読書備忘録

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イスラエル・仏映画「迷子の警察音楽隊」 

2008-06-26 | 映画
映画の舞台は1990年代初めのイスラエルエジプトとの関係は時に
「冷たい平和」と表されるように、今も殴りあうことはしないが隣に座っても
向き合って談笑する程でもないという関係だそうです。
そんな両国間の背景のもとに物語がはじまる。
文化交流のため、イスラエルにやって来たエジプト警察所属の
アレキサンドリア警察音楽隊のメンバー8人。
しかし、空港には出迎えもなく、団長トゥフィーク(サッソン・ガーベイ)は
自力で目的地にたどり着こうとバスに乗るが、彼らは一文字間違えて
ホテルすらない辺境の町に到着してしまう。
途方に暮れる彼らを、食堂の女主人ディナ(ロニ・エルカベッツ)が
ホームステイを提案地元民の家で一泊させてもらうことに。
団員は3つのグループに分かれ、食堂、ディナの家、そして食堂の
常連イツィクの家で一泊することになる。
でも、相手は言葉も宗教も違い、しかも彼らアラブ人と長年対立してきた
ユダヤ民族。
空気は気まずく話はまったくかみあわない。
しかし、一人が「サマー・タイム」を口ずさんだ時、その場の空気が
変わってゆく。国を越えて愛されてきた音楽の数々、
それが彼らの心を解きほぐし・・・
愛や友情、家族について語り合う、忘れられない一夜がはじまる。
出演しているのはアラブ系イスラエル人と呼ばれる俳優達だそうです。
イスラエルの青い空。揃いの水色の音楽隊の制服が印象的です。
見終わって安らかな気持ちになる映画でした。
言葉が解らなくても神様が違っても
大丈夫人類共通の安らぎと思いやりを描いている優しい映画です。
人々が分かち合おうとすることに国境はないはず。
こんな心持ちでイスラエルとパレスチナの問題が解決できればいいのにと
思いました。

(以下パンフチラシからの抜粋)
音楽が大好きなこと。
人が恋しいこと。
家族が大切なこと。
言葉が違っても、神様が違っても、
国が仲良くなくても、それはおなじ。
エジプトから来た警察音楽隊が、
イスラエルの寂しい町に届けたものは、
そんな当たり前のことが
大事に思える素敵な夜でした。

カンヌ国際映画祭3部門受賞
ある視点部門一目惚れ賞/国際批評家連盟賞/ジュネス賞
第20回東京国際映画祭グランプリ受賞
ウクライナ・キエフ国際映画祭<グランプリ/エキュメニック賞>
ドイツ・ミュンヘン映画祭<観客賞/シネヴィジョン賞>
イスラエル・エルサレム映画祭<作品賞/主演男優賞/主演女優賞/新人男優賞>
イスラエル・アカデミー賞<作品賞/監督賞/男優賞/女優賞/助演男優賞/脚本賞/音楽賞/衣装賞>
チェコ・カルロヴィヴァリ映画祭<最優秀アジア映画賞>

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