マイコン工作実験日記

Microcontroller を用いての工作、実験記録

WCA-009頒布開始します

2011-07-28 23:23:33 | WT32/BM20
先日入荷の報告をしたところ、さっそく購入希望のご連絡をいただいたので、慌てて頒布要領を決めました。本来であれば、Webショップを開設するとか、通販ショップに販売委託するとかしたいところですが、販売手数料や決済手数料を支払うと、その分だけ赤字になってしまいます。赤字回避のためには価格を上げざるをえません。1万円を切る価格で趣味で電子工作/マイコン工作を楽しむみなさんに提供したいので、当面は直接の販売とさせていただきます。

2013/2/13追記
Webショップ開きました。こちらで購入できます。クレジットカードしか使えません。それ以外の支払い方法をご希望の方は、従来通りメールにてご連絡ください。


WT32ヘッダボードの購入を希望される方は、以下の内容を確認のうえ、メールにて sirius506@gmail.comまでご連絡ください。



ヘッダボードの仕様について
ボードの仕様については、WCA-009 HW仕様書を参照してください。当方から提供する資料は、この資料のみとなります。今後提供資料を追加するかもしれませんが、WT32のデータシートやAPノートについては、後述するように別途入手してください。ヘッダボードは、基本的にWT32の全ピンをヘッダーに出しているだけの単純なものです。仕様を理解するためには、データシートが必須となります。

ヘッダボードで使用しているヘッダピンは標準的な2.54mmピッチです。ソケット側としては、秋月のこのソケットを使用できます。CN1にもコネクタを実装できるようにパターンが用意してありますが、コネクタは未実装となっています。CN1を利用するボードについては、当方では取り扱いません。

ボード上のWT32にはファームウェアとして iWRAP 4.0.0が書き込まれています。

価格
WCA-009の価格はボード本体9,300円 + 送料500円、合計9,800円とします。数量割引はありません。ただし、送料は5枚まで500円とします。したがい、2枚購入の場合には 9,300 X 2 + 500 = 19,100円となります。

支払い
支払いは、当方の指定する銀行口座へ、前金での振り込みをお願いします。振り込み手数料は負担願います。なお、領収書は発行しませんので、必要であればATMを使うなどの記録が残る方法を選択してください。

発送
費用を振り込んだならば、その旨と、発送先の住所/氏名、電話番号をご連絡ください。入金を確認後、EXPACK500レターパック500にて発送します。入金確認後、2,3日以内に発送できると思います。発送後、メールにてトラッキング番号を連絡さしあげます。

サポートについて
わたしが回答できることであれば、できる範囲内での協力はさせていただきますが、ブログ記事内容の紹介や、説明追加で対応したいと考えています。わたしの能力を超える内容については、Bluegiga社へ直接問い合わせをお願いすることになります。なお、ヘッダボードの製造元であるワイヤレステクノロジー(株)では、本製品に関するサポートは一切おこなっておりませんので、同社に対する問い合わせはご遠慮ください。

技術資料の入手について
WT32に関する最新のデータシートや、APノートについてはBluegiga社のTech Forumに登録のうえ、入手するようにお願いします。登録時には製品を購入した代理店を記入する欄がありますが、そこにはWTIあるいはWireless Technologies, Incと記入してください。

SparkfunのWT32製品ページにはいくつか技術資料が置かれていますが、これらはいずれも古いものですので注意してください。



なお、本頒布サービスにおける価格や、サポートは個人ユーザを対象としたものです。業務や学校での教育/研究目的での使用を希望される方は、別途ご相談ください。

その他、不明点があれば気軽にメールにて問い合わせてください。

2011/12/11追記:iWRAP 4.0.0においてはiOS5とのAVRCP接続において不具合が生じることがわかっています。今後の発送分については、当方でiWRAP 4.0.1に更新のうえ、発送させていただくことにします。

