図書館で文庫本を借りるのもなんだかなあ だが、
新刊のコーナーで目についたので借りた。
池波正太郎の本は「銀座日記」他、数冊持っているが
全てエッセイであって、肝心の時代小説の類は読んだ
ことがない。
この人の食や酒に対する見識が好きだ。
さて、この本はこれまでの彼の著作の中から、その
エッセンスを抜粋したものである。
見開きにこうある。
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人生の苦難に直面した男が求めるものは、
酒と女にきまっている。
この二つは、それほど男にとって貴重なものなのだ。
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なかなかこうは言い切れないものだ。
多数の反論が目に浮かぶから(笑)
ただ、「男という生き物は」という考え方自体が
昨今アナクロニズムのように捉えられる傾向にある
からこそ、言い切る勇気は必要だとも思う。
この人の考え方の基本は「死」ではなかろうか。
常々私が反芻していることとあまりにも一致することが
様々に形を変えて、各作品で述べられている。
例えば、こうである。
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五十をすぎると、人生の[残り時間]も高が知れている。
「まだ、二十年もありますよ」
という人がいるけれども冗談じゃあない。
二十年なぞという歳月は、それこそ、
「あっ・・・・・」
という間にやって来て、過ぎ去ってしまう。
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私も全く同じことを考えて、逆算している。
ただ、こういう考え方は自分の死期を自分で決めている
ようなものなので、もっと大らかに、百歳まで生きる
気で過ごしたほうがいいのかとも思ったりもする。
要は結論が出ていないのだが、その結論が出るようなら
多分いつ死んでもいいんだとも思う・・・
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池波正太郎いいですねぇ~。
TBをしようと、いくつかのサイトにお邪魔して判りました。
エッセイの類ばかりではなく、彼の小説自体を読むべきだと。
「鬼平」あたりから始めてみますか・・・・