2009/03/01(Mon)寒の戻りで先週半ばからの暖かさが吹き飛んだ寒いなごみの湖。透明度は2-3m程で久しぶりにクリアで魚が見える。
居住地の昨日の気温が最高14.5℃/最低5.3℃。今日は最高7~8℃/最低1~2℃という予想において、大体3℃ほど低いので最高4~5℃/最低-2~-1℃と予想。
実際、そんな程度の気温であってヒートテック+フリース+ダウンジャケットに綿入ズボンの下にフリースという組み合わせで手先以外は快適。なお、たまに時雨れたと思うと雪というこの時期本来の気候だった。
さて、9時過ぎに到着して中央桟橋に入る。時雨(雪)れるが、雲の合間からは暖かい日が差す。魚がたまに急上昇/急降下のライズをしているがハッチはない。第一桟橋ではルースニングでかけている。まずは新しいフライ(下記のストリーマ)を試したいから#7Fにシンキングリーダー(Fast Sink 10sec/m)を付けた。
ストリーマ概要
・ボディ:SAAPボディファー
・ヘッド:ボールチェインアイ
・オーバーウィング:ヘンハックル
・アンダーウィング:マラブー
・フック:MARUTO i77#6
このストリーマはリトリーブ停止時にマラブーがボワっと広がることを押さえる事とマラブーの絡み防止を想定したモノ。以前オフセットワームフックにマラブーとボールチェインアイだけのストリーマ巻いたが、デカニジに鈎を伸されてしまったので今回は太軸に巻いた。
キールに巻くと根掛かり抑制効果もあるので・・・とできたフライは何となく見覚えがあるな・・・と各種文献を漁ると「フライフィッシングの戦略」P154に記載されている杉坂研治氏のフレックス(タイイングはここ)に似ているorz...。
フレックスやチェリーボムの様に考え抜かれたフライではないが、私なりに考えたのはウィングのマラブーがリトリーブの停止時でボワっと広がる事を押さえ込むための次の二手。
・オーバーウィングで押さえ込む。
オーバーウィングにあまり固くて長い素材(フェザントテイルなど)を使うとウィングではなく短いテイルのフライになってしまう。よって適度に押さえ込むためにヘンハックルを用いて、ウェットフライのスロートのようにする。これで広がりにくくなる。
・ボールチェインアイで重心を前にすること。
リトリーブ停止時にヘッドを下に潜るので「口開け」の危険性を極力低下する。これはリトリーブで上を向いて、ストップで下に潜るという動きも加味したつもり。
実際、風呂で実験すると良い感じだったし、現場でリトリーブしても良い動きだが全くアタリがない。
棚が合っていないと考えてシンキングリーダーをEXTRA FAST SINK(6.5s/m)に変更。このリーダーだとFラインがSTシステムのランニングラインみたいになる。感覚的にはType IIIのシンキングラインみたいかも。でも変化はない。
ストリーマを嫌ってるのか、虫に執着しているのかもわからないまま時間が過ぎていく。
シンキングリーダー(Fast Sink)依存症になっているので、フライを取っ替え引っ替えして、沈めてリトリーブするが、沈降時にも引っ張り時にもアタリがない。
シンキングライン(TypeVI)で底を探ってもだめ、当然前回巻いた鈎を伸されるフライも使う。これはマラブーのみなので、ユラユラ感は強い。でもアタリが一度あっただけで、非情に嫌な展開になる(坊主?)
