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忘れないように……

「フランス映画祭2022 横浜」12月開催

2022-11-25 12:05:00 | 映画祭

 30年目を迎えるフランス映画祭が、12月1日(木)~4日(日)に「フランス映画祭2022 横浜」として開催されます。

 開催場所を2018年から横浜に戻して5年目。横浜開催だった2005年までは6月開催、2006年から東京に移り3月開催になるも2011年以降は6月開催。横浜に戻った2018年と2019年は6月開催。しかし、コロナ禍の影響で2020年は12月中旬、2021年は11月中旬、そして今年は12月上旬に開催となりました。

 フランス映画祭に関連して2005年から始まった「横浜フランス月間」は毎年6月頃に開催されていましたが、今年は11月11日(金)~12月18日(日)となっています。横浜市が主催だと長らく思っていたのですが、アンスティチュ・フランセ横浜(旧・横浜日仏学院)が主催者となってますね。



◆ ◆ ◆

 初日木曜夜のオープニングセレモニーの会場は「横浜みなとみらいホール」の大ホール(2020席)。2018年、2019年に続いて3回目の使用。2020年はコロナ禍により、オープニングセレモニーとオープニング上映とを会場を分けて行ったためみなとみらいホールは使われず。2021年は1月から改修工事のため全館休館中で使用できず、「パシフィコ横浜」の「会議センター」のメインホール(1004席、2005年までのフランス映画祭で毎日午前中から晩まで上映会場となっていた場所)が使われた。2022年は10月にリニューアルオープンした横浜みなとみらいホールの大ホール(席数は2020席のまま)に場所を戻しました。



 金曜の14:00(当初は14:10と告知)、土曜の11:50と15:00、日曜の11:50と14:30の計5回の会場は「kino cinéma 横浜みなとみらい」(全3スクリーン)のシアター2(111席、スクリーン:横6.2m×縦2.6m、ビスタサイズでは横4.8m)。2019年4月12日に開業した映画館で、フランス映画祭に使われるのは初めて。スターバックス コーヒーも入っている「TSUTAYA 横浜みなとみらい店」の2階です。TSUTAYAのコミックレンタルのフロアだった所を改装してできた館。場所は、休館中の「横浜美術館」の真正面にある「MARK IS みなとみらい」からひとつ横浜駅側にあるブロック。横断歩道は押しボタン式信号だが、(みなとみらいではよくあることだが)押さずに待ち続けてる人が多いので、誰かが押してると思わず自分でボタンが押されてるか必ず確認しましょう。押さないと青信号になりません。

 kino cinéma(キノシネマ)は木下工務店などの木下グループの映画館で、映画の配給などを行うキノフィルムズの関連会社となる。キノフィルムズはフランス映画の配給権も数多く買っており、今年のフランス映画祭のオープニング上映の「EIFFEL(原題)」の配給もキノフィルムズ。また、各地のkino cinémaで9月30日から12月22日まで開催中の「Kino Festival 2022」(キノフェス)でも劇場未公開の新作フランス映画を5本上映している。



 金曜の17:30と20:00の回の会場は「イオンシネマみなとみらい」(全8スクリーン)の最大館であるスクリーン8(394席、横15.4m×縦6.6m)。ここは2018年~2021年のフランス映画祭のメイン会場でした。「イオンシネマみなとみらい」は「横浜ワールドポーターズ」の5階にロビーがあるシネコン。1999年の開業時は「ワーナー・マイカル・シネマズ みなとみらい」でしたが、全国のワーナー・マイカルが2013年にイオンシネマに統合されたため館名が変更されました。スクリーン8だけは5階ロビーからエスカレーターで上がったフロア(7階・屋上フロア)にあり、他の7スクリーンとは隔離されてる感じとなります。ただし、トイレの数は5階ロビーの飲食物売店の裏(?)のほうが圧倒的に多いので、5階のトイレを利用したほうがいいかも。



 土曜の18:30と20:50、日曜の18:30の回の会場は「横浜ブルク13」(全13スクリーン)のシアター5(186席、スクリーンの大きさ不明、一番長い列で横に21席)。席数の多さではブルクで5番目のシアター。2010年3月19日に開業した映画館で、フランス映画祭に使われるのは初めて。桜木町駅の駅前にある「Colette・Mare」(コレットマーレ)の6階にロビーがあるシネコン。シアター5はロビーのあるフロアの右手に位置する。JR桜木町駅の北改札(2014年に開設、7:00~23:00)からなら雨に濡れずにビルに入れる。横浜ランドマークタワー側からなら動く歩道の終点で下りエスカレーターには乗らずに右折すれば渡り廊下で雨に濡れずにビルの2階に入れる(帰りが夜遅くなると映画館ロビーそばのエレベーターは2階に止まらないので注意。6階ならばお好み焼き屋の前にある中央エレベーターで2階に降りられます)。