WCA-009

2011-07-26 23:54:54 | WT32/BM20
ついにWT32のヘッダボードが納品されました。わたしよりも先に検品を始める2匹。



開発、製造、工事設計認証取得はBluetoothを専門とするワイヤレステクノロジー(株)にお願いしており、同社の段ボールに入って納品されました。箱の中にはヘッダボードがプチプチにつつまれたものが↓、詰まっています。



ボード上には、銘板ラベルも貼られています。



正式名称はWCA-009です。この型番で工事設計認証を受けています。認証番号は006WWC024です。認証番号の最初の3ケタは登録証明機関を示しており、006であることからアールエフ・テクノロジーによる認証審査を受けていることがわかります。



正式にはまたあらためて記事を書いてアナウンスすることにしますが、今回製造分のボードを個人ユーザ向けに頒布するサービスを開始します。価格は1枚9,800円(送料込)とします。もっと安くしたかったのですが、そのためにはもっと数量が必要となってしまい、わたし個人で負える金額の範囲を超えてしまいますので、今回はこれが限界です。もし、次期ロットを製造することがあれば、その際にはコスト減が期待できます。ご希望の方は、sirius506@gmail.com までメールください。

最後に、この場をお借りしてワイヤレステクノロジー(株)ならびに同社の森山さん、佐藤さんに感謝の意を表したいと思います。同社の力添え無くしては工事設計認証なんて取得できませんし、またこの価格で頒布することもできませんでした。ほんとうにありがとうございました。


ダイアル画面の作成

2011-07-23 16:17:15 | Weblog
着信については発信者番号表示だけでなく名前表示まで用意できましたが、まだBlueSAMから発呼することができませんでした。次の段階として、発呼機能を用意して、電話帳を用いた発呼もできるようにしたいと思います。

自分が携帯使う場合を考えるとほとんどは電話帳を使っての発信なので、番号でのダイアル機能なんて無くてもいいのではないかとも考えました。電話帳に未登録の番号に発信する必要があれば、BlueSAMではなく携帯本体からダイアルして発信すればいいわけですし。しかし、まぁ、それもあんまりだろうと考えなおし。タブレットのような端末を使う場合には、やはりBluetooth経由で発信できた方が便利そうです。

そんなわけで、電話番号をダイアルする画面をでっちあげてみました。今回はダイアルボタンもタッチパネルもないので、ナビ・スイッチの操作だけでダイアルできるようにしなければなりません。そこでナビ・スイッチを上下に廻して数字を選択してひと桁づつ番号を決定していく方式をとることにしました。



↑の画像は3ケタ入力した状態。3桁のうち最後に入力した7がダイアル番号の直下に表示されていますが、スイッチを上下に廻すとこの数字が変化します。そして入力したい数字が表示された状態でスイッチを押すと、その数字が選択されてダイアル桁として追加されるという具合です。

発信操作も同じ要領でおこなうこととしました。↓



スイッチ廻すと、0~9のダイアル桁以外にも、DelCallが表示されます。これらを選択することで、最後の1桁の削除と発呼をおこなうこととしています。

発信者名表示

2011-07-19 22:58:14 | WT32/BM20
ここんとこ、めっきりスローペースになっているBlueSAMの開発。ようやくとHFPでの着信時に発信者番号で電話帳を引いて、発信者名を表示できるようにしました。電話帳データの転送からの一連の手順は、手動操作に頼っており、画面からのメニュー操作でおこなえるようにするまでには至っていません。

ステップ1.電話帳転送
ここはすでに記事にしたとおりの手順。SPIフラッシュのダウンロード用領域に、携帯の電話帳データをOPPで受信します。



ステップ2. vCardデータ変換
ダウンロードされたvCardデータから、必要な部分(名前と電話番号)だけを拾いだし、内部表現に変換してSPIフラッシュの別の領域(電話帳領域)に保存。内部表現の文字コードはSJISなので、必要であればUTF-8からの変換をおこなう。