ここでシンキングリーダーシステムと魚の動きについてしばし考えた。
・シンキングリーダー
・シンキングリーダーに#7ってのは水面へのインパクトが強い。
・シンキングリーダーの沈降速度は結構速い。
・シンキングリーダーはBH系のフライを一気に沈めて引っ張る時、フライの浮上を抑制する。
シンキングラインにBH系フライだと根掛かりするし、ラインが足下で絡むので鬱陶しい。
・中層をそれなりの棚でゆっくり引っ張るのにも向いている。
・急浮上/急潜行のライズ
さらに朝から鱒はそうしている。二つの状況を考えた。
・水面の餌生物を見つけて一気に深場から急浮上。
・浮上しているpupaを見つけて追いかけたら水面にきてしまった。
前者なら、魚もめんどくさいというか、労力の無駄使いなので餌のある表層に集まるだろう。そして、ハッチとライズリングがあるはずだ。そうなるとドライフライの出番だが、水面のハッチとライズリングは無い。水面直下にイマージャーがたくさんいるという状況でだと水面下で徘徊する奴らが見えるはずだ。
後者ならありえる。水が澄んである程度の日差しがあれば魚は沈む。暗い深場から明るい上斜めを見ている。ここで視界の片隅にミッジピューパが水底から浮上してくる。イマージャーだ。たまたま目の前を通ればそのままパク。少し遠くても追いかけて喰う。そして水面まで来てしまったのだろう。
放流後数週間経過していて、小魚の季節ではない事を考えると、小魚的で、攻撃本能に訴えるバホバホのフライ(でかいマラブー)やルアーにはスレているが、ミッジにはすれていないだろう。
※まだいわゆるボイルは出てない。これが出ると表層ストリーマ早引きだ。
そこで水面へのインパクトが浅い(シャローインパクト?(笑:Deep impactから))システムでミッジピューパを使えばよい(シンキングリーダー(インタミ、シンキング)でミッジピューパは既に試しているのだ)と考えた。
ミッジも極小ではなく、赤虫やオオユスリカ、ガガンボを考えて#12程度になるだろう。実際過去にはこの程度のサイズで楽しめたし、自由沈下なら極小サイズが有効だが、浮上する動いているモノなら少々サイズが大きくても気にしないはず(ソフトハックルがそうだ)。
シャローインパクトシステム(クドイ!)は普通のリーダー/ティペットシステムであるわけで、新しいリーダーを使おうと思ったが、使い古しのリーダーがあったのでティペット部分をばっさりと捨てて長いティペットとして5Xのフロロをつないだ。Short leader Extra Long tipetつうかフタヒロのティペットにした。
いわゆるL.L.Nymphingに似ているがコンセプトがちょいと異なる。L.L.は放置プレイですが、上述の思考の通り泳いでいるミッジピューパで釣ろうと考えているので、放置は単にカウントダウンに過ぎない。
短いリーダーに長いティペットはドライフライのロングリーダーテクニックとも異なると考えている。ドライフライのナチュラルドリフトを演出するためのテクニックとカウントダウン+リトリーブの釣りとは異なる。
ビーズヘッドも無い鈎にスレッド、V-Rib、輪ゴムなどだけ、あるいはせいぜいガラスビーズをヘッドにした程度のシンプルな赤虫フライだから細くて長いティペットでないと沈まない。実際リーダーのバットは沈みにくい。さらに風も吹いているのでフライラインは流される。となれば長いティペットでないとカウントダウンして沈めたフライが浮上するという演出ができなくなる。
ここまで書いてインタミのシンキングリーダーがなぜあかんかったのかも見えてくる。インタミのシンキングリーダーでフライを沈めるのではなく、長い長いティペットでフライを「自然に」沈ませて、ゆるりと引き上げることが重要だったのだろう。さらに上述のシンキングリーダーの水面インパクトもある(これはロングティペットで逃げられる)。
というわけで、この考えが正しかったのか、中央桟橋が陰りだした15:30頃から17:30までカウントダウンが20程度後のリトリーブで12ヒット6ゲット6バラシ(ティペット切れ4!、ハリはずれ2)と前半の鬱憤を晴らすかの様に釣りました。2時間で12ヒットだから10分に一度はかけていて、下の様(クリックすると拡大します)に中央桟橋名物ルアーツリー伐採の最中で楽しめたのはよかよかです。5Xを合わせるや否やぶち切るのはなごみの鱒ってところですね。
これ、川鵜対策の空中ワイヤー工事の一環で行った模様です。※そろそろ桜祭りかもしれませんね。
一応上がり鱒の写真だけ載せときます(クリックすると拡大します)。
ソフトハックルだと浮上っぽさは演出できる(特にガガンボ)が、沈降に時間がかかるだろうな。って事を考えると細身のミッジピューパのリトリーブは悪くない選択でしょう。