 横浜ブルク13は、東映グループの「ティ・ジョイ」(T・JOY)が松竹マルチプレックスシアターズと東急レクリエーションと共同で経営する映画館。チケットの販売システムはT・JOYの他の館同様にKINEZO(キネゾー)が使われている。シアター7を改装して2016年7月1日にはIMAXシアターもオープンさせている。なお、T・JOYは桜木町の隣りの駅である横浜駅の西口直結のJR横浜タワー(1階~10階はNEWOMAN(ニュウマン)、地下1階~地下3階はCIAL(シャル))の8階にロビーがある「T・ジョイ横浜」(全9スクリーン、Dolby Cinemaあり)を2020年6月24日にオープンさせている。

 なお、横浜ブルク13はロビーのあるフロアにはシアター1~6の6館があるが、トイレの数が少ないので注意が必要。また、近年は重低音の音量を上げたのか、他のシアターの重低音が漏れ響いてくるようになったのが難点。



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 今年のフランス映画祭では長編映画10本(実写映画9本とアニメーション映画1本)と短編アニメの特集が上映されます。長編実写映画のうち8作品では日本での配給会社が決まっており、うち1本は劇場公開日と同じ日に上映。映画祭開催1週間前の時点で日本での配給が未定なのは、長編実写映画1本と長編アニメーション1本のみである。

 フランス映画祭の上映スケジュール等は以下の通り。上映題には映画祭の作品紹介ページへのリンクを貼りました。


12月1日(木)
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18:30(開場 17:30、オープニングセレモニー付き、横浜みなとみらいホール 大ホール)

EIFFEL(原題)』 Eiffel (R15+)(本編108分、セレモニーは60分ぐらいか?)
  監督:マルタン・ブルブロン(来日予定)
  出演:ロマン・デュリス(来日予定)、エマ・マッキー、ピエール・ドゥラドンシャン、アルマンド・ブーランジェ
  配給:キノフィルムズ
   2023年3月3日(金)新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開


12月2日(金)
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14:00(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

あのこと』 L'Evénement (R15+)
  監督:オードレイ・ディヴァン(来日予定)
  原作:アニー・エルノー「事件」 L'Événement (2000年) 『嫉妬』『嫉妬/事件』に収録
  出演:アナマリア・ヴァルトロメイ(来日予定)、ケイシー・モッテ・クライン、ルアナ・バイラミ、ルイーズ・オリー゠ディケロ
  配給:ギャガ
   2022年12月2日(金)Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー


17:30(イオンシネマみなとみらい スクリーン8)

メグレ(仮)』 Maigret
  監督:パトリス・ルコント(来日予定 体調不良により来日キャンセル)
  原作:ジョルジュ・シムノン『メグレと若い女の死』 Maigret et la Jeune Morte (1954年)
  出演:ジェラール・ドパルデュー、メラニー・ベルニエ、ジャド・ラベスト
  配給:アンプラグド
   2023年公開予定


20:00(イオンシネマみなとみらい スクリーン8)

幻滅』 Illusions Perdues (R15+)(149分)
  監督:グザヴィエ・ジャノリ
  原作:バルザック『幻滅』(『人間喜劇』より)
  出演:バンジャマン・ヴォワザン(来日予定)、セシル・ド・フランス、ヴァンサン・ラコスト、グザヴィエ・ドラン
  配給:ハーク
   2023年公開


12月3日(土)
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11:50(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

フランスのストップモーション・アニメーションの世界
 『くすんだ海』 À la mer poussière (2020年/12分30秒)、『風の娘たち』 Les Filles du vent (2021年/3分)
   監督:エロイーズ・フェルレ(来日予定)
 『崩れる関係』 Les Liaisons Foireuses (2021年/11分)
   監督:クロエ・アリエズ(来日予定)、ヴィオレット・デルヴォワ(来日予定)
 『記憶』 Mémorable (2019年/12分)
   監督:ブリュノ・コレ(来日予定)
 『レイモンド、もしくは縦への逃避』 Raymonde ou l’évasion verticale (2018年/16分30秒)
   監督:サラ・ヴァン゠デン゠ブーム(来日予定)
 『姉妹』 Sororelle (2019年/15分)
   監督:ルイーズ・メルカディエ(来日予定)、フレデリック・エヴァン(来日予定)


