マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

PlusとEDU

2014-07-30 22:19:23 | Weblog


前回の記事は赤でしたが、きょうの記事は黒と白です。

SEGGERのJ-Linkを買っちゃいました。J-Linkには、その機能に応じていくつかのモデルがあるのですが、このたび購入したのは 黒い Plusと白いEDUです。J-Linkってとってもお高いイメージがあって、敬遠していたのですが、思い切って買っちゃいました。

購入を決断したきっかけは、EDUがとっても安く買えることを知ったことでした。EDUは教育向けの製品なのですが、製品説明をちゃんと読むとホビィスト向けにもその利用を許可しているのでした。しかもお値段は7,000円程度と、とってもリーゾナブル。この事実を知って、さっそく買ってしまったのでした。J-Linkを持ってしまえば、もう中途半端なJTAGやSWDは、全て不要です。実際に使ってみても快適だし、断然気に入って、もう手放せません。しかしながら、EDUは趣味のマイコン工作には利用できても、お仕事で使うのはライセンス違反になってしまいます。しかし、もうJ-Link無しではやっていけなくなってしまったので、追加で黒いPlusを購入してしまったのでした。

趣味の世界ではみなさん、OlimexのJTAGのような Open OCDベースのJTAGとか、各社の評価ボードに備わったJTAG機能を利用されている方が多く、J-Linkを使っている人は少数派だと思います。そこで、どうしてJ-linkが気に入ったのか、その理由を簡単にいくつか挙げておきましょう。
  1. MacOSでも使える
    なんと言ってもこれが一番重要。以前はPortsを入れなきゃいけなかったのですが、いつのまにか不要になっていました。MacOS用のソフトをダウンロードして、インストールするだけですぐに使えます。GNU ARM Eclips Plug-insはMac環境でも使えるうえに、J-Link対応してくれていますので、Mac OS上で簡単にARMマイコンの開発環境が構築できます。
  2. 各社マイコンに対応している
    これひとつあれば、ほとんどのベンダーのARMマイコンのデバックに使えます。最近はPIC32やRN62にも対応しているようですが、関心がないので使える開発環境とかは未調査。
  3. ブレークポイント数の制約から解放される
    Cortex-M0マイコンだと、Hardware break pointの数は4つしかありません。気がつくと、全てのブレークポイントを使ってしまっていて、シングルステップができないなんてこともしばしば。J-Linkはソフトウェアブレークポイント機能を提供してくれるので、M0だろうがいくつでもブレークポイントを設定できます。
  4. 仮想COMポートも使える
    現行のバージョン9ハードゥエアでは、SWDで使う場合に未使用のピンを使って仮想COMポート機能をサポートしています。シリアルポートを使ってのデバックもJ-Linkだけでできちゃうので、とっても便利です。


J-Linkってハードゥエア的にもソフトウェア的にも進化し続けていたんですね。仮想COMポート機能が備わっていたなんて、今回マニュアルを読んでみるまで知りませんでした。