Fピューパならって水面で待つには厳しすぎる状況でした(17時で外気温2℃)
居住地の昨日の気温が最高14.5℃/最低5.3℃。今日は最高7~8℃/最低1~2℃という予想において、大体3℃ほど低いので最高4~5℃/最低-2~-1℃と予想。
実際、そんな程度の気温であってヒートテック+フリース+ダウンジャケットに綿入ズボンの下にフリースという組み合わせで手先以外は快適。なお、たまに時雨れたと思うと雪というこの時期本来の気候だった。
さて、9時過ぎに到着して中央桟橋に入る。時雨(雪)れるが、雲の合間からは暖かい日が差す。魚がたまに急上昇/急降下のライズをしているがハッチはない。第一桟橋ではルースニングでかけている。まずは新しいフライ(下記のストリーマ)を試したいから#7Fにシンキングリーダー(Fast Sink 10sec/m)を付けた。
ストリーマ概要
・ボディ:SAAPボディファー
・ヘッド:ボールチェインアイ
・オーバーウィング:ヘンハックル
・アンダーウィング:マラブー
・フック:MARUTO i77#6
このストリーマはリトリーブ停止時にマラブーがボワっと広がることを押さえる事とマラブーの絡み防止を想定したモノ。以前オフセットワームフックにマラブーとボールチェインアイだけのストリーマ巻いたが、デカニジに鈎を伸されてしまったので今回は太軸に巻いた。
キールに巻くと根掛かり抑制効果もあるので・・・とできたフライは何となく見覚えがあるな・・・と各種文献を漁ると「フライフィッシングの戦略」P154に記載されている杉坂研治氏のフレックス(タイイングはここ)に似ているorz...。
フレックスやチェリーボムの様に考え抜かれたフライではないが、私なりに考えたのはウィングのマラブーがリトリーブの停止時でボワっと広がる事を押さえ込むための次の二手。
・オーバーウィングで押さえ込む。
オーバーウィングにあまり固くて長い素材(フェザントテイルなど)を使うとウィングではなく短いテイルのフライになってしまう。よって適度に押さえ込むためにヘンハックルを用いて、ウェットフライのスロートのようにする。これで広がりにくくなる。
・ボールチェインアイで重心を前にすること。
リトリーブ停止時にヘッドを下に潜るので「口開け」の危険性を極力低下する。これはリトリーブで上を向いて、ストップで下に潜るという動きも加味したつもり。
実際、風呂で実験すると良い感じだったし、現場でリトリーブしても良い動きだが全くアタリがない。
棚が合っていないと考えてシンキングリーダーをEXTRA FAST SINK(6.5s/m)に変更。このリーダーだとFラインがSTシステムのランニングラインみたいになる。感覚的にはType IIIのシンキングラインみたいかも。でも変化はない。
ストリーマを嫌ってるのか、虫に執着しているのかもわからないまま時間が過ぎていく。
シンキングリーダー(Fast Sink)依存症になっているので、フライを取っ替え引っ替えして、沈めてリトリーブするが、沈降時にも引っ張り時にもアタリがない。
シンキングライン(TypeVI)で底を探ってもだめ、当然前回巻いた鈎を伸されるフライも使う。これはマラブーのみなので、ユラユラ感は強い。でもアタリが一度あっただけで、非情に嫌な展開になる(坊主?)
ここでシンキングリーダーシステムと魚の動きについてしばし考えた。
・シンキングリーダー
・シンキングリーダーに#7ってのは水面へのインパクトが強い。
・シンキングリーダーの沈降速度は結構速い。
・シンキングリーダーはBH系のフライを一気に沈めて引っ張る時、フライの浮上を抑制する。
シンキングラインにBH系フライだと根掛かりするし、ラインが足下で絡むので鬱陶しい。
・中層をそれなりの棚でゆっくり引っ張るのにも向いている。
・急浮上/急潜行のライズ
さらに朝から鱒はそうしている。二つの状況を考えた。
・水面の餌生物を見つけて一気に深場から急浮上。
・浮上しているpupaを見つけて追いかけたら水面にきてしまった。
前者なら、魚もめんどくさいというか、労力の無駄使いなので餌のある表層に集まるだろう。そして、ハッチとライズリングがあるはずだ。そうなるとドライフライの出番だが、水面のハッチとライズリングは無い。水面直下にイマージャーがたくさんいるという状況でだと水面下で徘徊する奴らが見えるはずだ。
後者ならありえる。水が澄んである程度の日差しがあれば魚は沈む。暗い深場から明るい上斜めを見ている。ここで視界の片隅にミッジピューパが水底から浮上してくる。イマージャーだ。たまたま目の前を通ればそのままパク。少し遠くても追いかけて喰う。そして水面まで来てしまったのだろう。
