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いいやま線とか、、、飯山鐡道、東京電燈西大滝ダム信濃川発電所、鉄道省信濃川発電所工事材料運搬線

信濃川発電所材料運搬線(宮中付近)

2020-02-01 18:26:25 | 鉄道省信濃川発電所材料運搬線
 

例によって昭和20年初頭の空中写真とgoogleの空中写真との比較

落書きはおおよそここだろうと言う材料運搬線の位置である

今回紹介するのは丸く記したあたりである

宮中ダムから軽便が最初にカーブして、川を渡る辺りだ

写真は特に注釈を付けていないものは、基本的に小千谷方(宮中方を背にして)を向いている



既に農地になっており、その痕跡は窺い知れない

おおよそ軽便は畑の中にある電柱に沿って、画像で言えば斜め左方向に向かって走っていたはずである

そのまま川を渡って、段丘上の杉林が少し

この時点で、その先の対岸にある河岸段丘との高度差があまりに大きく、鉄道でこんな地形はあり得ない状況である



川にぶつかる

とてもじゃないがこの高度差をどうにかしていたとは思えない段丘の壁がそびえている

ご丁寧に石垣まで積まれた立派な壁になっている

特に川の中に痕跡が見つけられるでもなく、自分も対岸に渡る



対岸の河岸段丘の上に移動した。これは宮中方を向いている

何も無い平地であるが、特に水田などにもなっている雰囲気の無い、ぽっかりとした土地である

そして、やっぱり杉林がここだけ途切れている



段丘上の縁まで来た

それらしい痕跡と言えそうなものは見当たらない

ここから軽便は集落の中を走っていたようであるから、再び小千谷方へ歩き始める





なんの変哲もない水たまりと言うか、溝

しかし左の道が後から付けられたものと考えると、余りに自然な勾配と切取で集落へアプローチしているように見える

もしや、これは軽便の切取の跡なのではないか?

と考えると、さっき紹介した田んぼでもない平地は、後に埋め戻された地形であり、
対岸から見た石垣も後年になってから作られたものではないか?と思える



ちなみに、この場所は赤丸の部分だ

そのまま軽便は集落の中を進んでいたようで、
おおよそ正面左の倉庫の裏辺りでカーブして、杉の木の下あたりを走って行ったものと思われる




あくまで推測であるが、この区間について、
材料運搬線は大規模な切取で河岸段丘の高度差を克服していたと考えている



空中写真の当該部分のアップだ

中心を横切るように川が流れており、中心を縦断するように軽便が走っている

ちょうど、川を渡ってすぐに軌道の敷地が広くなっているように見えるのが、
切取なのではないかという推測と合致するように見える

とはいえ、あくまで全て推測である

現役当時の写真を私は見ていないから



更に小千谷方に進んで行く

集落内や農道になっている部分、農地改良されて当時の地形が残っていないと思われる部分はスルーしている

集落内や農地になっている部分に関しては、ほぼgoogleのストリートビューで見られるので、
興味がある人は追ってみて欲しいという紹介に留めたい

 

続いて、現在は県道が整備された辺りだが、川を渡る部分があるのでその部分を見てみたい

 

丁度、材料運搬線が旧道を渡るところ、現県道もその上に整備された



川を渡る手前を県道から見る

なんか、手前は水田だが、川の向こうに手付かずの場所が残っているように見える



川を渡っていただろう部分

右側が宮中方、左側が小千谷方

右の宮中方が少し高いような気がするが、
綺麗な田んぼは「後年の農地改良のせい」という便利な言葉を使うことが多くなった

この写真では空中写真にも見られる、農業用水池も見える

そして、川を渡った先







農地転用も特に見られない場所に切取と盛土らしき部分が軌道跡っぽく残っていた

現在位置を軌道跡として、まっすぐ宮中方に戻って、さっきの川を見る



橋台らしきものは見当たらないが、水面附近に石垣がある!

河原へ飛び込んで石垣を観察する





綺麗な石積みだ

信濃川発電所関連工事では現代にも語り継がれるくらいに「特筆すべきはその丁寧な工事」という点があると聞く

100年、200年後の日本の首都圏の鉄道の電力需要を賄うためという途方もない前代未聞の工事で、
今に残る各施設群の状態の良さなりを指す言葉だと思うが、材料運搬線の施設についてもそれが言えると思っている。

特に、石垣の石の積み方が綺麗だ

私は特に石垣について詳しくないのだが、信濃川発電所工事関連と思われる各地の石垣について見ていると、
川石の大きさを揃える、面を揃えるということにこだわって工事されて来ただろうと推測される綺麗さがあるのだ



現県道との位置関係

そして、川に洗われるように、川底にコンクリート構造物が残っている

軌道跡と思しき場所の真下だ





コンクリート構造物からは金属の棒が飛び出している

おそらく材料運搬線に関する構造物だと思われるが、どういう川を渡る設備だったのかは想像もつかない

ただ、川を渡る部分に、それらしい構造物が残存している傾向がある

この先、何が待ち受けているのか楽しみだ


以上、宮中付近の材料運搬線の紹介

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