読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
忘れない為の備忘録です

永瀬隼介著「悔いてのち」

2016-01-23 | な行
元刑事でSPの経験もあるが今はパチンコ屋じゃんじゃんの社員小津良助が主人公。
彼はあの日、妻に電話一本、メール一本入れていたらと悔やんだまま妻をなくし刑事をやめた男なのだ。
片や少年時代団地の一室で父の抜け殻のよう死を目撃して、いつもとは様子の違った父親になぜもうひと言声を掛けられなかったのかと悔やんでいた。
もう一人、二代の代議士に仕え、大志も女性への思慕も封印し日々の繁忙に流されてしまった悔いが残る
老練な秘書で今では胸中に悔恨を秘め日々を送る男。
悔いは男たちをどのように変えていったのか。大切な人を亡くした二人の男、大志を閉ざした男、後悔を秘めた三人の男たちがいま、出逢う。
喪失感と後悔を秘めた3人の男の人生が、ある出来事をきっかけに絡み合うミステリー。
振り込め詐欺グループや半グレ集団など裏社会の描写も面白いがそれぞれの生き方に考えさせられた。
2015年 光文社刊

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