーモニーの有無によるものではないかと思っている。




最近ほぼ定休日ごとに毎週通っているのだが、先週は満席で思いが果たせなかった分、先日はブレーキをかけずに食べた。
いつも通り、ハツととりみから始めて、あとは皮、皮、皮。

勘定の段になって、「はて、何本食ったかしらん?3本ずつ何回かと、最後に2本だから8本?それとも11本?」と思っていると、いつものおにいさん、
「今日は皮を11本でしたねえ。」と。
そうか、11本だったか。
しかし、一人の客の注文内容をそこまで把握してるとは、なかなかの手練れじゃ。

最後に、
「うちのは冷凍じゃなく、生だけを使ってるからひと味違うでしょ!?」ときたもんだ。
う~~ん
このおにいさん、若いのに、
手練れじゃあ・・・



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