15:00(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

イヌとイタリア人、お断り!』 Interdit aux chiens et aux Italiens
  監督:アラン・ウゲット(来日予定)
  配給:未定


18:30(横浜ブルク13 シアター5)

フルタイム』 À plein temps
  監督:エリック・グラヴェル(来日予定)
  出演:ロール・カラミー、アンヌ・スアレス、ジュヌヴィエーヴ・ムニシュ
  配給:未定


20:50(横浜ブルク13 シアター5)

ワン・ファイン・モーニング(仮)』 Un beau matin (112分)
  監督:ミア・ハンセン゠ラブ
  出演:パスカル・グレゴリー(来日予定)、メルヴィル・プポー(来日予定)、レア・セドゥ
  配給:アンプラグド


12月4日(日)
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11:50(kino cinéma 横浜みなとみらい シアター2)

ロデオ』 Rodéo
  監督:ローラ・キヴォロン(来日予定)
  出演:ジュリー・ルドルー、ヤニス・ラフキ、アントニア・ビュレジ(来日予定、共同脚本も担当)、コディ・シュローダー
  配給:リアリーライクフィルムズ
   2023年6月公開予定


14:30(kino cinéma 横浜みなとみらい)

The Passengers of the Night(英題)』 Les Passagers de la nuit (R15+)
  監督:ミカエル・アース(来日予定)
  出演:シャルロット・ゲンズブール、キト・レイヨン゠リシュテル、ノエ・アビタ、エマニュエル・ベアール
  配給:ビターズ・エンド
   2023年4月シネスイッチ銀座、新宿武蔵野館、渋谷シネクイントほか全国ロードショー


18:30(横浜ブルク13 シアター5)

VORTEX』 Vortex (148分)
  監督:ギャスパー・ノエ(来日予定)
  出演:ダリオ・アルジェント、フランソワーズ・ルブラン、アレックス・ルッツ、キリアン・デレ
  配給:シンカ


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 2022年のフランス映画祭の開催日が12月1日~4日になることは今年の2月上旬にはすでに決まっていたらしいのですが、公式のアナウンスの時期をTwitterの公式アカウントから追ってみると……

  • 10月5日(水) 10:00 …… 12月1日~4日開催と発表。フェスティバル・ミューズに石田ゆり子と発表。
  • 11月1日(火) 10:22 …… オープニング作品発表、オープニングセレモニーのチケットを11月4日(金)10時に発売開始とアナウンス。
  • 11月4日(金) 10:00 …… オープニングセレモニーのチケットを発売開始。
  • 11月7日(月)    …… ラインアップ発表記者会見を実施。(来日情報も発表)
  • 11月7日(月) 16:48 …… ラインアップ発表記者会見をおこなった事を報告。チケットは11月8日(火)10時に発売開始とアナウンス。
  • 11月8日(火) 10:00 …… 12月2日~4日のチケットを発売開始。
  • 11月22日(火) 12:06 …… マスタークラス(対面式イベント)を実施と発表。日時・場所・応募方法をアナウンス。
  • 11月24日(木) 14:57 …… EV車限定のドライブインシアターを実施と発表。


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 チケットは全作品でチケットぴあで発売。全席指定席で、料金は一般1,800円、学生(中学生~大学生)1,200円、小学生500円、未就学児は座席使用なら500円、座席を使用しないなら無料。オープニング作品のみ横浜市民は1,0000円。オープニング作品は11月4日(金)10時に発売、他の作品は11月8日(火)10時に発売。

 横浜に戻った2018年から昨年までは、オープニング作品のみチケットぴあで発売。「イオンシネマみなとみらい」のスクリーン8で上映分はイオンシネマの公式サイトで販売。通常の映画と同じようにイオンシネマのサイトで座席表を見ながらピンポイントで席を選んで購入できた。

 今年も金・土・日曜日の上映は映画館でおこなわれるのだから、映画館のオンラインチケット販売システムを利用させてもらえばよかったのではなかろうか。イオンシネマと横浜ブルク13は上映日を選べば数週間先の上映でもチケット販売は可能なのだから。kino cinémaは当日のチケットしかオンラインで販売していないけど。