放流後数週間経過していて、小魚の季節ではない事を考えると、小魚的で、攻撃本能に訴えるバホバホのフライ(でかいマラブー)やルアーにはスレているが、ミッジにはすれていないだろう。
※まだいわゆるボイルは出てない。これが出ると表層ストリーマ早引きだ。
そこで水面へのインパクトが浅い(シャローインパクト?(笑:Deep impactから))システムでミッジピューパを使えばよい(シンキングリーダー(インタミ、シンキング)でミッジピューパは既に試しているのだ)と考えた。
ミッジも極小ではなく、赤虫やオオユスリカ、ガガンボを考えて#12程度になるだろう。実際過去にはこの程度のサイズで楽しめたし、自由沈下なら極小サイズが有効だが、浮上する動いているモノなら少々サイズが大きくても気にしないはず(ソフトハックルがそうだ)。
シャローインパクトシステム(クドイ!)は普通のリーダー/ティペットシステムであるわけで、新しいリーダーを使おうと思ったが、使い古しのリーダーがあったのでティペット部分をばっさりと捨てて長いティペットとして5Xのフロロをつないだ。Short leader Extra Long tipetつうかフタヒロのティペットにした。
いわゆるL.L.Nymphingに似ているがコンセプトがちょいと異なる。L.L.は放置プレイですが、上述の思考の通り泳いでいるミッジピューパで釣ろうと考えているので、放置は単にカウントダウンに過ぎない。
短いリーダーに長いティペットはドライフライのロングリーダーテクニックとも異なると考えている。ドライフライのナチュラルドリフトを演出するためのテクニックとカウントダウン+リトリーブの釣りとは異なる。
ビーズヘッドも無い鈎にスレッド、V-Rib、輪ゴムなどだけ、あるいはせいぜいガラスビーズをヘッドにした程度のシンプルな赤虫フライだから細くて長いティペットでないと沈まない。実際リーダーのバットは沈みにくい。さらに風も吹いているのでフライラインは流される。となれば長いティペットでないとカウントダウンして沈めたフライが浮上するという演出ができなくなる。
ここまで書いてインタミのシンキングリーダーがなぜあかんかったのかも見えてくる。インタミのシンキングリーダーでフライを沈めるのではなく、長い長いティペットでフライを「自然に」沈ませて、ゆるりと引き上げることが重要だったのだろう。さらに上述のシンキングリーダーの水面インパクトもある(これはロングティペットで逃げられる)。
というわけで、この考えが正しかったのか、中央桟橋が陰りだした15:30頃から17:30までカウントダウンが20程度後のリトリーブで12ヒット6ゲット6バラシ(ティペット切れ4!、ハリはずれ2)と前半の鬱憤を晴らすかの様に釣りました。2時間で12ヒットだから10分に一度はかけていて、下の様(クリックすると拡大します)に中央桟橋名物ルアーツリー伐採の最中で楽しめたのはよかよかです。5Xを合わせるや否やぶち切るのはなごみの鱒ってところですね。
これ、川鵜対策の空中ワイヤー工事の一環で行った模様です。※そろそろ桜祭りかもしれませんね。
一応上がり鱒の写真だけ載せときます(クリックすると拡大します)。
ソフトハックルだと浮上っぽさは演出できる(特にガガンボ)が、沈降に時間がかかるだろうな。って事を考えると細身のミッジピューパのリトリーブは悪くない選択でしょう。
Fピューパならって水面で待つには厳しすぎる状況でした(17時で外気温2℃)
もし、同じ方法がそちらでも通用すれば普遍的な方法の一つとなるかな?と思っています。
フライはRising pupa
[ttp://www.21styles.jp/adiary/diary4.cgi?id=camy&action=view&year=2009&month=1&day=6#1_6]を元にしています。ここの写真は#20以下ですが、雰囲気をつかんでいただければと思います。
その場合は浮上しているピューパを追いかけている。
フローティングラインにリーダーは短め、ティペットを長めにして、カスト後カウントダウン、リトリーブでミッジピューパの浮上を演出。
大変興味深く読ませていただきました。
推理があたってガツっときたらたまらんですね。
そこからピピピとリトリーブするとガツ!っと。この瞬間は引っ張りの釣りならではでした。
このガツの直後にブチっとティペット5Xが切れることも多く、フロロかナイロンか悩むところです。かといってストリーマ用の1.2号(3.5X)だとフライのカウントダウンが鈍くなりそうで難しいところです。