この例では、3150行分のデータをvCardデータを読んだことを示しています。

ステップ3. 名前検索

作成された電話帳の内部表現はソートされているわけでもないので、単純にバカ・サーチしているだけ。



実際の着信時には、HFPで通知される発信者番号で電話帳を検索して名前を見つけてLCDに表示させます。こんな具合になりました。



SAM7S用ボードにSAM3S4Bを載せる

2011-07-14 22:22:03 | SAM3
先日記事にしたaitendoのAT91SAM7S用ボードを購入して、SAM3S4Bを載せました。150円の値段の誘惑に負けて思わず2枚購入。SAM3S4Bはdigikeyで購入です。その他のパーツは、ほとんど手持ちの秋月パーツで間に合わせています。



LDOにはAZ1086H-3.3を使用。

クリスタルには表面実装タイプのコイツを使用。基板のパターンは普通のPTH用HC-49/Sだったのですが、クリスタルの足を無理やり伸ばしてやったらサイズは同じなので、普通に基板裏側からハンダづけできました。SAM3Sは内部RC発振器でも動作可能なので、12MHzクリスタルが無くても良いのですが手持ちが余っていたので付けときました。

なくてもかまわない部品は実装していないので、電源確認用のLEDやリセット用のタクト・スイッチも未実装になっています。

12MHzクリスタルを付けたので、USBが動作可能。そこでSAM-BAでデバイスが見えることを確認しましたが、JTAGの動作確認は未実施。OLIMEXのヘッダ・ボードと比べるとひとまわり大きいのですが、値段も安かったし気軽に実験に使えそうです。

SAM3S16C

2011-07-13 00:12:30 | SAM3
ATMELがSAM3SシリーズにSAM3S16Cを追加しました。これまでは、SAM3S[124][ABC]だったのが、いきなり16Cと型番が飛びました。数字はフラッシュの容量に対応しており、これまで最大で256KBだったのが、一気に1024Kになったためです。

フラッシュ容量以外の違いとしては、SRAMも128KBと倍以上になっていますし、クロック速度も64MHzから100MHzに向上。これくらいしないと、LPC1300シリーズとかに対抗できませんよね。クロック速くなっても、フラッシュのウエイトが増えるだけだと哀しいわけですが、実質的にどの程度速くなるんでしょう。データシートと実際の製品が出てくるのが待ち遠しいですが、プレス発表によれば量産は来年らしい。そういえば、そろそろSAM3XとかSAM3Aも出てきていいと思うんですが、どうなっちゃてるんでしょうかねぇ。

2011-07-17 追記
データ・シートが出ていたので、フラッシュのウェイト数を確認。クロック60MHzまではFWSで指定するウェイト数が2になっているけど、80MHzでは3、100MHzでは4に増やす必要あり。

Black and White

2011-07-11 23:42:24 | Weblog
きょうはパーツの話。いまのBlueSAMではナビスイッチを使っているのですが、ちょっとナイスなスイッチを見つけたので、こんどはコイツを使ってみようかと妄想中。



そもそもMouserの新製品情報で見つけた製品なのですが、Mouserには黒の在庫しかなかったので、試しに6月始めにひとつ購入したのでした。その後、Digikeyには白の在庫があることがわかったので、今回SAM3S4Bと一緒に白をポチッてみました。 基本的にはタクトスイッチなのですが、方向スイッチとダイアルスイッチが付いています。

  • 中央の丸部分がプッシュスイッチ。
  • その外周が左右に廻るダイアルスイッチ。
  • そして一番外側が上下左右の方向スイッチ。
ダイアル部分は、廻すと「カチカチ」と音をたてながら12段階で1周します。そう、タッチセンスではなく純機械式ではありますが、iPod的操作を実現可能なわけです。いまのBlueSAMではナビスイッチをふたつ使っていますが、これならひとつに機能集約できます。 というわけで、「カチカチ」と音を立てながら、押したり、廻したりしているだけでも楽しめるスイッチです。お値段は649JPY@digikey でした。