 映画館の販売システムを使わずにチケットぴあで販売することのデメリットのひとつは、上記料金からさらにシステム利用料・発券手数料・決済手数料が発生すること。コンビニ支払いを選んだ私は作品ごとにシステム利用料:220円×枚数分、発券手数料:110円×枚数分、決済手数料:220円がかかった。各作品1枚ずつ購入ならば、一般料金は実質2,350円(=1,800円+220円+110円+220円)となった。昨年は1,800円で買えたので、3割以上の値上げである。財布にかなり厳しくなった。

 全作品チケットぴあで販売する今回のもうひとつのデメリットは、座席を選べないこと。チケットぴあ自体はサイト上で座席表を見ながら自分でピンポイントで座席を指定するシステムを備えている。しかし、横浜に戻った2018年からの2021年のフランス映画祭のオープニング作品では一度も採用されてなかったと思う。今回は全作品で座席が自動割り当てとなっている。なお、チケットぴあのリアル店舗はすべて2021年6月30日に運営を終了している(運営していれば店舗では座席表から座席を選べただろう)。

 チケットぴあのシステムは、残ってる空席の中で最善の席を割り振ってくれていると思う。ただし、どの席が良い席と設定するかはイベントごとに異なっており、フランス映画祭ではゲストの登壇があるため前の列ほど良い席だと設定されているようだ。ゲストを見るには確かにステージに近いほうが良いだろうが、映画を見るには前方は快適とは言えない。真ん中や後方での鑑賞を希望する人も多いだろう。出入りしやすい通路側を好む人もいる。しかし、席は選べない設定にされている。

 後方で観たい人は、発売直後ではなくしばらく時間を置いてから、ただし売り切れる前にチケットを押さえればよい……と思われそうだがそうもいかない。チケットを取ろうとしたけど購入完了まで行かなかった人もいるため、席の埋まり具合は前方からギッシリ埋まってるわけではなく、歯抜け状態で前方にも空席が散在している。空席の中から一番ステージに近い席が割り当てられてしまうため、結構チケットが売れたあとでも後方の席はなかなか提示されなかったりするのだ。



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 今年は来日ゲストが登壇予定である。しかも、すべての回で来日ゲストを予定しており、2005年までのフランス映画祭 横浜を彷彿とさせてくれます。ただし、上映作品数は半減してますが。そして、今年は上映される長編10本のうち8本がすでに日本での配給決定済みですが。追記:パトリス・ルコント監督が体調不良で来日キャンセルと発表され、『メグレ(仮)』は来日ゲスト無しの予定となりました。



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 書きかけですが映画祭も迫って来たのでとりあえず、ここまででアップします。後日続きを書きます。続きと言っても大した事は書かず、文句をぼやくだけですけど。



 最後に、来年以降のフランス映画祭に望むこと。

【1】開催日時の発表時に、チケット発売日をだいたいでもいいから発表して欲しい。

【2】一定規模以上の会場を使用して欲しい。(最低限でもスクリーンの大きさは縦4.0m以上、客席数は250席以上)

【3】チケット購入時に座席を座席表から選べるように。(ブロック指定だけでもできるように)

【4】日本での配給会社が決まってない作品をもっと多く上映。(できれば半数以上、最低でも1/3)

【5】チケットの金額設定は手数料なども考慮に入れて。(チケットぴあはオープニングセレモニーのみにして欲しい)

 とりあえずは以上でしょうか。

 個人的には終電に間に合うような上映スケジュールにして欲しい。今年は金曜と土曜の最終回は上映後のQ&Aを最後まで聞いてしまうと東京方面や横浜市外からの人には終電に間に合わなくなるので購入をあきらめた方も多くいると思います。昔、夜遅くてQ&Aの途中で観客がぞろぞろ帰っていき、スタニスラス・メラールか誰かが怒ってた時がありました(せめて事情を説明してあげて!)。

 あと、観客賞受賞作品の発表&上映を最終日の夜にもってきて、授賞式&クロージングセレモニーができるといいんですけど。紙の投票用紙の集計にかかる時間を考えると無理でしょうか。直前の回は対象外にして暫定的な観客賞としてしまうとか……。最終日翌日が月曜・祝日だったなら翌日上映でもよかったんだが。







参照:
【参考】
【当ブログ記事】