いよいよ工事設計認証取得へ

2011-07-06 22:38:08 | WT32/BM20
開発・製造を委託中のWT32ヘッダーボードが製造を終え、現在検査段階まできています。わたしもボードを一枚お借りして、ざっと動作確認をおこなった後、いったん返却したところです。



これから電波法の工事設計認証の取得予定です。その認証番号を記したシールを張り付け後、改めて納品される予定です。あと、2週間くらいかな? ワクワク。

SAM7S用基板

2011-07-03 12:02:01 | Weblog
aitendoの新商品をチェックしていたら、AT91SAM7S用基板が出ているのを見つけました。わたしの目から見れば、「なんでいまさらSAM7Sなのよ?」という気がするわけですが、SAM3Sの普及が進まぬ現段階ではいまだにそれなりの需要があるのかもしれません。aitendoでの扱いは基板だけですが、eBayで検索してみると深センあたりのショップでは部品実装済みの基板も販売されているようです。他の基板も、同様にして実装済み商品を見つけられそうです。

SAM7Sが実装されていたらほとんど無視するところですが、この商品は基板だけですし、なんといっても値段が安いので配線図もチェックしてみました。魂胆は、SAM7Sの代りにSAM3SxBの実装に流用できないかを確認することです。64ピンパッケージのSAM3SであるSAM3SxBは、SAM7Sとピン配置がほぼ同じなのです。
  • まず最初にSAM7S用ボードとして見た場合の評価について。「最小構成ボード」と謳っているだけあって、ケチケチ構成です。パスコンもATMELの推奨回路と比べると少なめ。ERASEのジャンパがないので、JTAG使うことが前提。USBのプルアップ制御も省略。その代り、PIO信号とAD信号は全てヘッダに出ています。
  • SAM3SxBを載せるには、USBプルアップ制御が無いことが好都合。
  • 59番ピンは3.3Vに吊られているため、SAM3SではDA0としては使えない。64番ピンはSAM7S用にPLL用のRCをつなぐパターンになっていますが、これらはSAM3Sでは不要。したがって、未使用のヘッダピンにジャンパしてやれば、この端子を活かすことができる。
ざっと見たところ、こんな感じでしょうか。SAM3SxB用の変換基板だと考えれば150円はお得感があります。お店があれば秋葉に立ち寄ったついでに絶対に購入するところですが、液晶工房が閉店してしまった今となっては、一緒に通販で購入したいものを探さねばなりません。

vCard形式

2011-07-02 19:48:58 | Weblog
電話帳の転送ができたら、次に必要なのはその内容を取捨選択して内部表現に変換する処理です。電話帳の表現形式はOPPで転送した場合、PBAPで転送した場合のどちらでもvCard形式ですが、いくつかの注意点があるようです。
  • コード体系。Bluetoothの世界では、文字コードは基本UTF-8ということになっています。一方、DoCoMoなんかは過去の経緯もあってか、vCardでの文字コードにはSJISを使うようです。どちらのコードが使われているかの区別が必要となりますが、幸いなことにDoCoMoはCHARSETパラメータを用いて、明示的にSHIFT_JISが使われていることを示してくれるようです。PBAPを使う場合には、vCardのv2.1あるいはv3のどちらの形式で転送するかを指定でき、それによってもコードが変わるようです。Xperia arcで試したところでは、v2.1ではSHIFT_JISでしたが、v3の時にはUTF-8になるようです。
  • エンコーディング。端末によって、8ビットで生コードを埋め込んでくれるものもあれば、QUOTED-PRINTABLEでエンコーディングするものもあるようです。ひょとすると、BASE64を使う端末もあるのかも?

電話帳でのデータには住所とか誕生日とかも入れられますが、今回は単純に名前と電話番号だけを拾いだすことにします。グループ番号/グループ名も拾えますが、電話帳メニューを構成する際の処理が必要となるので今回は見送り。また、これらの項目はvCardでの標準項目ではないので、事業者毎に項目名が異なっている可能性が高いと思われます。